見出し画像

認知科学コーチングとは何か?人生、本気で挑戦していきたいあなたへ

人生を変えたい。もっと挑戦したい。
自分はまだ、こんなところでは終われない。
だけど、どうしたらいいか分からない。

そんな思いを抱えながら、日々を過ごしている方も多いかと思います。

この記事では、未来に向けて挑戦していきたい方々に向けて、
認知科学に基づくコーチングとは何か?
実際にどんなことをするのか?
について説明していきます。

認知科学に基づくコーチングとは?

コーチングって最近よく耳にするけど、実際どうなんだろう?
何だか、怪しい気もするけど…

そう思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まず、あまり知られていないのですが、「コーチング」には、大きく2つの種類があります。

A)現在抱えている悩みや、モヤモヤ、不安に対して、「共感/傾聴」を徹底的に行っていく方法

B)「共感/傾聴」は行わずに、やりたいことに基づいて、未来の「ゴール」を設定していく方法

誤解を恐れずにざっくりと説明すると、いま巷で流行っているコーチングの大半は、前者(A)の、「共感/傾聴」を基本としたものになっています。

それは、
何か壁にぶつかって悩んでいたり、
過去のトラウマがあったり、
不安に苛まれていたり、

といった状況において、
思いや考えをすべて吐露し、コーチがそれに共感/傾聴することで、スッキリと前向きになれる、というものです。

実は、これは正確には「コーチング」ではなく「カウンセリング」と呼ばれるスタイルなのです。

そして、今から説明する認知科学に基づくコーチングは、これとは真逆の、後者(B)の立場を取ります。

つまり、

  • 現状への「共感/傾聴」は殆ど行わず、

  • 時にはコーチが介入しながら、

  • やりたいことベース、かつ徹底的に未来志向で、「ゴール」を設定する形で、

セッションを進めていきます。

そもそも認知科学って何?

認知科学とは、

情報処理という観点から、生体(特に人)の知の働きや性質を理解する学問

日本認知科学会

と定義されています。

この「情報処理」というのがポイントなのですが、認知科学では、人間の「外部刺激」と「行動」の間に、何かしらの脳の「情報処理」が存在していると考えます。これを「内部モデル」と呼びます。

そしてこの「内部モデル」は、科学が進展した今日においてもブラックボックスであり、その仕組みを科学的根拠を持って完全に説明することは難しい、ということが知られています。

そこで認知科学では、考えを転換させて、「内部モデル」の説明に厳密な科学的根拠は求めず、「現象と”整合”してさえいればよい」という立場を取ります。

つまり、
「甘いものを見ると食べたくなる」
という現象に対して、たとえそのメカニズムを厳密に解明できなくても、
「”甘いものを見ると食べたくなる”という情報処理が脳の内部モデルにおいて生じていると捉えて問題ない」
と考えます。

このように、「現実と辻褄があえばOK!」という立場のもとで、人間の認知の振る舞い(認知科学コーチングでは、”マインドのカラクリ”と呼びます)を理解して、どんどん応用していこう、というのが認知科学なのです。

コーチングとどう関係するのか?

ここまで説明してきた、認知科学における最大のポイントは何でしょうか?

それは、人間は「内部モデル」が変わると、「行動」が変わる、ということです。

「行動」を変えようとする時、私たちはつい、「どうやって?」を考えてしまいます。(どうやったら売れるのか?どうやったら仕事がうまくいくのか?など)

これは、「行動」の方法に注目して、強引に変えようとしているとも言えます。

しかし、こういった知識/ノウハウや方法論が、実際に人の行動を変える力は、皆さんも薄々感じている通り、とても限定的なのです。

一方で、認知科学に基づくコーチングでは、コーチとのセッションを通じて「内部モデル」を変えることに集中していきます。

つまり、「内部モデル」を変えることで、結果として「行動」を変えていくということです。

これがなぜ有効なのかというと、人間は意識ではなく、無意識に支配されているからです。(意識と無意識の関係性については、本稿の範囲を大きく超えますので割愛します)

コーチングのセッションでは何をするのか?

では、「内部モデル」を変えて、日々の「行動」を変え、ひいては人生を変えていく上で、コーチングセッションでは実際に何をするのかについて説明します。

大きくは、「本音でやりたいこと(Want to)」に基づいて、「現状の外のゴール」を設定する、ということを行っていきます。

そして、「現状の外のゴール」に臨場感を持って没入することで、世界の見え方が変わり、「内部モデル」が書き換わって、結果として「行動」が変わる、ということを起こしていきます。

それでは、順を追って説明していきます。

本音でやりたいことの特定

「本音でやりたいこと(want to)」とは何でしょうか?

それは、
「たとえ周囲に止められても、人生を通底してやってしまっていたこと」
を指します。

つまり、表面的にやってみたいこと、というレベルではなく、

  • 親に止められても、どうしてもxxを続けてしまっていた

  • 先生に注意されても、ついxxをしてしまった

  • 上司に反対されても、反対を押し切ってxxをしてしまった

といった形で、これまでの人生において、既にパターンとして強く表れている行動。

それが、その人の「本音でやりたいこと(Want to)」になります。

コーチングセッションでは、これをコーチとのやり取りを通じて特定していきます。(但し、セッション全体の流れとして進めていくので、必ずしも明示的に特定しないこともあります)

現状の外のゴール設定

そして、これがコーチングセッションの全てと言っても過言ではない、最重要な部分なのですが、「現状の外のゴール設定」ということを行います。

「現状の外のゴール」とは何かというと、

  • 将来の自分がやりたくて仕方のないこと

かつ、

  • 現時点では全くやり方がわからない

  • 想像すると怖くなる

  • 周囲が驚いて止めてくる

くらい、大きなゴールのことを指します。

なお、コーチングの世界の「現状」は、現在起きていることだけでなく、現在から十分起こり得る未来も全て「現状」と捉えます。

そして、コーチは、未来のゴール世界の味方として、臨場感を高めていきます。逆に言うと、「現状」に対しては徹底的に敵になるのです。

これが、冒頭に説明した「共感/傾聴」型のスタイル(カウンセリング)と真逆であることの所以です。

バランスホイール

それでは、未来のゴール世界の臨場感を高めるには、具体的にどうすればよいのでしょうか?

そこで登場するのが、「バランスホイール」という考え方です。

コーチングでのゴール設定というのは、この図のように、趣味や仕事だけでなく、人間関係や社会貢献、生涯学習、家族、健康/美容、ファイナンスのことまで、オールライフで設定していきます。

こうすることで、私たちが24時間365日生きる中での、それぞれの時間について、臨場感を持ってゴール設定できるようになります。

逆に、どれか一つだけだと、未来の人生全体での臨場感を持つことが完全にはできないですし、どこかの領域で問題が起きた時に、バランスが崩れ、臨場感が下がる、ということが起きてしまいます。

実際のコーチングでは、セッションを重ねていきながら、この「バランスホイール」を徐々に完成させていきます。

最後に

いかがでしたでしょうか?

認知科学に基づくコーチングの概要と、実際のコーチングセッションで何を行うかのイメージを、ざっくりと掴んでいただけたのではないでしょうか。

こんな人にオススメ

認知科学コーチングは、正直に申し上げて、万人に対してオススメできるものではありません。

何か悩み事や不安を解消したい時や、現状に満足していて特に変わりたくない時は、受ける必要は全くないと思います。

また、単に転職相談をしたいという場合も、先ずはキャリアエージェントにご相談されるのがよいと思います。

一方で、

  • 現状に満足できておらず、自ら人生を変えていきたい

  • 漠然とチャレンジしたいことがあるが、踏み出せていない

  • 自分の才能や可能性を信じて、もっと大きな飛躍をしていきたい

  • 今の自分のままでは到達できないような未来に挑戦したい

  • 周囲の意見や常識に埋もれずに、本音でやりたいことを進めたい

このような方々にはオススメですので、ぜひお声がけいただければと思います。

ご興味ある方はぜひお問合せ下さい

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

私自身、コーチングスクールに通い、自己適用を進める中で、日々の変化を実感しています。

コーチングを受けてみたいと思った方は、ぜひ以下のフォームからお気軽に
お問い合わせいただければ幸いです!

参考書籍

認知科学の考え方について、より詳しく知りたいという方は、以下の書籍がおすすめです。

私が学んでいるMindset Coaching School 学校長の李英俊さんと、シナモンAI創業者/ フューチャリストの堀田創さんの共著です。

認知科学の観点から、リーダーシップや組織づくりについて語られている本です。