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西洋美術

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#博物館

TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション:3/東京国立近代美術館

(承前)  本展に《青い鳥》が出ているキュビスムの画家、ジャン・メッツァンジェ。  本人…

TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション:2/東京国立近代美術館

(承前)  本展に登場する「トリオ」は、全34組。つまり、34のテーマからなる。  ぱっと見…

TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション:1/東京国立近代美術館

 東京国立近代美術館、大阪中之島美術館、フランスのパリ市立近代美術館。  大都市の公立3館…

村上華岳・山口薫・北大路魯山人展:1/何必館・京都現代美術館

「何必」と書いて「かひつ」と読む。 「何ぞ、必ずしも」——固定観念を疑い、問いかけよ…

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カルダー そよぐ、感じる、日本 /麻布台ヒルズ ギャラリー

 昨年11月にオープンした「麻布台ヒルズ」の地下には、ギャラリーが併設されている。ギャラリ…

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テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本 /パナソニック汐留美術館

「テルマエ」とは、古代ローマの公共浴場。厳格な階級社会のガス抜き策として、市民に広く提…

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MOTコレクション「歩く、赴く、移動する 1923→2020」:5 /東京都現代美術館

(承前)  関東大震災から戦後の復興期まで、最初の2室に4回分を割いてしまった。展示面積だけでいえば、コレクション展全体の10分の1程度の範囲にすぎない。  だが、ここは「現代美術館」。3室め以降、制作年代はどんどん新しくなり、現役で活躍中の作家たちによる作品が中心となっていく。独断と偏見で、ご紹介していきたい。  麻生知子と武内明子による「ワタリドリ計画」は、全国を渡り歩き、その土地を詳しく取材して制作活動をおこなうプロジェクト。その終着点となったのは、現美がある深川界

福島県立美術館のコレクション展:2

(承前)  続く展示室Bは「50年前の美術 1970年代の姿かたち」。岡本太郎にはじまり、野田…

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デイヴィッド・ホックニー展:3 /東京都現代美術館

(承前)  現美のホックニー展。最大の見せ場は、ラストにやってきた。  コロナ禍のロック…

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デイヴィッド・ホックニー展:2 /東京都現代美術館

(承前)  龍安寺石庭のフォト・コラージュの裏の壁には、横長構図の絵画作品がいくつか展示…

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テート美術館展 光 ―ターナー、印象派から現代へ:2 /国立新美術館

(承前)  本展の心にくいところは、近年、日本での回顧展が好評・盛況を博した複数の作家を…

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テート美術館展 光 ―ターナー、印象派から現代へ:1 /国立新美術館

 イギリスの国立美術館・テートの所蔵品による、「光」をキーワードとした世界巡回展の東京展…

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ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開:3 /アーティゾン美術館

(承前)  ある作家の作品を、館蔵品に加えてさらに数点借用して充実をはかっている例が、本…

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ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開:2 /アーティゾン美術館

(承前)  絵は、鏡に似ているなと思うことがある。  以前に観たことがある絵の前にもう一度立てば、あのときの自分がたちまち、額縁の内側に映るからだ。  ご無沙汰の間隔が長いほど、昔を知る旧友に会った気分で、うれしくなる。頻度が多ければ「よっ、また会ったな」と、気軽に声をかけたくなる。  本展には、宮城県美術館が所蔵するヴァシリー・カンディンスキー 《「E.R.キャンベルのための壁画No.4」の習作(カーニバル・冬)》(1914年)が出ていた。  仙台生まれ・仙台育ちのわたし