たのしいたのしいお酒のはなし|ウィスキー編
はじめに
読者の皆様は、お酒を飲むことを愉しんでいるだろうか。
「周りがのんでるから、とりあえずビールのんでる〜」
「むしゃくしゃしてるからストロングゼロで現実逃避...!!!!!!!」
このように「しょうがないから、酒でも飲むか」的モチベーションで飲んでいる人も少なくない気がしている。
でも、雰囲気に合わせてアルコールだったりをとりあえず流し込んでたのしむんじゃなくて、「お酒を知り・味わって飲んでみる」という観点からも愉しむのも、案外悪くないのでは、と個人的には想っている。
そこで今回は、独断と偏見で、「ウィスキー」というお酒の面白さと愉しみ方の一例をお伝えできればと思う。
ウィスキーってなんぞ
「ウィスキー」とは、主に穀類で作られる蒸留酒である。
大麦だったり、トウモロコシを用いて作られる。
そもそもお酒というものは、なんらかの材料を発酵させて、アルコールを作りだす。発酵の過程が完了したのち、蒸留という過程を入れると、アルコールの度数が高まる。以下の記事が詳しいので、よかったらみてみると良い。
ウィスキーの場合には、蒸留させた後、木製の樽で熟成させる必要がある。後述するように熟成の過程が非常に長く、これがウィスキーの色合いや匂いに影響を与えている。
(画像:ウィスキーとは|SUNTORY)
ウィスキーは一日にして成らず
ウィスキーの面白さは、なんといっても、「熟成期間が長い」ことである。
実は「ウィスキー」を名乗る為には、各国の法律上の要件をクリアしなくてはならない場合がある。その要件の一つに必ずといっていい程含まれているのが、「熟成期間」に関する要件である。
たとえば、「スコッチウイスキー」で有名なスコットランドでは3年の熟成を経なければ「ウィスキー」を名乗ることができない。
スコッチ・ウイスキーの定義は、英国の法律で以下のように定められています。 1. 水、酵母、大麦麦芽(モルト)およびその他の穀物を原料とすること
2. スコットランドの蒸留所で糖化と発酵、蒸留を行う
3. アルコール度数94.8%以下で蒸留
4. 容量700リットル以下のオーク樽に詰める
5. スコットランド国内の保税倉庫で3年以上熟成させる
6. 水と(色調整のための)スピリットカラメル以外の添加は不可
7. アルコール度数40%以上で瓶詰めする
(出典:スコッチ・ウイスキーの定義を簡単かつ丁寧にまとめてみた|LipuorPage)
ウィスキーの主要な産地は決まっており、それぞれの地域、蒸留所が自分たちの銘柄を守ってきた。この熟成期間の規定は、「ウィスキー」というお酒が一朝一夕には作れないことを示している。
ウィスキーを知って愉しむ
①「時間」を飲み、愉しむ
ある人曰く、ウィスキーとは「時間を飲む」飲み物だそう。
「ウイスキーって時間を飲む飲み物」
(引用: 栗林幸吉氏 目白田中屋店主|クレイジージャーニーにて)
「時間を飲む」なんて、とても素敵な概念ではないだろうか。ウィスキーを飲みながら、自分の時間を振り返ったり、はたまた、そのウィスキーが経た時間に思いを馳せたり... ウィスキー片手に時間について考えてみるのも愉しそうだ。
②産地&銘柄を愉しむ
前述したように、ウィスキーの主要な産地は決まっており、それぞれに特色がある。かくいう日本も主要な産地の一つである。
日本・アメリカ・スコットランド・カナダ・アイルランドの5カ国が世界的なウイスキー生産地として知られ、「5大ウイスキー」と呼ばれている。
(画像・出典:世界の5大ウィスキーとは|SUNTORY)
産地と銘柄を一つ一つ調べながら、自分好みのウィスキーをみつけるのもきっと愉しい。
③飲み方を愉しむ
ウィスキーには様々な飲み方がある。
ストレート、オンザロック、ハイボール...
同じ銘柄でも飲み方によって、その味わいは変幻自在である。飲み方にも、自分だけの愉しみを見つけてみよう。
おわりに
いかがだっただろうか?
完成するまでに多大の時間を要する「ウィスキー」。「時間を飲む、飲み物」とも形容されるものは、そうそう存在しないのではないだろうか。
お酒を飲む機会があったら、もしくは「お酒を飲みたいな」と考えた際には、ぜひウィスキーを選んでみて欲しい(可能であればストレートかオンザロックで)。
琥珀色の液体は、きっとあなたの時間に味わい深さを与えてくれることだろう。
では筆を置き、一杯飲んでくることにする。
[脚注と追記]
※1) 日本では未成年者の飲酒は法律で禁じられています...! お酒は、ハタチになってから。エンジョイ、ウィスキーライフ!
※2) コロナ下でzoom飲みの機会が増加した。ウィスキーを"外で"&"みんなで"飲む機会が減ってしまったのと、蒸留所見学等を積極的に行えなくなってしまったのは非常に残念である。しかし、様々な銘柄をオンラインで買ってみたり、zoom飲みの際ウィスキーを布教してみたり、いろいろな飲み方を試してみたり...と家でウィスキーを飲むという行為もまんざらでもないことに筆者は気付いてしまった。皆さんも、良き家飲みライフをエンジョイ頂きたい。もちろん、ウィスキーを忘れずに。是非『また乾杯しよう』。
(taro)
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