村上華岳・山口薫・北大路魯山人展:3/何必館・京都現代美術館
(承前)
「何必館・京都現代美術館」の原点は、一枚の絵だった。
村上華岳《太子樹下禅那図》(1938年=こちらのリンク最初の画像)。
オーナー・梶川芳友さんが22歳のとき、美術館の展示室で運命的な邂逅を果たし、画商の道を志すきっかけとなった作品。その17年後、ついに入手するに至る。
2階は華岳の展示室だったけれど、この作品だけは、かならず5階の床の間に掛けられる。
ビルの最上階、美しい苔庭の奥に控えるこの純和風の座敷は、《太子樹下禅那図》というたったひとつの絵