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Fingertip spectacle! Draw a line. 作品解説Tips 8「この絵の見方。この絵と宇宙はまっくらで近づかないとよく見えない。近づくと何かが見えてくる。親の手を振り払ってそれをたどると多分大好きな友達がそこにいる。」

自分の奥底に自分の最も大切なものが眠っています。
それを探し出す旅を何十年も続けています。
アンテナに触れるかすかな反応を便りにそれを探し求める宇宙旅行。
人生の決まったレールの中にいる時の不快感に苛まれながら、ある日自分の人生の中で取り損ねた大事な忘れ物があることに気づきました。

ついにレールの不快感は極限まで達して
なんの躊躇いもなくその手を振り払いました。
最初に振り払ったのは親の手でした。
私の頭の中であらゆるものを支配していた親との糸が切れた次からは糸を切ることは容易でした。
次に私が切ったのは東京芸大でした。

呪縛から開放された私は
不安と好奇心が入り交じる旅に出ました。
無限の彼方まで続く闇の世界。
何も見えないけれど得るものを決められたレールの中では感じることのできない期待感にあふれる世界。
長い旅の中で私は大事な物が何だったかわかりました。
暗闇の中で探り当てたものの正体の1つは幼い頃の粘土遊びでした。
そして、引き裂かれた大好きな友達。
それから油絵。

私からそれらを引き離したのは親。そして東京芸大です。
まあ、もっと正確に言えば引き離したのは低所得者の親を学歴神話で洗脳した社会。
そして新しい概念を生み出すことにしか眼が行かずに他を放置した美術です。

皆さんには
線が描かれたこの絵のイメージは「宇宙」だと思って見てほしいです。
子供が手を伸ばした先にある宇宙。
宇宙の中で子供が手をまさぐる。

この絵は近づいてよく見ると線が見えてきます。
この線は画家が童心に帰ってアートの世界にロマンを求めて技芸の粋を集めて描いた線です。
可能性を切り開く線。
大事なものを手繰り寄せる線。

画面の黒は権力の傘に隠れて目の前が見えなくなった闇の黒。
まだ見えてこないけれど可能性に満ちた世界。

宇宙の先には権力によってねじ伏せられた油絵の明るい未来がある。
そして宇宙の先には権力によって切り裂かれた大事な友だちがいる。

この絵は離れてみると真っ黒で何が描かれているか見えない絵です。
この絵は小さな子には少し難しい絵だと思います。
具体的な形が描かれていないので、小さな子がもし見て怪訝な顔をしたらあまり無理をせず、困らせないようにすっと流してあげてください。

そして親御さんはどうか私のようにそれから40年以上も苦しむことにならないように子供から友達を引き裂くようなことがないようにしてあげてください。

この絵は離れてみると真っ黒で何が描かれているか見えない絵です。
この絵は離れて鑑賞する絵ではなく画面に近づいて画家の手元を観る絵です。

この絵は離れてみると真っ黒で何が描かれているか見えない絵です。
絵は離れて観るものと決めつけて近づいて描いた絵を評価しない芸大美大の評価に中指を立てるために描いています。

この絵は離れてみると真っ黒で何が描かれているか見えない絵です。
絵は離れて観るものと決めつけて近づいて描いた絵を評価しない市場の評価に
中指を立てるために描いています。

この絵は離れてみると真っ黒なので黒は吸い込まれるような印象で見えます。
吸い込まれるような黒のイメージは真っ黒で星1つ見えない宇宙のイメージです。
宇宙は見えない世界だったり、自分の思いの世界を具現化して手探りをしているその空間だったりします。
私の表現したいものは絵の中に想定した世界にある糸です。
この糸の先には私の大好きな友人がいます。
そういった強い想念をモチベーションに一筆一筆とても強い情念を込めて描いています。

友人は特定の誰という人ではありません。
私が昔親から誰とも関わるなと言われて強制的に引き裂かれた友人たちです。
幼い頃私は友達が大好きでした。
親はその友達を一人ずつ私から引き離しました。
私はその都度身が引き裂かれるような痛みがしました。
親は私から奪えるものは全て奪いました。
動物も目の前で殺しました。
生き物の写真はマジックで消されました。
私は友人の誰とも関わらないようになりました。
それでも心の奥底で友だちと繋がりたいという心は捨てたことはありません。
ポンコツの異常者である親の眼を欺きながら友人を思う心は片時も捨てたことはありませんでした。
どんなに暴力を振られようとも私は思いの糸を切ったことはありません。
人の思いは切ることはできないと思います。

親からしてみれば親を敬い、崇拝し、私は親以外の人間を蔑み、切り、親の言うことは何でも聞く。親の言うことのみが正しい。親は神である。そのような人形になれば良かったのだと思います。
途中まで私は騙され、徹底的に教育されたように親には逆らわない生き方を貫いてきました。それでも40歳を過ぎた辺りから、自分が大人になって、親をどこからどうみても、あらゆる大人の中で最も劣っている人間にみえました。言動も支離滅裂。収入は底辺。聞こえてくるのは自画自賛と言い訳。どうすれば良くなるかという具体的な話は一切ない。社会的に何の力もない脆弱な彼らは全ての力を私を洗脳することに注いだのです。
私がこのままでは自分が駄目になると判断したのはしばらくしてからです。
そして40半ばを過ぎた時に親を切り捨てました。

親を切り捨てた境地に至ってから。私は筆が取れるようになりました。
生徒達にも心の底から本当に自分の思うように絵を描いていいと言えるようになりました。
親の強い呪縛を解いた私は東京芸大の先生達から「絵なんか描いても仕方がない」と指導された呪縛からもなんなく解き放たれました。


権力者から強制されて引き裂かれる。
今の私は権力者に逆らい反発しています。

この絵は、絵の表面に光があたって絵の具の表面がてかったら乱反射して見づらいと思います。そうすると近づいてみてください。絵に近づいていいのです。

そして絵に近づくと線が見えてくるのでその線は糸でその先に友達がいるんだと思ってください。

この絵は真っ黒の絵です。

宇宙がわかる子には「宇宙」といってもらえると嬉しいです。

宇宙が難しかったら、まっくらでもいいかもしれません。

まっくらは離れてみると自分は吸い込まれるような感じがするけど、小さな子はどんな感じでみるかな・・。

まっくらは自分は悲しい感じとか寂しい感じで描いているけど、小さな子はどうかな・・。

権力者が決めたルールを超えた先に友達がいる。

宇宙は近づくと色んな形が見えてくる。この絵も同じで近づくと形が見えてくる。絵は離れてから観るものだとわかったような勘違いをしている人がいるけど、多くの人にとって絵は離れてみるものではない。携帯や本はどうかな。
この絵は近づくと形が見えてくる。この絵は間違っていない。もしこの絵は間違っている、この絵は良くないという人がいたら、この絵は「宇宙だよ」と言ってください。相手がどれだけ自称偉い人間でも見下していい。私はそんな輩に屈しない。
離れて観るとよい絵はあるけれどそれが全てという考え方は私の世界にはないのです。

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