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こどもの結膜炎について

結膜炎は目の病気ですが、感染性結膜炎はこどもに多く、年齢によって原因菌がことなります。
今日はこどもの結膜炎についてお伝えします。

★感染性結膜炎
原因となる菌は
新生児ではクラミジア・淋菌
乳幼児ではインフルエンザ菌
学童期では肺炎球菌・ブドウ球菌が多いです。

症状
充血や黄色っぽいめやにが出ます。
乳幼児では風邪をひいて鼻づまりがあるときに生じます。
生後6か月までのこどもはママからの免疫によって感染防御されます。生後6か月から2歳までの時期は母乳やママからの免疫が徐々になくなり、自己免疫が確立に移行される次期なので感染に弱いです。

治療
顕微鏡検査やめやにの培養検査などで原因となる細菌を特定します。細菌性結膜炎は抗生物質の点眼薬を使用し、予後は良好で1週間以内に治癒することがほとんどです。

★ウイルス性結膜炎
アデノウィルスが原因となる流行性角結膜炎や咽頭結膜熱
エンテロウイルスが原因の急性出血性結膜炎があります。

症状
急激におこる充血・大量のめやに・流涙・眼を動かすと痛みがある
などの症状が出現します。かゆみはほとんどないです。
初期は片眼だけでも数日中に両目に症状がでることがあります。
咽頭結膜熱(プール熱)はのどの痛み・発熱・下痢などの全身症状もあります。発症から1週間がピークでその後徐々に改善します。
炎症が強い場合は黒目(角膜)の表面に小さな濁りが残ることがあります。

治療
ウイルス性結膜炎は特効薬がありません。
感染したウイルスに対する抗体がつくられるのを待つしかないです。通常は炎症を抑え、細菌による二次感染を防止する目薬を使用します。
とくに乳幼児は角膜炎が重症化することがあり、注意が必要です。
感染力が強く、学校伝染病に指定されています。

★非感染性結膜炎
〇アレルギー性結膜炎
アレルギー反応の原因をアレルゲンといい、そのアレルゲンにより目のかゆみが生じる病気です。
季節性アレルギー性結膜炎は主に花粉がアレルゲンで
春はスギ・ヒノキ、初夏はカモガヤ、秋はブタクサ・ヨモギ
通年性アレルギー性結膜炎はダニ・ハウスダストが原因になります。

症状・治療
かゆみを伴うため、抗アレルギー作用の目薬を使用します。

〇春季カタル
アレルギー性結膜炎の慢性重症型です。
10歳くらいまでの男児におおく、90%以上がダニ過敏症です。

症状
軽症ではかゆみが主体ですが、炎症がつよくなると目やにが増加します。上まぶたの裏側に石垣をならべたようなつぶつぶがでます。
黒目(角膜)白目(結膜)の境が赤くはれるなどがみられることもあります。まぶたにこすられて黒目の皮がはがれると涙が多くなり、痛みやまぶしさのために目が開けられなくなります。

治療
アレルギーのもととなる原因の除去、薬物療法がおこなわれます

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