生誕100年 白髪一雄展 「行為にこそ総てをかけて」:2/尼崎市総合文化センター
(承前)
具体美術協会への参加を機に、白髪一雄の作品は巨大化し、それに応じてロープにぶら下がって滑走して描く「フット・ペインティング」が確立された。構図や色彩感覚といったものを捨て去った無心の絵画が、ここに生まれた。
いずれも縦180✕幅270センチに及ぶ「水滸伝」シリーズなど大作・代表作に取り囲まれる一室は、本展のハイライトといえよう。豪傑の名を冠するにふさわしい衝動と爆発、暴力的とまでいえそうな強大な力の放散が、観る者をとらえる。
本展会場の可動壁や天井は、けっ