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「暗い」ニュースの多かった1年。あえて「明るい」「輝く」「まぶしい」で振り返ります

年の瀬が近づくと、「年末回顧」や「この1年」などのタイトルでその年を振り返る記事が紙面に並びます。今年は特に重く、暗いニュースが多かったように感じます。新型コロナはなお猛威を振るい、ロシアによるウクライナ侵攻で国際秩序が大きく揺らいでいます。街頭演説中の元首相が銃撃され、隣国からのミサイル発射はとどまるところを知りません。暮らしを直撃した物価高。スーパーの売り場では値上がりしなかった商品を見つけることの方が難しくなりつつあります。せめてこの投稿ぐらいは、と播州人3号が「明るい」や「まぶしい」のニュースや写真を集めました。

始まりはいつもの年と同じように輝いていました。

新年の始まりを彩る初日の出=神戸市須磨区(1月1日)

「輝く」「まぶしい」で調べると、こんな植物の写真がヒットしました。

陽光を浴びて輝くように見えるエドヒガン=小野市(3月)
鮮やかな色合いがまぶしいシバザクラのじゅうたん=三田市永沢寺(4月)
幻想的な光景が広がるラクウショウの並木道=兵庫県立播磨中央公園(11月)

カラフルなイベントもありました。
トンネルが色鮮やかに輝きます。

虹色の向こうに 神戸・森林植物園

 気圧の谷などの影響で1日、兵庫県内には鉛色の雲が広がり、大型連休の3日目はどんよりとした空模様に。そんな中、六甲山上の神戸市立森林植物園では、4月に照明を一新した「青葉トンネル」が色鮮やかに輝き、ハイキング客らを楽しませた。
 トンネルは同園南部の森の中にあり、内部をカラフルに照らした撮影スポットとして人気を呼んでいる。リニューアルで照明が発光ダイオード(LED)に替わって色味の幅が増え、色が移り変わる表現が可能になった。「森林(もり)の四季彩(いろ)」と題し、新緑や紅葉など季節によって色や演出を変えていくという。

(2022年5月2日付朝刊より)

淡路島では約5千本の風車が公園を彩りました。

太陽の光を受け、きらきらと輝きながら回る風車=淡路市夢舞台、国営明石海峡公園(2月)

ゴールした冒険家の表情もまぶしく感じました。

堀江さん「青春真っただ中」
世界最高齢 ヨット太平洋横断

 ヨットによる単独無寄港の太平洋横断を世界最高齢で達成した海洋冒険家堀江謙一さん(83)=芦屋市=のゴールから一夜明けた5日、西宮市の新西宮ヨットハーバーで帰港セレモニーが開かれた。堀江さんは「生涯チャレンジャーでいたい」と既に次の航海を見据え、「今が青春の真っただ中。大器晩成を目指して頑張ります」と語った。
 愛船「サントリーマーメイドⅢ号」から降り立ち、「お待たせしました」と笑顔で手を振ると、数百人の観衆が拍手で迎えた。
 堀江さんは1962年、23歳で小型ヨットによる単独無寄港の太平洋横断を世界で初めて達成。今回は逆のルートを取り、3月に米サンフランシスコを出発し、ゴールに定めた紀伊水道まで69日間、航行距離約8500キロの航海だった。
 航海中には、神戸新聞社を通じた衛星電話などによる交信で、阪神間の小中高校生から応援や質問を受け、嵐や黒潮を乗り越える様子を伝えた。

(2022年6月6日付朝刊より)

ウクライナに向け、平和を願う光が兵庫県の各地にともされました。

ウクライナ国旗の色にライトアップされたメリケンパークの「BE KOBE」=神戸市(3月)

世知辛い世の中と言われますが、こちらの記事を読むと、人の温かさが感じられます。年の瀬も迫った時期に掲載されました。

差し出したポリ袋、善意の1000万円
伊丹 理容師人生60年、蓄えポンと
「子どもたちのために」

 伊丹市役所を訪れた高齢の男性が、子育て支援課の窓口にポリ袋を差し出した。中には、厚さ10センチになる帯付きの現金1千万円。慌てふためく職員に男性は告げた。「地域の子どもたちのために活用してほしい」。市は寄付として受け取ることを決め、26日、感謝状を贈った。
 男性は、市内で30年近く理容店を営む古田喜久治さん(79)。堺市で生まれ、中学を卒業してからほぼ理容師一筋で働いてきた。
 独身の独り暮らし。店から見える、近くの保育所に通う園児らのにぎやかな姿が、元気の種となってきた。「(理容の)技術に自信が持てるようにもなったので、子どもたちに喜んでもらいたい」と考え、約60年間の理容師人生で蓄えた金を寄付することにした。
 12月中旬に銀行で現金を下ろすと、伊丹署員が警護のために自宅まで送り届けてくれた。同21日午前、半透明のスーパーのポリ袋に現金を入れ、エコバッグに包んで自転車で市役所へ。窓口の職員から報告を受けた上司も、いきなりの申し出と現金の束に戸惑ったものの、男性から思いを聞き、数人で受け取り手続きをした。
 市は今後、使途を検討する。藤原保幸市長は「長年にわたって活躍されてきたお金を市のために寄付してもらって感謝している。少子化が進むが、子育て支援は未来につながるものなので、今後もしっかり力をいれていきたい」と話した。

(2022年12月27日付朝刊より)

<播州人3号>
1997年入社。ふと夜空を見上げると、まん丸のお月さんに出合うことがあります。こうこうと輝いていたり、ほのぼのとしていたりして、しばし幸せな気分になれます。背中を丸め、うつむいてばかりではなく、見上げることも忘れない。そんな1年にしたいです。

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