仕事でゲームを作ってたらいつのまにか個人で小説を書いていた人の話
はじめまして!こぶちといいます。
ゲーム会社で十数年以上企画職として働きつつ、今は個人活動で執筆を続けています。そっちはおよそ7~8年くらい。ここのところは『カクヨム』で連載を約1年続けています。
ちなみに作品がこちら。
この作品は特に自分の本業のノウハウを活かそうと思って、ゲームネタをがっつり取り入れてチャレンジしてます。みんなぜひ読んでネ!
……ってことで本題ですが、そもそも個人活動を始めたきっかけがゲームのお仕事の中で、自分を表現していく道のりはしんどいなーと感じ始めたから、というお話。
「おっと……後ろ向きですね」「何甘ったれたこと言ってんだ!」という声が聞こえてきましたよ。うんうん、確かに。会社の目的と個人の目的が100%合致するということはまずまずありません。それらをどう両立させて自分のモチベーションを維持するかもプロの仕事のうちですからね。間違いない。
……がしかし。私にとって、とりまく状況もやはり見逃せない事実でした。
そもそも私はRPGやノベルゲームなどが特に好きでした。世界観があり、キャラがいて、知的好奇心が満たされ、感動が得られる。しかし今ゲームにおける『作家性』の必要性はどんどん薄れてきています。さらに現場においても、プロデューサーはIPを生むのではなく、うまく活用する腕が大事。これは厳密にはゲームに限らず、アニメや映画すらも同じ状況といえます。今や漫画や小説などの原作が大半を占めている現状は、一般の皆様も肌感覚で認識しているものと思います。
つまり何が言いたいかというと、私が憧れてやってきたゲーム業界――そこにはもはや、IP(世界観)の源泉はほとんどもう……残っていなかったのです。それに気づいてしまった。新しい世界観や物語がもたらす感動が好きだった私は、余計ショックを隠せませんでした。
しかしそこで仕事をやめるほどの勇気もなければ、ただ続けるほど人間もできていなかった私は、心に巣食うワナビー野郎からの突き上げをくらい、決意したのです。
じゃあ、自分で小説を書けばいいじゃないか!と。
しかも小説はアウトプットまでが早い。今からプログラムを覚えたりや絵をかき始めたりするより、物書きで勝負するのが手っ取り早い!という結論に至ったのです。(それも楽ではない道だったと気づくのはそう遅くはありませんでした 笑)
何はともあれ数年修業を積み、新人賞に応募したり(でも落ちた)、せっかくだからとおもいきって自費出版もやったり(でも売れない)……という苦い経験を重ねながら、ここまで続けてきました。
と……大体こんな顛末です。
ちなみに作家として成功したい人は著名なクリエイターの経験談のマガジンを定期購読したほうがいいんじゃないかと思うんですよ。成功者のヒントのほうが何倍も信憑性がありますし、希望が感じられますからね!
それにもかかわらず私の足跡をここまで読んでくれたそこのあなた様。あえて言わせてください。リアリティは良質のエンターテインメントです。創作者の生きる励みになりそうな小噺ひとつくらいならあるかもしれません。そう思えれば私の方も書きがいがありますからね。
というわけで、引き続きゲームとも小説ともつかない記事になりそうですが、興味ある方は今後ともお付き合いよろしくお願い致します。
次回は、実際Web小説連載を続けてみてどうだったかという記事を書くつもりでいる予定です。ではでは!
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