人生で1番印象に残った言葉
季節は春
今日は3月11日
世間では国公立大学の合格発表が終わり、
高校生の中には
無事に第一志望に合格できた人、第一志望に受からず別の大学に進学を決めた人、既に浪人を決めた人など様々な思いを抱えた人がいると思います。
毎年この時期になると受験の頃をふと思い出し、その時にとある先生が言ってくれた言葉が自分の中で今も心に強く残っているので今日はそのことについて書きます。
4年前の2月、当時僕は浪人生で第一志望の大学に向けて受験勉強をしていた。1月のセンター試験の結果は、好ましくなく第一志望の判定はC判定。判定的にも自分の感触的にも合格は五分五分だろうなと感じていた。
あー、これはまじで五分五分やな。第1志望変えるかどうしよ。浪人したのに私立に行くの親にも悪いし自分的にもな。1つ志望校落とそかな。でも1年間目指して来たのにここで諦めるのも嫌やな。
と僕は悶々と悩んでいた。
結果的に志望校を諦められず、そのまま第一志望を受けにいくことにしたが、依然、心の中は不安でいっぱいだった。
当時僕は河合塾の天王寺校で浪人生活を送っていた。
そんな2月のある日、僕は英語の質問をしようと天王寺校の講師室に向かっていた。
するとその日の英語の質問対応の先生が偶然僕が1年間お世話になった英語の西岡先生という先生だった。
西岡先生は名の知られた先生ではないが
知る人ぞ知る名講師で
教え方は抜群にうまく、授業中の子ネタは最高に面白く
毎授業生徒の爆笑をかっさらっていた。
河合塾には他にも素晴らしい英語の先生はいらっしやったが僕は西岡先生の授業が一番好きだった。
僕は先生に久しぶりに会えて嬉しく、少し興奮して話しかけた。
以下は実際の会話だ。
僕:先生、お久しぶりです!先生、僕のこと覚えてま‥
先生:覚えてるよ〜、 いっつもここらへんの席に座ってたよな。授業懐かしいなー、楽しかったなぁ。 今日はどうしたん?
僕:ちょっと英作文の添削をお願いしたくて。
先生:おー、そうかそうか。もちろんええよ。
そーいえばセンターはどやった?
僕:それがセンターの結果があんまりよくなくて‥
色々悩んだんですが、やっぱり第一志望のA大学を受けに行くことにしました。
先生: そっかそっか。それは悩むよなぁー。
僕も実は浪人してた時A大学目指してたんよ。
僕:え、先生もそうだったんですか!
先生:うん。でも僕はセンターの結果があんまよくなかったからB大学に変えて、B大学に進学した。
僕: えぇ!? 先生後悔してないんですか?
先生: してないよ、だって楽しかったもん!!(屈託のない笑顔で)
その時の先生の迷いのない言葉と満面の笑顔は今でも僕の脳裏に焼き付いている。
先生: サークルも楽しかったし。留学もできたし。そして何よりむっちゃ可愛い彼女もできたからなぁ。まあこっぴどく振られたけどな、はははは。
僕: なるほど笑
僕は一応決断したんですが、自分のこの選択が正しいのかどうかもやもやしてます。
先生: なるほどな、これだけは覚えとき。
僕: はい。
先生: その時の決断は未来の自分が肯定してくれるよ。
**僕:!!! **
先生: それに君ならたぶん合格できると思うよ、吉報をお待ちしております!
結果的に僕は第一志望の大学に合格することはできず、先生に吉報を届けることはできなかった。
しかしあの時先生が言っていた言葉の意味が今ならわかる気がする。
先生がおっしゃっていたのは
決断に正解はなく、大切なのは決断した後の自分の行動次第だということだと思う。
決断した後の自らの努力次第でその時の決断を正解に変えることができる、
先生が僕に伝えかったのはそういうことだったのではないか。
あの時僕は志望校を変えずに第一志望の大学を受け、落ちた。
その決断だけ見れば失敗だっと言えるかもしれない。
しかし今大学を卒業する間際になり、今となってはその決断が良かったと思えるようになった。何故か。それはこの4年間が楽しかったからだ。
この4年間いろんなことがあった。うまくいかないこともあったし、悩んだこともあった。
人に誇れるような大きなことは何一つ成し遂げていないし、自分が普通の大学生だったということも自覚している。
しかし、この4年間いろんなことに取り組んだおかげで楽しい学生生活を過ごせた。
あの決断の後の4年間色々と努力した結果、今、未来から振り返った時にあの時の自分を肯定できているのだと思う。
これからの人生で僕は色々な決断をしていくことになる。誰と結婚するのか、転職するのかしないのかなど。
その時々で先生がくれた言葉を思い出したい。
先生はまだ天王寺校で教鞭を取られているのだろうか。
僕のことを覚えているだろうか。
今度天王寺に行く機会があれば先生に伝えたい。
先生、全然後悔してないですよ、だって楽しかったもん。
遠く離れた別府の温泉に浸かりながらそんなことを考えていた1日だった。
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