【信州コンシェルジュ体験記⑦】上田/小岩井紬工房
こんにちは!工房信州の家です。
この記事は、フォレストコーポレーションが4年前から実施している「信州コンシェルジュ」の体験レポート第7弾。
今回は上田市にある「小岩井紬工房」様にお邪魔してきました。
信州コンシェルジュって?
信州コンシェルジュとは、
『信州で「信州らしい暮らし」を提案している私たちが、信州のことを誰よりも知っていたい。信州のプロフェッショナル、信州のコンシェルジュになろう。』そんな想いから始まったプログラム。
信州らしいアクティビティを体験しに行ったり、信州に根差し、信州を楽しんでいるプロに会いに行きます。
小岩井紬工房の由来
小岩井紬工房さんは昭和23年に上田紬の織元として創業し、現在は三代目の姉弟のお二人で営まれています。弟の良馬さんは海外に住まれていたこともあり、海外に出て改めて、日本の脈々と受け継がれている伝統文化の良さを感じたそうです。
上田にかつてたくさんあった織元が現在は4件しかない中、自分たちの代で終わらせてはいけないという思いで、新たな上田紬の魅せ方を日々研究されています。
上田紬について
上田紬は古くから養蚕の栄えた上田でつくられ、大島紬や結城紬と並ぶ「日本三大紬」として有名です。現在は、市内にある4つの工房がその伝統を受け継いでいます。生糸とは異なる、落ち着きある光沢と独特の風合いが持ち味です。また、色・柄・染めの厳格な規制がなく、生み出される製品は多種多様です。小岩井紬工房さんでも、天然染料として、りんごやぶどう、さくらなどの樹皮が使われており、優しい色の紬がとても素敵でした。
上田紬を使った作品
現代の生活様式に合わせた商品を展開されていて、名刺入れや眼鏡ケース、ランプなど、素敵な小物がたくさんありました。上田展示場でも青いモビールを飾らせていただいています!
小物以外にも、ホテルの客室の壁に上田紬をあしらうこともできるそうです。
生糸と紬糸の違い
ところで皆さんは、絹糸の中でも生糸と紬糸の違いを知っていますか?
生糸は繭玉から1本の糸を繰り出してそれを数本依って、初めて生糸と言う細い絹糸になります。絹の光沢と言えばやはりこの生糸で作られた製品のイメージが強いと思います。
それに対して紬は繭玉を一度、綿状に引き伸ばして1本の糸ではなく絡まった短い糸を切れることなく引き出して作られます。生糸で作られる着物が滑らかで光沢があるのに対し、紬糸で作られる着物は素朴な風合いが特徴です。
織の体験
今回は明治時代から使われている手織り機を使って、織の体験をさせていただきました。
縦糸と横糸がどのような仕組みで編み込まれていくのかがよくわかりました。実際にやってみると、横糸を通す手元と縦糸を入れ替える足元を職人の方のようにリズムよくスムーズに動かすのが難しかったです。縦糸と横糸の色合いや紬の風合いが異なり、それぞれ個性あるコースターができました!
皆様も小岩井紬工房さんで上田紬の手織り体験してみてはいかがですか?
信州コンシェルジュ体験記はシリーズ企画。今後も信州に根付き、信州を楽しんでいる方にインタビューを行い、発信していきます!
櫻井