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運転はタフガイに任せろ【俺バグ】

<あらすじ>

「大宮は火力すげえ。なんでも燃やせる。だから神戸から遊びに来いよ!」

9月の3連休に、ボブとまさはるが住む関東に旅行に行くことになりました。
その交通手段について、グループ通話での話し合いが続きます。

「車はやめよう…遠いから新幹線ちゃうか?」

そう言ったぼくに対して、ボブは言いました。

「とっしー、お前さ。せっかくええ車買ったのに、もったいないと思わんのか?車の気持ちになれよ。ずっと砂漠走らされて、さぞかし辛いよろなあ」

「いや、鳥取に住んでるけど、毎日砂漠を走ってるわけじゃないぞ…

けど、ボブが言いたいことはわかるよ。
たまには、都会をドライブしたい。

そして、首都高を走りたいんや」


「じゃあ決定や。
移動手段はとっしーのフィットやな」

「わかった」

そうと決まればあとは、気持ちと体力の勝負です。
ぼくが当時住んでいた鳥取から、東京までの距離は、約900km。この距離をどう乗り越えるか…

ここで、きゃぷてんは言いました。
「俺は運転せんから、とっしーとギアルで運転頑張ってくれよ」

「え?あかんって。ギアルはテニス部の時から運動神経の悪さで有名やん。
危なっかしい…」

話題に上がっているギアルは、運動神経の悪さはピカイチでした。テニス部入部当初はラケットにボールが当たらず、風を切っていたものです。ついたあだ名が「風車の弥七」じゃなくて、「風切りのギアル」

きむ

「大丈夫。ギアルは免許持ってるから」


「二重に怖いわ。
ギアルが運転することはもちろん怖いけど、

あいつが免許を持ってること自体が怖いねん」

ギアルには、これを読んでもらいたい。(今日のアフェリリンク~)


「俺もそうやで。
えっ、お前が免許持ってるん?って思ったからな」

「あかんやん。
俺は自分の車をギアルに運転させるのが怖いんや。
みんなも自分の車やったらどうや?」
ぼくは、必死に訴えます。

きゃぷてんは少し考えてからこう答えます。

「もし自分の車ならギアルには運転させたくないよな。
ただ、今回はとっしーの車やからギアルに運転してもらおう」

「なんでやねん!」


ぼくときゃぷてんの口論を聞いていたボブは、たまりかねたように叫びました。

「わかった!わかった!」

「まず、わかるってなんやねん!
それで、どうわかってん!?」

「この名案でいこう。

まず、あくまときゃぷてんは、先に新幹線で出発や。
さっきは飛行機の案やけど、新幹線の方が少し遅い。

ほんで、とっしーとギアルは車や」

ぼくはその案を聞いて、反発します。

「だからそこがあかんねん!ギアルに運転させるなって!」

「違うよ。ギアルは運転せん。

あいつは助手席で、とっしーを応援するだけや」

16ネガティブも


「応援?もっといらんやん…」

「高校の時を思い出せよ。

ギアルは、他のクラスの合唱練習に乱入して、「全員でがんばれ」と急に叫んだ応援隊長やん。

俺らの高校が生んだ`タフガイ`が横に乗っているだけで力漲るやろ?」

「ギ、ギアルがタフガイ?」ぼくは驚いて尋ねます。

「タフガイやん。腕とか凄いからな。見るからにパンパンやん」

「え?どこがよ?骨みたいに細いぞ。体は皮や」

「さらに驚くべきはあの体力。
あいつがしんどそうになってることが見たことがない」

「いや。GWのドライブで車に酔って死にかけてたやん。
あいつは俺らの高校でも有数の貧弱体質で、顔も色白いやん」

それを聞いたボブは一言。

「バレたか」


「バレるも何も…」

ボブはぼくの声を遮ります。

「とにかく!!運転はとっしー1人に頼むしかないんや。
だって、全員が満遍なく運転したらみんな疲れるやろ?」

「まあ、みんな疲れるな」

「あかんって。疲れるのは1人でいいんや。

残りの3人は運転せずに体力を温存や。
到着した時に、いいパフォーマンス出せるようにしておかないとな」

「パフォーマンスも何も、騒いだり、パチンコするくらいやろ」

高校卒業後、ぼくらは毎年必ず旅行に行っていました。         大学1年:香川 2年:和歌山 3年:鳥取 4年:石川 しかしどの観光地に行こうが、ちゃんと観光をしたいのはぼくだけ。他のメンバーは「観光はこなしてパチンコいこうぜ。イオンのゲーセンいこうぜ」と...(笑)


「そんなことないぞ!?」

「じゃあ何するねん?」

「まあ、パチンコとか、パチンコとか、あと、パチンコやな…」

「全部、パチンコやんけ!大学時代の旅行といっしょや!体力温存なんていらん!」


「まあ、それはおいといて。
とりあえず、運転は頼むわ、とっしー」

「運転役の俺は、生贄かよ…」

「旅に犠牲はつきものや」


ぼくは思案の末、こう告げました。

「関東でボブとまさはると合流したら、6人になってしまう。俺の車、フィットは5人乗りや。

このメンバー構成を考えると、一人は不参加にせざるを得ない...

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「とっしー、お前、もしかして??」ボブはぼくに尋ねます。


「ああ。こうなったら、タフガイのギアルを切る。

あいつは発想がネガティブやし、神戸から埼玉までのドライブに耐える体力もない。
ギアルはバイナイや。今回の旅行には呼ばない。

(バイナイ=バイバイ関係ない人 俺たちバグジー親衛隊用語)

ほんで、関西を出発するのは俺ときゃぷてんとあくま。この3人でフィットに乗っていこう」


「お前ってさ。発想が生粋のいじめっこやな。さすがインテリヤクザ」


「旅に犠牲はつきものや。俺の車は5人乗りなんやから...」

ぼくとボブのやりとりを聞いていたきゃぷてんも一言。

「めっちゃ酷いし、いじめっ子の発想やな。

けど、それでいこう!これで一件落着や!」

このときのぼくらは、まさかギアルが

`自ら消える`なんて思ってもいませんでした。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

今日は、俺バグの投稿です。この話も、実話ですね(笑)

世知辛い世の中。コメディで笑顔が増えればいいですね!


5人乗りの車で旅行するときに、6人以上メンバーがいたらどうするか...?

この決断は、なかなか悪いかもしれません...が、実はこのあと、

ギアルはぼくらのグループのLINEからとある理由のため、離脱します。その後、ぼくが強引に彼を連れ戻すのですが、その経緯はこちらです。

1年3か月前に書いたエッセイですが、とても大切な作品なので読んでいただけると嬉しいです。


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国家公務員⇒経営者団体⇒民間企業で営業 人生は喜劇を合言葉にブログ毎日投稿 全ての経験をコメディ・ノウハウに昇華! 【野望・展望】 ワクワク・笑顔・本質の捉え方を届ける! 創作=エンタメ映画製作 お仕事改革=教育システム構築 サポートのお金は皆様を笑顔にする事業の資金にします!