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先日親御様に教室の想いを伝えて、とても響いたように感じられたので、多くの方にシェアしたいと思い、そのテーマについて投稿です。

ド昭和時代の私は、「どうして間違うの!?どうしてできないの!?」と失敗を恐れるような指導を受けてきました。(特に、忘れ物もひどく、みんなができるような事ができない子だったので。)

そして、私はいわゆる「いい子」でした。
親や先生に怒られないようにどうすればいいか?先読みするような子でした。先読みできたら、とても褒められます。

「よく分かってるね!」「ほらお姉ちゃんはすごい」
これらの言葉は、兄弟の自信も奪っていました。

親に怒られて「出て行きなさい!」と外に出されても反抗することもなく、「了解しました。私が悪かったんだ。反省しよう。」と素直に外に行くような子でした。笑

昭和時代ではそれを「聞き分けのいい子」という「いい子」の存在であり、そうあろうと努めました。

中高も同じように育ち、学校では優等生。校則も違反しないし勉強も頑張りました。(ちょっとくらい違反しても、学生の鏡的なレッテルが貼られているので気づかれない。笑)

親や先生がスマイルになる。
ただそのために、ロボットのように過ごしました。

そして、
美大に入って自分の表現をするようになって、やっと気付いたのです。
私は自分のために生きていなかった。周りのために生きていた。

怒られたくないという、自分の想いの為ですが、そんな過ごし方をしていた自分が悲しくてたくさん泣きました。

自分ファーストではなく、周りファースト

今、パートナーはアメリカ人です。
彼は学生時代、めちゃくちゃをしてきたようです。(ここでは割愛しますが、それはもうなかなかのヤンチャ)
でも根は真面目。

根は真面目だから、基本お付き合いが続いていると思うのですが、(超遠距離が功を奏しているのかもしれませんが💦)
自分の堅苦しい考え方を壊してくれる、違った価値観にも救われています!

そして、彼の実家で何気なく彼のお母さんとキッチンで一緒に立っている時に、お母さんが突然

「ナオ、たくさん失敗しなさいよ。 失敗から学べばいいの。」

と、言い出したのです。

びっくりしました。
私は母親から常に、「どうして間違うの!?どうしてできないの!?」と言われ続けて、失敗を避けるように生きてきたからです。
何の文脈もなく、無言で立っていた時に言われたから余計に突き刺さりました。。

こうべっこあーとでは、できる限り自分で先に体験してもらうようにしています。

あー、きっとこうなるな。
と、見通せていても、体験してもらう。

ヘンテコになる。じゃあどうしようか?
と一緒に解決策を探ったり、再度観察をして発見をしてもらう。

あともう一つ重要な意味があります。

大人たちに拘束を食らって感性や思考が縮こまった、私たち大人たちよりも、まだ概念に縛られていない子供たちの表現の世界の方がよっぽど広く個性的!!ということです。

こちらから、あれこれ言わない結果、

「えーーーー!!すごい!!!」
と、私も想像していないような作品も生み出してくれるのです。

みんな、立派なアーティストだと思って、それぞれの個性を見つけて育てたいと思っています。


そして、子供達それぞれ、この世の冒険をしに生まれてきました。
たくさんの体験と発見をするためにやってきました。

たくさん壁にぶち当たったり失敗して、
「そうか!」
という気づきが、宝物です。

これは得意ではないんだ。これが好きではないんだ。
という経験は、
自分の得意や、好きなことを知ることになったり。

全てが何かに気づくチャンス。

だから、先生や親の指示で動くのではなく、
自分の素直な気持ちで進んで、壁にぶち当たって欲しいと思うんです。
その場しのぎでうまくいっても、気づきを遅らせるだけ。


この教室での経験が、みんなが大人になるにつれて自分を見つめ直す時に
「自分はこうだったな〜」と気づけるきっかけになればいいなと、強く願っています。(深くて話しきれないのですが、次回に)

または、「子供の時は、あの時間が一番好きだった!」
という、素敵な思い出にもなればいいなと⭐️ ☺️

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トップの画像の補足
こちらは、手でいろんな色をぐちゃぐちゃに混ぜて作った色の上に、チューブから直接絵の具を垂らしました。親御さんがいらっしゃったので、私の方がヒヤヒヤ(絵の具の無駄遣いしないでと怒られそうと)

でもこれは、もう素敵な作品レベル。
偶然ですが、色を混ぜすぎた結果、彩度の落ちたバックグラウンドの色に、チューブからの彩度の高い絵具の原液コントラストがとても美しい。(最後はさらに混ぜそうだったので、今回はストップはかけましたが)

手で描いちゃダメとか、チューブから直接絵の具かけちゃダメ!
なんて言っていたら生まれなかった作品ですね。
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Nao Morigo



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