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絶対失敗しない米粉パンの作り方

「米粉パンは難しい」そう思っている方は多いと思います。確かに、米粉の種類や水分量、発酵の見極め、こね方など小麦パンとはまったく違います。また、焼きあがった後にも、ちょっとしたコツがあります。今回の記事では、小麦グルテンを添加せず、さらに動物性油脂や卵・乳製品も使わないシンプルなレシピで、なおかつ失敗しない方法をご紹介します!

はじめに

なぜ、私が自信を持って
「絶対失敗しない!米粉パンの作り方」を
ご紹介できるのか?
はじめて記事をお読みになる方のために、
自己紹介を兼ねてご説明させてください。

私は、農業系短大の農産加工実習の講師です。

私の生徒は、農業について学ぶ子たち。
20歳前後の、ほとんどが料理経験の少ない
男の子です(女の子1~2割)。

まあ、毎年変態的に料理の上手い男子が
一人くらいいますが笑

つまり、料理とかしたことのない子でも
失敗せずできるよう、レシピを研究しています。

計量もできるだけシンプルに。
使う道具も限られてます。
説明もわかりやすい言葉で。

そう心がけてきたことで、
今では失敗する確率は
限りなくゼロに近いレシピを
ご紹介できるようになったという訳です。

米粉パンの特徴4つ

まず、最初に米粉パンの特徴について
説明します。
小麦パンとの比較になりますが
大きく4つの特徴があります。

①グルテンが含まれない
②成形が難しい
③発酵の見極めが難しい
④パサパサになりやすい

そして、これこそが
米粉パン作りが難しい理由となりますので
これらを踏まえて
失敗しないためのコツを
記事の後半でしっかりご紹介します。

ここでは、一番のデメリットでもあり
メリットでもある

①グルテンがない

ということについて、詳しくご説明します。

すぐに作ってみたい!という方は
目次から作り方に飛んでくださいね!


米粉にはグルテンという成分がありません。
ご存じの方も多いとは思いますが、
これは、発酵でできた空気を包み込む
ネットのような組織を形成するものです。

小麦粉の場合、グルテンが多いものが
「強力粉」と呼ばれ、主にパン作りに
使われます。

では、米粉パンの場合、
どうやって膨らませるのでしょう?

実は、市販の米粉パンの多くには
「小麦グルテン」というものが添加されて
いることがほとんどです。
(袋の後ろの表示を見てみてください)

つまり、一番お手軽な方法は
グルテンを加えることなのですが

グルテンフリーのものを作りたい
というアレルギー持ちのご家庭や

グルテンフリーダイエットをされてる方に
とっては意味がなくなってしまいます。

せっかくの米粉パン。

私は、どんな方でも食べられるように

・グルテン不使用(フリー)
・卵・乳製品不使用
・動物性油脂不使用
・お米本来の甘みある美味しさ

に、こだわってみたいと思いました。

では、お待ちかねの作り方です!

失敗しない作り方
 ①米粉の選び方

さて、さっそく作り方に入りたいのですが

実は

粉の選び方が、とっても大事なのです。

お米の種類と製粉方法が
「パン用」のものじゃないと
うまく作れないことがほとんどです!

詳しくは専門的になってしまうので
ここでは書きませんが

必ず「製パン用」と書いているものを
入手してください!

私が今回紹介するのは
機械を使わない方法ですが
HB(ホームベーカリー)用のものは
たぶん大丈夫です。

とりあえず、私のオシは

熊本県の「ミズホチカラ」です!

私の住んでいる田舎では
ほとんど売ってないので
ネットで買う必要があります。

失敗しない作り方
 ②米粉の水分量とこね方

粉をゲットしたら、本番です。

用意する材料は たったこれだけ!

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シンプルでしょ?
ドライイーストもなんでもOK
(できれば赤サフor白神こだま)

油もなんでもいいですが
できれば国産の良質なものを!

作り方もとってもシンプル

①粉類を大きめのボウルに入れ

砂糖→イースト(砂糖の上に置く)

→塩(イーストから離れた場所に)

の順に入れ、軽く混ぜます

計り(キッチンスケール)の上にボウルを
置いて、計りながら入れていくと楽です。

②水を半分入れ、全体に粉っぽさがなくなり
まとまってきたら

③油を入れる

④残りの水を様子を見ながら少しずつ足し

混ぜた時に線が残る程度になったら

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⑤力を込めて5分以上よく練る!
ここ最大のポイント!
と言ってもいいかもしれません!

目指すのは
下の写真のような滑らかさ

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この時しっかり混ぜることで粘りが出て
綺麗に膨らみますので
頑張りましょう!
(もちろんHBでOK)

失敗しない作り方
 ③発酵の見極め

発酵の見極め方については
説明が非常に難しいのですが

失敗するのは
発酵しすぎのことがほとんどです!

つまり、発酵足りないなーくらいでも
私の方法なら大丈夫なので
心配しないでください!

米粉パンの発酵は32度前後と低温なので
通常の場合、室温で大丈夫です。

1時間ほど置いて、1.5倍くらいになれば
オッケーです!

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気泡があって
イースト菌頑張ってるなーと
わかれば心配ないです。

失敗しない作り方
 ④焼き上げかた

それでは、オーブンに入れて焼きましょう。
あまり揺らさないように
そっと入れてくださいね。

あれっ?余熱は?

とお思いかもしれませんが

余熱はしません!

いろいろやってみた結果

発酵抑え目の状態で
余熱なしのオーブンで焼いた方が
その後膨らむということがわかりました。

このことを「釜のび」と言います。

ということで、余熱なし170度位に
セットして、40分。
状態を見てさらに10分程度焼いてください。

上の方が固くなると伸びないので
最初の40分は上にクッキングシートなどを
置いて焼いてくださいね。

失敗しない米粉パンの作り方
 ⑤冷ましかた

最後のポイントです!

焼きあがったら
熱いうちに型からはずし
(紙の型だったらそのまま)
キッチンペーパーで包み

さらにラップでグルグル巻きに
してください!

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このまま冷ますことがポイント!

焼き上がりすぐ食べると

茶色部分はクッキーのようにカリカリ
中の白い部分は水分が少ない感じです。

一方、次の日までラップに包んで
保存したものは

全体にしっとりもちもちした感じ。

必ず冷めるまでは
ラップで保存!

これだけ気をつけてください!

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さらに美味しくモチモチした米粉パンを作りたい方へ

米粉パンは、でんぷんが主体なので
でんぷんが劣化して固くなる
という性質があります。

これをカバーして
さらに水分を保ってくれるのが
「トレハロース」

今や、食品加工に欠かせない
加工でんぷんの代表選手です。

また、米粉に足りない粘りを補って
さらにモチモチした食感にするために
加工品によく使われているのが
「増粘多糖類」

えっ?食品添加物はちょっと...

とお思いかもしれませんが

大体は天然の植物から作られる
「でんぷん」です。

あのタピオカに使う
「タピオカ粉」もその一種。

学生との学習では
①米粉だけ
②トレハロース添加
③トレハロースとタピオカ粉添加

で比べてますが
質感・食感が全く違います。

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トレハロースやタピオカ粉を
使ったレシピも
ご紹介しておきますので
参考にどうぞ!

ネット通販で
各々500~1000円くらいで買えます。

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まとめ 

絶対失敗しない米粉パンの作り方

いかがだったでしょうか?

実際に作る場合、一番大変なのは
チカラを入れてコネる所です!

もちろん、ホームベーカリーで
やってもいいと思いますが

ご家族で楽しんで挑戦して
いただければ嬉しいです。

本当にシンプルな材料ですが

きっと

米粉本来の甘さにびっくりします!

トーストする場合は
軽く霧吹きで水気を与えて
焼きすぎないよう注意してくださいね。

作ってみて

もし、うまくいかなかった場合、
教えてください(;'∀')
責任をもって対応させていただきます!

うまくいったよ!
というご報告などいただければ
本当にうれしいです。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。



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