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赤と茶色、背が高いのはどっち?

本屋をぶらついていたとき、本棚の隅っこに見つけたこの本。小学生でも読めるようなイラスト入りで、薄くて、大きな文字の本です。
そんな本を手に取ってみたのは、「考え方」について考えていたから。目次を見て、ペラペラしただけで気分が高揚し、レジに向かっていました。

わくわくする目次

小学生向けだからと言って、侮ってはいけません。この本を使って「考える練習」をすると、普段いかに凝り固まっていたかが、わかる。

人はいつのまにか決まった方法で物を見るようになっていて、それが自分の型になってしまっているんだなー、と。
そして必ず「正しい答え」とか「最善の策」とかがあると思っているけれど、それが本当に正しかったのか、最善だったのか、なんてわからないんだ、ということ。

目次で特に響いたのはこれら。

いつも見ているものをちゃんと見ること

ひとつも考えたことなかった!

上記10項目、どれも気にしたことがなかった。でも、考えてみると気になって気になってたまらない…!! 結局調べてしまったけれど、それによって得られた新しい知識もあった。
たとえば、7つめ。

「スペードのジャックは、片目のジャックである。」
→え、片目とか両目とかあったかな、、(調べる)
→たしかに片目だ!え、ハートとかクローバーとかダイヤは違うの?(調べる)
→わ、ちがうわ!まさかクイーンとキングも違ったりして?!(調べる)
→わ、わわわ、違う、、!同じのもあるけど。なな、なんで?!(調べる)
→ほーーーー!

当たり前のことって、何も気にしないんだな。でも、当たり前を疑うところに切り口があるかもしれないですよね。

いいセンスをもたなくちゃね

普段の生活で、「想像」に割く時間ってどれくらいあるだろうか。
例えばピーナッツの味。ガソリンの匂い。落とした本が床にぶつかる音。リンゴを噛むときの気持ち。
リアルになんでも手に入る、試せる、調べられる、そんな世の中で、わざわざ「想像」ってしないですよね。この本にはこんなことが書いてありました。

いったいどうしてこんなことがたいせつなんだろうかって?ピザを発明した人間がいたってことを忘れるな。それに、はじめてソフトドリンクを考えだした人もいたんだ。パジャマにはほんもののやわらかな布地を使うってことも、ずっとそうだったわけじゃない。もちろん、こういったものを発明した人たちはみんな、ただじっと目をあいていたわけじゃない。

想像力が、大人には必要かも。

何が問題なのかはっきりさせること

問題があるとわかったら、問題の正体をつかむことが大切だと書いてある。
たとえば、家に帰ったら誰もおらず鍵も見つからなかったときにどうするかは、何を問題にするかで変わってくる。
どうやったら鍵なしでドアを開けられるか?
(ドアを開けたい)
ほかに家に入る方法は?
(家に入りたい)
だれかが家に帰ってくるのを待っているあいだ、何をしていればいいか?
(暇を潰したい)
これ以上鍵を無くしたら承知しないからって、お母さんに言われてるのに、どうやって新しい鍵を手に入れたらいいのだろう?
(怒られたくない)

カッコ内は私の考えですが、どこにポイントを置くかで解決策が変わってくることに気づきました。

心を自由に遊ばせよう

めちゃくちゃに自由気ままに考えることも大切。

赤と茶色、背が高いのはどっちだろう?
いちめんにならべたリンゴとフクロにつめたリンゴ、どっちが思いだろう?
笑い声とテレビ、どっちが広い場所をとるだろう?
おかしな文字だと思うのは、gとqのどっちかな?

どれにも正しい答えなんてない。そんな「考える」練習も脳の屈伸になる!

べつの人になったつもりで考えてみよう

どんな問題にも、解決方法はひとつだけ、なんてことはない。だから、いろんな視点で考えてみよう、という話。
たしかに私も「これにちがいない!ベスト案だ!」と思ったらそれしか見えなくなる(他の案を考えなくなる)けど、実際はワースト案が解決策に一番近いこともあるかも、と思った。

さいごに

おなじみのクマの問題を聞いたことはないかい?クマは1マイル南へ歩いた。それから、向きを変えて東へ1マイル歩いた。ふたたび向きを変えて、北へ1マイル行った。するとクマは、ちょうど出発したところに戻っていた。さて問題。そのクマは何色だったか?

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