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アカデミー賞級お化け屋敷に「入村」へ〜ゲゲゲの謎 真正版4DX映画感想文〜

先週末、「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真正版」を4DXで観てきました。
昨年小規模での公開スタートながら、その質の高さから口コミで爆発的人気となり、遂にはアカデミー賞優秀アニメーション作品賞まで取った「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」、通称「ゲ謎」。
どんなものかなと、Prime Videoで初めて観たのですが、これが期待以上に面白かったのです。
犬神家の一族のようなミステリ要素あり、最後には人間の絶望的な罪深さに打ちのめされ、その中にあるわずかな希望に感慨深さを憶える、そんな作品でした。

過去に感想文を書いているのでこちらもどうぞ。

さりげなく細かい伏線が散りばめられており、Prime Videoでも5回以上は観た本作。
一年の時を経て、再構成されratingもR15に上がった「真正版」としてよみがえりました。
劇場で、それも4DXだったので、リアルにゲ謎の世界に入り込んだよう。
まさに哭倉村に「入村」したかのようです。
座席は激しく揺れ、雨に降られ、風が吹き渡り、血飛沫を(水飛沫として)大量に浴びました。
さながらアカデミー賞級お化け屋敷…。

私がこれまで観てきた4DX作品ではダントツ人気で、座席は満員、それもほぼ女性客でした。そして第一回入場特典は、既に品切れ・・・。
加えて、パンフレットは3つの映画館のうち2館で既に完売、グッズも売り切れの館があるなど、ゲ謎の人気の物凄さを感じたのでした…。

真正版と通常版との違いは、なんと言っても「赤の鮮烈さ」です。
初めてのR15作品で(心臓が止まらないか)不安でしたが、元のゲ謎が大丈夫なら大丈夫な仕様なのでちゃんと楽しめました。
私は通常版のゲ謎は劇場では観ておらず、配信サービスで初めて観てハマった口です。
「劇場で観ておけばよかったな・・・」とずっと思っていたので、真正版として銀幕によみがえったこと、それも4DXで体験できたことはすごく嬉しいことでした。
初見で見た時にも思ったことですが、いつの時代でも、一所懸命生きている人たちが踏みつけにされず、幸せに生きていけるようであってほしいと、願わずにはいられない映画でした。

今回の鑑賞で一番印象的だったのは、誰一人としてエンドロールで帰る方がいなかったことです。
劇場が明るくなるまでの本当に最後までが、しっかり作品となっていることを、真正版を見に来るファンはみんな知っているからなんですね。
これから観る方はぜひ、最後まで席を立たずに、タイトルの意味を噛み締めてみてください。


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