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初ダイエットで学んだ3っの食略

3か月前から始まった人生初のダイエット。目標としていた-6キロ減らすことができた。毎月コンスタントに2キロを削いでいく。体脂肪は10%にまで減少。これは成人男性が健康を維持できる最低限の推移です。ダイエット企画はこれからも続けていくのですが、一旦この3か月で学んだことを共有しておこうと思います。

現代のダイエットはサバンナで生活するようなもの。現れるのは獰猛な肉食獣ではなく甘美な誘惑たち。どんな探検家であろうとも、初めの一歩は不安と迷いに満ちている。無数にある選択肢、過去に楽しんだ食習慣との別れ、挫折しそうな嫌な予感。人類史上最も空腹を感じない世代の私たち。冷蔵庫を開けたら食い物が、コンビニに寄ればお菓子が、打ち合わせに行ったらデザートが。どんなに誠実な人であろうとも、空腹の魔法にかかってしまえば、自我を忘れ目的も古い思い出へと変えてしまう。ゴールへの地図はどこにあるのか?空腹は本当に悪なのか?初めに何から手を付けたら良いのでしょうか?

1か月目:腹を空かせた野獣の力

まずはダイエットを始めると何が起きるか見てみましょう。初めは何らかの異変・異常に気付いてダイエットを決意する。脳は望む結果を考慮して増やすべき、もしくは減らすべき行動を決定する。しばらくすると空腹感に襲われる。不快な状態から脱するために細胞全体に警報を発令、目先の欲求に応えるよう理性を遮断。満足するまで食事をする。ダイエットのことはとりあえず忘れて、この食事の後から考えればいい。2時間後、惨めな気持ちで落ち込む。またやってしまったっと後悔し、次は別の方法を考える。きっと今のやり方には無理があった。もっと正しい方法があるはずなので情報収集に取り組み始める。なるべく簡単で自分好みのすぐに痩せられるアドバイスを求め。こうして現状維持のサイクルが繰り返される。俯瞰して眺めてみると共感できる部分も多く、一言で怠けているとは断罪しにくい。

みなさんならどのシーケンスをイジって、このサイクルから抜け出すでしょう?きっとどのアプローチも効果的でしょうが、私は空腹感を見直すことから始めました。ダイエットをしたければ空腹だけは逃れられない。ならそれを敵ではなく味方に変えようと目論んだのです。


まず空腹になると栄養失調を回避するため判断能力が乗っ取られ、集中力やモティベーション、エネルギーのほとんどが食べ物の獲得へ向けられる。これがいわば空腹の持つ魔力。お金と一緒で脂肪もあり過ぎるより、足りない方が色々と問題が起きる。故に本能は細胞レベルで覚醒し、感覚器官は鋭くなる。ダイエット中はキレやすくなるとよく言いますが、怒りのエネルギーは使い方によって健全な闘争心としても機能を果たす。空腹は五感を呼び覚ます生物学上のトリガーです。普段なら見過ごしていた違和感に気付き、行動は俊敏で先延ばしにしたりはしません。これは目指すものがある人にとって利用する価値のある野獣の力。腹を空かせた野獣がなぜあんなにも恐ろしいのでしょう?やらねば死ぬと全身全霊で狙ってくるからです。

残念ながら現代社会で、この力はあまり使われていません。それどころか多くの場合で、これとは真逆の優しいお節介をしようとしてくる。何かを達成、またはどこかへ到達する前にお腹をいっぱいに満たそうとしてくる。中毒的母性がダイエッターをダメにします。グルメ番組や飲食店は当然のことながら、ジムやトレーナー、ダイエット産業は本当にダイエッッターの味方でしょうか?お金が絡む現場で収入源のお客さんに、どれだけ厳しく必要なフィードバックを失礼ながらできるのでしょう?お金が絡んでいない恋人や家族たちは、かえってさらに感情が乗る。無理は健康によくない、そんなのきにするな、ありのままでいよう。彼らは一見、愛情深い親切な人のようにも見えますが、それと同時に無責任な人だともいえる。

満腹になった人はどうなるでしょう?常に同じ場所でつまずいて、罪悪感と惨めさを抱えながら、現状を誤魔化しパフォーマンスは一向に改善しない。結果として生み出されるのは自信なきダイエッターと終わらないサイクル。

ダイエットに成功する唯一の掟はたった一言に要約できます。
食うに値するまでは食べるな。

これは極端に聞こえるかもしれませんが、鬼軍曹としてもう一度、言わせてください。やり遂げるべき重要なことをやり終えるまで食卓についてはいけません。この空腹感こそがやむにやまない動機となって、空襲警報のような腹が鳴り響き、あらゆる動物的感覚が覚醒し、重要なタスクを何が何でもやり遂げる。これが空虚のもたらす新たな視点。空になってこそ補充される精神燃料(メンタルフューエル)。集中力が切れているのではなく不注意に気が付くほど集中力が高まっている。話が途中で聞こえていなかったのではなく、より重要な情報処理に頭がオートメーションで没頭していた。まったく異次元の体験に空腹でいるのも悪くないと思えるでしょう。空腹は現状維持を抜け出す最強の援軍です。

2か月目:食べちゃいけないものはない

ダイエット中に幾度も苛まれたのは、こんなに中途半端に食べるくらいならいっそう食べない方が楽だと気付いてしまったことです。変に甘美な誘惑へ近づき我を失ってしまうなら、近寄らない方が自我を保てる。ダイエット中に婚式に呼ばれたら、それは美女と一緒にホテルに泊まるようなもの。否が応でもよぎってしまう、手を出してしまおうかと。その定期的に訪れる迷いの時間に細心の注意が必要で、ここの対処の仕方で体重の増減が大きく決まる。まさに減量大陸の裂け目(ダイエット・グランドキャニオン)。食欲と理性の板挟みを回避するには、0か100かの白黒主義より程よいたるみが必要です。

人はそれぞれに独自の食習慣を持っている。それはこれまで特別な悪さをしてこなかったお決まりのルーティーン。時々新たなものが加わったり、気付いたらずいぶん前から食べなくなったものある。朝、朝食を抜いたほうが調子の出る人もいるし、昼食に手作りお弁当を作る人もいる、夜は外食ばかりの人も。それが食習慣として確立したのは、そのやり方が好きだったからです。嫌いなものは習慣からはじき出されている。

これまでダイエットに挑戦したことがなければ、その食習慣をじっくりと分析したことがなかったでしょう。もしダイエット中に好きなものを食べたければ食習慣を記録してください。これは初心者に最も効果的です。げぇマジでめんどくせぇと思うかもしれませんが、初めてのダイエットの時だけで充分です。その手間は徐々に必要がなくなっていきますし、アプリを使えば、ほんの数十秒で、パッパッとカロリーや主要栄養素を簡単に管理ができる。

感情に任せた白黒主義は避けて下さい。ダイエットを途中で諦める一番の理由は現状も把握しないまま、やみくもに体重だけを気にして突如として大きなことをし始める。その気持ちも十分にわかりますが、新しい習慣が極端すぎると古い習慣となじみません。アツアツに熱せられたガラスに水をかけるとどうなるでしょう?粉々に砕けてしまいます。ダイエットはグレーゾーンの芸術です。

体重はいち現象に過ぎません。それを構成しているのはすべて食べ物です。なので食べ物を掌握されると、体重は好き勝手にできません。逆に食べ物を把握しないと体重は野放しになる。これはとても単純で知ってる話と百も承知でお話ししているのですが、かなり軽視されています。大きなことではなく小さなことに集中しましょう。車に乗ったらシートベルトを付ける。ベットに入ったら携帯の充電を刺す。口に何か入れたら記録する。

私の記録を見てみると初まりの6週間と終わりの6週間で落ち幅に差があります。前半に怠けていて後半に強い制限をかけたわけではありません。今現在もハンバークや餃子、グミだってほどほどに食べています。決定的な違いは現状を把握して食べれているかどうかです。体重が落ちていないのは何の問題ありませんが、食習慣が把握できていなかったり、誤魔化したりするのは大問題です。次にやるべきことが全く分からなくなる。

記録するという小さな小さな活動が、将来のお腹を大きき大きく凹ませる。
好きなものを食べてもいい、外食だって恐れるに足りない。だって体重の主導権は自分がしっかりと握っており、これ以上緩めてしまうとマズくなる領域に入るなって線が分かっている。実態を把握すれば美味しいものを罪悪感なく楽しめます。

3か月目:体重でしか分からぬ世界

これをすれば痩せられると各方面から耳タコで聞いていると思いますが、真のインスピレーションを受け取るのは自分の体重だけにしてください。今の現状が右(40代・体脂肪25%)で、目指しているものが左(20代5%)なのも分かります。しかし(40代・体脂肪25%)の人が目指すべきは(20代5%)ではなくこれ(40代・体脂肪20%)です。例え最終目標が(20代5%)であったとしても集中すべきはこれ(40代・体脂肪20%)です。

登山をしていたら分かります。確実にたどり着きたければ、ほとんどの時間は足元をしっかりと見ること。頂上ばかりを見るのではなく一歩一歩を踏み外さずに滑落しなかった人だけが頂上にたどり着きます。始まりの1合目と頂上の10合目ではやるべきこと、やめるべきことが違うんです。ダイエットも同じで各段階によって取るべきアクションステップが本当に変わってくる。もし出発地点も理想も違う他人の情報を当てにしていたら100%遭難します。この因果律だけは履き違えないでください。正しいから痩せるのではなく、痩せたから正しいのであって、ダイエットに万人向けの解決策はありません。

例えば前提として体重減少を引き起こすためには消費を増やすか摂取を減らすか、又はその両方のカードがある。さらに細分化すると消費には日常活動に加え筋トレ、有酸素があって、摂取の方には脂質か糖質を減らす2枚がある。それからさらに派生して種目や食材が無尽蔵に分かれていく。

誰かにとってのやりやすかったことを、自分にとってもやりやすそうなら真似をしてみるのは大いに結構。しかし誰かにとって効果的だったから自分にとっても効果的だと信じるのは大きな間違い。確かにその方法で多くの人が痩せれているかもしれませんが、それで自分が痩せれるかは別の話です。人それぞれの持つ遺伝子や代謝能力、年齢やライフスタイル、趣味嗜好はそんなに画一的なものではないのですから。

自分の声に耳を傾けるとヒントが聞こえてくるものです。仕事の忙しいAさんと油物の大好きなBさん。Aさんは日頃から忙しく営業周りをしているので追加で消費の時間を加えるのは非現実的で効率も悪い。だから摂取側からアプローチするのが自然の流れ。さらに食にはあまり興味がないので料理に時間を取られたくないと思っている。なら一番合理的な選択は料理の手間が抑えられる脂質制限を1度、試してみてはいかがでしょう?一方、Bさんは油物が大好きなので脂質をカットするのはあまりのも残酷です。その代わり時間には余裕がありますし筋トレをやってみるのも楽しそうだと考えている。さらに普段から料理の習慣を持っているので肉や魚、野菜を調理するのを楽しく感じる。なので無理なく続けられそうな組合わせは筋トレと糖質制限で変化を診てみるのがいいでしょう。

ダイエットは結果と記録の往復です。これは数か月前の無知なる自分に教えてあげたいことなのですが、「食べていないのに体重が落ちない」なんてことは生物学上ありえません。言葉を正しく使えば「そんなに食べていないのに」が正しい上の句です。ここに巨大な落とし穴があります。「そんなに食べていない」っと断言できるのは体重が減少した時だけです。

自分の体重以外は基本的に目安だと思ってください。農林水産省が出してる数字も、食品業者が貼ってるラベルも全て平均値なので自分の消費カロリーを割り出そうとしても、基礎代謝はテストステロンと脂肪の量で大きく比率が変わってしまうし、仕事の活動量やストレス、家までの距離や階段の数、睡眠の質や長さなど。1日のわずかな影響で月間の総消費カロリーは大きく変わる。

次は食べ物の摂取カロリーを割り出そうとしても、まずお店の料理や妻の手料理は何が入っているのか分からない。じゃあ自分で作ろうとしても食品ラベルは個体差や収穫時期によってバラつきがあり、そもそも消化で吸収される相性は人によって異なります。

体重以外の数字には必ず(仮)を外さないでください。その数字(摂取と消費)がもし外れ値だったら結果はどのように表れるでしょう?体重の数字が狂います。逆に体重が予期せぬ変動を見せたなら、必ず消費か摂取のいずれか、または両方の数字が狂っている。私たちは体重を覗くことで謎解きを楽しんでいるにすぎず、たとえ最善を尽くして結果がともわなくても、何も無駄にしていませんし、過ちも犯していない。ただ真実への迂回路をまた一つ発見しただけです。

途中経過は以上です。これから先は不健康な領域10%以下へと足を踏み入れます。別名「絞りの領域」です。絞りは、単純にダイエットのように体重を落とすだけではなく、筋肉をできるだけ保持しながら、さらに脂肪を削ぎ落とす、非常に厄介なプロセスです。また違う景色を望むこととなるでしょう。ではまたその日まで、いずれご報告させて頂きます。

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