見出し画像

税務実務気まぐれ日記 #18(税効果会計おすすめ本)

日記

 先日、『ケース別税効果会計の実務Q&A』をメルカリで購入した。
 1年半ほど前から読みたいと思っていたが、絶版になっていて書店では販売していない本である。古本市場では販売しているが値段が高騰していたため、これまでなかなか手が出せなかった。定価は4,200円(税抜)だが、古本市場では倍の値段がついていることもしばしばあり、さすがに倍の値段は払いたくないという気持ちが購入に踏み出せなかった要因である。

 ただ、私は読み終えた本をメルカリで売ったりしていて、この度販売代金がそれなりに貯まったので購入することにした。
 しかしその前に、メルカリで販売されている値段が高騰しているのは知っていたのでブックオフなどの複数店舗に問い合わせをして在庫状況を確認したが、どこも在庫なしの状況だったため結局メルカリで9,000円弱で購入した。

 このような経緯で本を定価の二倍以上の価額で購入したのだが、実際に本が届き読んでみると、今持っている税効果会計関連の書籍には書いていない内容がいくつか書かれていて読み応えがあり、そこが知りたかった!という内容にも出会えたので買ってよかったと思えるような本であった。

書籍紹介

 さて、そんな最近の出来事だったのだが、本日は、私が税効果会計の勉強をする際に参考にした本をいくつか紹介してみたい。
 というのも、私は現在税理士法人に勤めていて、顧問先と税効果会計について検討したり、繰延税金資産・負債の計算をしたりすることがある。
 前職が監査法人だったため、税理士法人に転職をしたときは、税効果会計は当然のようにできるものという前提で仕事を振られた。
 しかし、監査法人時代は、税効果会計の監査をしたことがなく、正直言って試験勉強の内容以上のことはわからないという状況だった。なので、仕事を振られたときは、何冊か実務書を買って期待に応えようと必死に勉強したと記憶している。
 結果的に、税効果会計のスキルについては、税理士法人へ入社してから大分身についたと実感している。
 そのため、今回紹介する本が、これから税効果会計を勉強する方の参考になれば幸いである。
 なお、私が税効果会計を理解する上で参考にした主な実務書は3冊だったため、今回のnoteではその3冊を紹介する。
 また、今回はあくまでも書籍紹介のため、税効果会計に関する基準などに言及することはないが、これから紹介する本を読んだ後に基準なども読むとより一層理解が深まると考えられる。

おすすめ本1

 まず、1冊目の本は『【図解でざっくり会計シリーズ】1 税効果会計のしくみ』である。税効果会計について基礎的な内容から丁寧に説明されており、全体像を把握するうえでとても参考になった。この本では税効果会計を計算するステップなども紹介されていたが、このステップを理解することでこれまで難しいと思っていた税効果会計がのイメージが一気に変わった記憶がある。

おすすめ本2

 次に、2冊目は『Q&A税効果会計の実務【現場の疑問に答える会計シリーズ】』である。私の場合は、先ほど紹介した1冊目を読んだ後に税効果計算シートなどで税効果会計の計算を進めていて、実務に携わりながらこの本を読むという形だったため、計算する中で出てきた論点を一つ一つQ&Aで確認しながら理解していくという形で進めた。中身は、質問・回答・解説の順で進んでいくため、スラスラと読めたと記憶している。

おすすめ本3

 最後に、3冊目は『税効果会計における「税率差異」の実務』である。
 税率差異は、有価証券報告書において開示の対象であるが、計算書類などでは出て来ない論点のため、非上場会社しか担当していない場合は馴染みのない論点と思われる。
 しかし、税率差異分析をすることで法定実効税率と法人税等負担率との差異を合理的に説明できるようになり、税効果会計が適正に行われているかの検証作業としても活用できることから、身につけておきたいスキルである。
 ちなみにこの本では、税率差異要因が項目別に解説されており、実務上頻出する税率差異はだいたいカバーされているため、様々なケースに触れながら税率差異を理解することができた良書だったと記憶している。

 以上、本日は、税効果会計のおすすめ本を紹介してみたが、思ったより文字数が多くなってしまった。
 私の家は積読本がたくさんあり、絶賛積読本解消中だが、消化する中でおすすめ本があればまたこのような形で紹介できたらと考えている。
 では、本日はこの辺で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?