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「情シス」と「コーポレートIT」を考えるマガジン

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日本の企業にほぼ必ず存在する「情シス(情報システム部門)」「コーポレートIT」についての記事を収録したマガジンです。
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記事一覧

「情報システム部門」を理解したい

ITに関わる仕事を始めて10年以上が経過しました。 これまで主に スマートフォンアプリ や Webアプリケーション の開発を中心に、 toB、toE 向けのシステムの開発業務を SIer や 受託開発 の企業で従事したあと、事業会社のプロダクト開発部門でSREを経験し、昨年に情報システム部門へと異動となりました。 システム開発の工程は一通り経験してきましたが、基幹系システムのような「情報システム」関連の実務経験は浅く、異動直後は、どのような知識が求められ、どのような組織構

情シス・コーポレートエンジニア転職支援イベントを無償で運営する理由

はじめにこんにちは。「@na2neko」というアカウントで活動しております 「なーねこ」と申します。 ・情シスSlackの立ち上げ・運営 ・Business Technology Conference Japan 2023 運営 ・情シス転職ミートアップ 運営 上記のような活動を通じ、日本の情報システム・コーポレート周り、ひいては日本企業・日本の経済活動が盛り上がっていく事を願い、日々動いております。 情シスSlackのアドベントカレンダーも、気づけば4回目となります。

ビジネステクノロジーとは何か 〜BTCONJP開催への想い〜

皆さんこんにちは、情シスSlack運営メンバーの@okash1nです。 まずは、アドベントカレンダー初日を期日通り投稿出来なかったことをお詫び致します🙇🙇🙇🙇 ひとえに私のリソース管理・スケジュール管理・体調管理の杜撰さに依るものです。来年のアドベントカレンダーではきっちり期日に投稿することをここに誓います 💪💪💪💪 さて、ついにBusiness Technology Conference Japan 2023(以下BTCONJP)イベント当日まで1ヶ月を切りましたが、この

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コーポレートITという仕事(一般論編)

僕はnote(旧ピースオブケイク、POC)に情報システム担当、いわゆる情シスとして入社しました。 職の呼び名として「情報システム」ってなんか曖昧だよな、ということで、最近はこの分野を「コーポレートIT」と呼ぶことも増えています。個人的にこっちが気に入っているので、このnoteでもそのように呼称していこうと思います。(note社内でもじわじわ広めていこうと思ってます) さて、コーポレートITや情シスという言葉は極めて曖昧な概念で、属する業界や会社のステージ、さらには経営層の

「情シス(運用系)」になったら知っておきたい仕事、まとめました

このnoteでは、主に中堅・中小規模の新任情シスに向けたリンクをまとめました。情シスの運用業務について、初歩的なことから知りたいという情シスビギナーズの「情シスの仕事、何をすればいいの?」、「覚えることが多くて大変そう」、「仕事の内容や情シスとしての心構えは?」といった疑問を解決するためにお役立てください。 1. 情シス業務の全体像1-1 そもそも、情報システムって何? 情報システムとは、情報を「記録」した上で「処理」し、必要な相手に「伝達」するシステムを指します。具体的

IDaaSでクラウドの認証を統合管理する

業務ツールのクラウド化が進み、社内で利用するクラウドサービスの数がどんどん増えてきている昨今。 私も以前の会社では、入退社の度に10個以上ものクラウドサービスのアカウントを発行・停止するといったオペレーションをしていました。その頃にIDaaSの存在を知って導入していれば、もっと楽に管理できただろうなという後悔の念があるので、今回はIDaaSについて紹介したいと思います。 IDaaSとはIDaaSとは"Identity as a Service"の略称です。 「ID管理・認証

Googleグループの設定と管理

G Suiteを導入し、Googleグループをメーリングリストとして使用している企業も多いかと思いますが、Googleグループ作成時に「デフォルトのままでいいや」と設定を誤ると「グループ外の人たちがメールを見れる状態になっていた」「メールの取りこぼしが起きていた」といったことも起こり得るのでので、Googleグループの設定について改めて整理してみました。 2019年5月にGoogleグループの仕様変更もありましたので、その変更内容も踏まえています。 また、GAMを利用してGo

共有アカウントはなぜ悪なのか

先日の「共有アカウント、ダメゼッタイ!」というツイートの反響が大きかったので、もう少し具体的にまとめてみました。 エンジニアや情シスに限らず、システム利用者の方々にも知っておいてほしい内容なので、社内での共有アカウント撲滅に向けての啓蒙材料としてぜひご活用ください。 ■共有アカウントとは各種クラウドサービスやシステムに対話型ログインするアカウントのうち、アカウントと利用者が「"1対1"ではなく"1対多"で利用しているアカウント」のことを、本エントリでは「共有アカウント」と

Corporate Engineer Night #2参加レポート

2020/1/29に開催された「Corporate Engineer Night #2」にblog枠として参加してきましたので、そのレポートをお届けします。 ■Corporate Engineer Nightとは・KANMUの長谷川さん(@12bannn) ・ツクルバの栗田さん(@clikanist) ・hikkyさん(@ken_hikita) ・なーねこさん(@na2neko) の4名が主催する、コーポレートエンジニアや情シスの方々をメインターゲットとしたイベントです。

情シスSlackに参加して感じたこと

本日2020/4/9で、情シスSlackが発足して1周年とのこと。 おめでとうございます! 1周年を記念して、「情シスSlackを通じて得たものや感じたことについての投稿を募集する」という企画が行われているので、いつもお世話になっている私も投稿してみました。 情シスSlackとは情シスSlackは、様々な会社の情シスやコーポレートエンジニアの方々が集まるSlack上のワークスペースで、発足から1年でなんとメンバー数は1350! しかも日々メッセージが飛び交い、現在でも非常に

スタートアップに適したコスパの良い社内システム構成を考えてみた

先日開催された「リーグオブ情シス」というイベントの第1回に登壇させていただきました! ありがたいことに視聴者投票1位をいただきましたが、25分の発表時間では説明しきれなかった箇所もあるので、その振り返りと補足をnoteにまとめておきます。 また、今回の設定が「設立5年、従業員数150名のITベンチャー」ということもあり、自分なりに「IPOを視野に入れたスタートアップベンチャーに最適なコスパの良い社内システム構成」を考えてみたので、同じような会社の情シスや経営者の方々の参考に

社内ツールカオスマップを作ろう

昨年末のLTで発表した内容ですが、noteにも残しておきたかったので改めて書き起こしました。 社内ツールカオスマップとは社内の各機能で利用しているツールをまとめたカオスマップです。 ※私が適当に名付けました カオスマップ自体の意味は「業界や分野ごとにサービスを列挙・カテゴライズした一枚絵」なので、それの社内ツール版だと思ってください。 Web事業会社を想定したサンプルはこんな感じです。 ※あくまでサンプルなので、どこかの会社の構成や理想形ではありません 複数事業でエンプ

情シスのキャリアについて考える

先日の「コーポレートエンジニア x 情報システム LT x 交流会 #2」で「情シスのキャリア」をテーマにLTをさせていただいたのですが、想像以上に反響が大きくて驚きました。 LTは5分という短い時間だったので説明を端折った部分もあり、そのあたりを補完しながら改めてnoteにもまとめてみました。 第一線で活躍されている方々に比べればまだまだ全然ですが、情シス(コーポレートエンジニア)として10年弱働いてきた自分なりに感じたことをつらつらと綴っています。 キャリアに悩む情シ

「情シス=なんでも屋」からの脱却

「情シスの業務範囲広すぎ問題」から派生して、本来情シスの業務範疇ではない仕事に追われて苦労している人も多いと思いますので、自分なりの考えを書き起こしました。 情シスなのにオフィスや店舗の物件探しから対応していたり、法務対応、給与計算まで担当していたなんて方もいらっしゃいます。かくいう私も内部統制(IT統制だけでなくJ-SOX全般)や人事評価制度の構築などを担当していたこともありました。 なぜ情シスが「なんでも屋」として扱われ、いろんな仕事が降ってくるのか、まずは組織と職種