「朝焼け」
「朝、焼きに行こう!」
そんなキャッチフレーズと共に日焼けサロンが開店した。
翌日、教室で田中が、「これ、みんなで行こうぜ」と言ってきた。早朝かぁ、日焼けするためだけに起きるのめんどくさいなぁと渋っていると、「モテるよ?」誰かが言った。そんなこと言われてしまったら「行く」即決だ。そこから何人か加え、善は急げ、早速明日の早朝、みんなで集まることにした。
朝4時半に日焼けサロンに行くと店の前ですでに田中と何人かが待っていた。合流して、少しする何人か来て、全員集まった。店の中に入ると、タッチパネルで部屋に入るシステムだった。操作してお金を入れると「21番に入ってください」と表示が出たので、ここで皆と別れ、21番に入る。中は暖かくて、心地よかった。
少しすると、ピピー!と音が鳴り、機械が止まった。機械から出る時、温度差でくしゃみが出た。まだみんなは出てきてなかったので、外で待っておこうと、店から出た。外はまだ暗かった。これは朝焼けが見れるのではないか。そう期待しながら待っていると、少し光が差してきた。
「おぉ日の出だぁ」「綺麗ー!」田中たちだ。彼らはこっちの方に来ながら言った。「お!焼けてるなぁ!」
了(498字)
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