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親知らず抜歯日記④ 抜歯後の経過etc.


前回は、親知らずの抜歯手術を受けた話でした。今回は術後の経過レポートが中心です。また、今回で一旦このシリーズ完結です。

この抜歯シリーズが、いつかどこかの誰かのお役に立つことを願いつつ・・・



抜糸までの間は、前回の親知らずの抜歯よりは苦しまなかった。

抜歯した当日は、病院からの帰宅直後の15時過ぎと、夕食後の20時過ぎに鎮痛剤を飲んだ。ところが、翌朝には鎮痛剤の効果が切れたらしく、朝5時ごろに痛みで目が覚めた。
(抜歯した当日は、寝る前にも鎮痛剤を飲んでおくといいかもしれない!)

以下、項目に分けて抜歯後の経過を記録してみた。

◆食事


抜歯の翌日の朝から、ごく普通にしゃべることはできたけれど、食事はどうしたってしんどい。
朝ごはんはリゾットを食べた。大口を開けなくてよいのでまだ食べやすい。その後もおかゆやリゾットなど、口を大きく開けなくても食べられるものをメインにした。

抜歯から2日経つ頃にはしっかり固形物を食べられるようになった。硬いものは避けつつ、抜歯していない右側を中心によく嚙んで食べた。

ありがたかったのは、患部に大きな穴があいていなかったこと。きれいに縫い合わせられていて、パッと見、穴が見えない。医師の腕がよかったのか、数年前より技術が進歩したのか、その両方か。いずれにしても、穴にごはんがホールインワンしにくい状態への安心感のおかげで、以前よりも気楽に過ごせた。
(この状況が抜糸後に一変するのだが、それは後述のとおり……)

◆薬と痛み


はじめは抜歯した側の頬を触るのも痛いくらいだったので、食後は欠かさず処方された抗生剤・鎮痛剤と整腸剤を飲んだ。

鎮痛剤を服用していても、患部は時々痛む。抜歯から3日経つ頃には痛みがだいぶ軽減されてきて、手術から4日目の昼頃から鎮痛剤を飲まなくても耐えられる痛みになった。

なお、抗生剤により善玉菌がやられたのか腸の調子がおかしくなってきたので、抗生剤は3日でストップした。

◆腫れ具合


「いっぱい骨を切ったんでね、腫れると思いますわ。」

という医師の予言通り、手術の翌日あたりから顎がぼっこりと腫れて、半分だけ四角い顔をしていた。それも4日くらいすると少し落ち着いてきて、1週間経つ頃には元通りになった。

◆歯磨き


医師から、抜いた歯の一つ手前の歯(つまり現存する一番奥の歯)には、歯ブラシを当てないように言われていた。

術後2日くらいは痛みで歯ブラシを口に突っ込むこと自体がつらかったけれど、その後は歯磨きできない歯のことが気になり出した。食べかすがたまっているように思われて不快だったのだ。

歯ブラシの代わりに処方された殺菌効果のあるうがい薬で、丹念に、でもやさしくうがいする。すると患部がちょっと痛むのだが、前回のときのように血の塊が流れることはなかった。


◆抜糸


抜歯手術から1週間後に抜糸だった。どうやら糸が歯茎に食い込んでいたらしく、糸を切る器具を口内にグッと押し込まれたので、まあまあ痛かった。

ただ、晴れて歯磨きが完全解禁になるし、消毒液で一旦洗浄して貰えたので一安心でもある。

ちなみに、さらにその1週間後に、近所の歯医者で洗浄をしてもらうことになった。

◆抜糸後の失敗


次の洗浄までの間に、私はやらかしてしまった。

抜糸した途端、親知らずを抜いた部分にできた穴が、ハッキリと見えるようになってしまった。ある日の食事のとき、うっかり穴の中に食べ物が詰まってしまった感覚があった。それが気になって舌で触って様子見してみたり、大口を開けて、鏡で穴周辺の様子を探ったりした。……これが失敗だった。

結果として、見事に痛みが復活。患部を刺激したのだから当然のこととも言える。抜歯から10日目の出来事だった。仕方がないので残っていた鎮痛剤を飲んでお茶を濁すことに。

◆洗浄のために近所の歯医者へ行く


抜糸から1週間、抜歯手術からは2週間たつ頃に、近所の歯医者さんで洗浄をしてもらった。洗浄自体は5分くらいだった。

穴に食べかすが落ちたかと不安になって、触っていたら痛みが出てしまった話を医師にした。すると、

「痛みについては、親知らずの隣の歯の根っこが顔を出していて、それが知覚過敏を起こしているからですね。歯茎が盛り上がってきたら治ります。完全に盛り上がるまで3カ月くらいはかかるんで、時々痛むかもしれませんけど。」

とのこと。痛みの原因が現存する歯の知覚過敏にあったと分かって一安心した私は、

「じゃあ穴に食べかすが落ちるかどうか、そこまで神経質にならなくても良いんですか?」

と尋ねた。それには、

「いやいや、穴を触るのはダメですけど、しっかりうがいをしてください。患部は念入りに。穴の手前の歯を磨けるように、小さな歯ブラシを使うといいですよ。」

と至極冷静な回答をいただいた。アホなことを言ってすみませんでしたという気持ちになる。帰りに受付で小さな歯ブラシ(300円くらい?)を買った。

それからは酷い痛みも出ることもなく、食べかすが詰まった感覚もなく、平和に生きている。自分の口の状態について、専門家から正しい知識を得ることはこんなにも心の安寧のために大事なんだと痛感した。


◇余談:3本目の親知らずの抜歯?


実は、恐ろしいことに3本目の抜歯の可能性が浮上したことがあった。

肩透かしを食らった日(前々回記事参照)と抜歯日までの間に、近所の歯科での定期健診があった。なぜか担当医が毎回違うのだが、その日の医師には、

「左上の親知らずも出て来てますよね。抜きます?」

と言われた。これも‘リスクでしかない’歯である。私が渋っていると、

「執刀医に見解をもらってみて。またこちらから紹介書を出すってなったらたこつくし」

という、関西人らしいやさしさ(?)から、執刀医に次なる抜歯の話を持ち掛けるというミッションが与えられてしまったのだ!

だから私は、抜歯手術後、無駄のない流れ作業で患者をスムーズに外に出すという素晴らしいオペレーションがとられていたのをさえぎって、左上の親知らずのことを執刀医に聞いたのである。その説明は抜糸の時にすると言われたので、抜糸の後にレントゲンとCT画像が映し出されたモニターを見ながら説明を受けた。

「この歯を切るとねー、上顎洞じょうがくどうっていうんですけど、そこに通じる穴があくリスクがあるんですわ。そうなるとね、ふさぐ手術をせなあかんのです。この親知らずを抜く緊急性はないから、要は穴があくリスクをとれるかですよねー。

という、決して前向きではない回答が来た。なんか怖いやんけ……と怖気づいてしまったので、

「いったん考えます……」

と言って病院を後にした。よって、3本目は保留となった。だって怖いんだもん……。




というわけで、3本目の抜歯の勇気は出ないまま、早く穴がふさがることを願いながら、日常を送っています。

今では「喉元過ぎれば熱さを忘れる」のとおり、抜歯した後の痛みはもう思い出せないくらいです。人間ってうまく出来てますね!

以上、4回にわたってしまいましたが、私の親知らず抜歯日記でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

◆親知らずの抜歯シリーズはこちら


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