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大嫌いの向こう側。

「お母ちゃん、大嫌い!」

と先日、3歳児の三男から告げられました。

何故嫌われたのかさえ、思い出せないほど些細なことだったかと思います。

くそっ!嫌われるのは、3回目だぜ!                (長男、次男の3歳児の時にも同じことを言われてます。)

と思いつつ、一応、が~んとなったフリをしました。

もう、男児3人に同じことを言われた日には、

あぁ、もうこういうもんなんだな。

という境地へとたどり着いてしまいました。

大体3歳から4歳にかけていやいや期という第一次反抗期が来るらしいです。

来るのかな・・・?いや、来ないお子様もたくさんおられるんだろうな・・。

家の息子たちは、三者三様の顔をして、三人とも同じ道を歩いております。

仏の顔も三度までなので、三度目の今回は、仏の顔でおりました。

第二次反抗期の際は、四度目なので、阿修羅の顔となり果てているでしょう。

と、三番目が反抗期真っ盛りなのですが、これを、

「あ~、はいはい。」

とやり過ごせるには、拠り所となった有難い絵本があります。

『ラブ・ユー・ フォーエバー』

1986年の出版依頼、世界中で1500万部も読まれている絵本です。

図書館や支援センターの読み聞かせに行くと、一度は出会う本じゃないかなって思います。

あらすじは、

生まれたばかりの男の子がいて、赤ちゃんを抱っこしながら、お母さんは、子守唄を歌ってあげます。

「アイラブユー いつまでも

アイラブユー どんなときも

わたしがいきているかぎり

あなたは、ずっとわたしの赤ちゃん。」

男の子が歩くようになっても、いたずらっ子になっても、十代の反抗期を迎えても、お母さんはそっと男の子の寝室にはいって、子守唄を歌ってあげます。

やがて、男の子は、成長し、家を出ても、お母さんは、息子に子守唄を届けてあげます。

そして、お母さんが年を取り、もう歌も歌えなくなったその時に、今度は、成長した男の子がお母さんを抱っこして、その子守唄を歌ってあげる。

私は、長男が6か月の時、訪れた保健センターで保健師さんよりこの絵本を紹介してもらいました。

6か月の赤ちゃんを楽しませる絵本とは、ちょっと違います。

保健師さんは、赤ちゃんを抱っこする保護者の方々へ、この絵本の読み聞かせをしてくれていたのです。

前回の『おこだてませんように』の絵本もそうですが、やはり、この絵本も心の中にぐっとささる絵本。

読み聞かせられながら、目頭が熱くなりました。

子どもと衝突することは、よくあります。

7歳、5歳、3歳育てていて、よくあるんですから、これから、もう衝突こそが日常茶飯事となるでしょう。

でも、心の中で思い続けていることは、この子守唄の歌詞。

アイラブユー いつまでも

なのかなとも思います。

どんなに憎まれ口をたたかれようと、

どんなに、嫌いだと言われたとしても、

どんなに君たちが大きくなろうとも、

私が生きている限り、心の奥底で子を思う気持ちは変わらないんだよ。


素敵なメッセージを届けてくれる絵本です。

素敵な絵本を読み返し、心が聖母のようになったと、

あれ、なんなら、私の背後、光り輝いているんじゃないかな、

なんて、思っていたら、後ろから三男にタックルされました。

あ、いや、抱きつかれました。

「ねぇねぇ、お母ちゃ~ん、おやつちょーだい。お・や・つ。」

「さっき、嫌われたはずでは・・・。」

「へ?」

そんなこと言ったっけという顔。

3歩・・歩かれたら、忘れますよね・・・都合の悪いことは・・・。

これからもよろしくな!

と言わんかのように三男は、私の肩をたたき、ゼリー片手に去っていきました。

『ラブ・ユー・ フォーエバー』

タックルの衝撃でよよよ・・・と床にへたばりながら、鼻歌交じりに歩いていく三男につぶやきました。


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