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新聞社が挑むオンライン特番 

 読んで字のごとく「師走」が駆け抜けていきます。お正月の足音がすぐそこに来ています。年の瀬になると、ひそかに注目を集める、あるオンライン特番があります。神戸新聞社がDX宣言をした2020年から続ける「神戸新聞フェス」です。一昨年は8時間、昨年は2日間で計8時間の配信に挑みました。そして今年は…。
 こんにちはド・ローカルです。何を隠そう、このオンライン番組の仕掛け人は私です。3年目を迎える今年は内容をギュッと濃くし、時間もギュッと縮め3時間程度の放送になります。12月23日午後5時からです。まずは、今年のラインナップを紹介します。

今年もやります「神戸新聞フェス」 23日オンライン配信 グルメや取材の裏側紹介

神戸新聞フェス2022の番組プロモーション

 神戸新聞社は23日午後5時から、オンライン番組「神戸新聞フェス2022」を配信します。電子版「神戸新聞NEXT」や動画サイト「神戸TV」のユーチューブチャンネルでご覧になれます。
 メインコンテンツは、記者がリポーターとなり、神戸、姫路、淡路、但馬の名物グルメや地域の知られざる仕事の現場を取材。その様子を動画で紹介する「ひょうごクロス中継 取材のウラ側 ぜんぶ見せます」のコーナーです。神戸と姫路、但馬には、配信中に生中継をつなぎます。
 このほか、神戸市出身の俳優森山未來(みらい)さんの特別インタビューや、神戸新聞で好評連載中の創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」の重大発表、ご覧いただいた方にすてきなプレゼントが当たるコーナーもあります。
 番組の視聴は無料ですが、データ通信量が大量になるため、無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」環境などでの視聴を推奨します。

(2022年12月14日付神戸新聞から)

 上記週刊紙の中づり広告風の印象はいかがでしょうか? プロモーションをしていく中で、あふれる情報の波にのまれないように、少しでも目をとめてもらえるように、との思いでこんな形にさせてもらいました。
 フェスの最大の特徴は、現場の記者たちが、自分たちで企画から動画撮影、編集まで手がけていることです。日々の取材の合間時間を使って製作をしてきました。
 3年目となる今年は、神戸、姫路、但馬からクロス中継という名のもとに、3元生中継にも挑みます。地上波テレビのクオリティーにはほど遠いですが、多くの記者、同人たちが、今できる力をすべて出し切って番組を作っております。素人感も十分楽しんでもらえると思います。
 <告知動画のURLは以下です>
神戸新聞フェス2022

総勢100人超に豪華プレゼント

 もう一つの売りが、番組をご覧になり、アンケートフォームからご応募してもらうと、100人超にプレゼントが当たる仕組みです。番組の特設サイトはこちらから。たくさんの応募をお待ちしております。

 さて、ここからは過去2回の神戸新聞フェスを振り返ってみましょう。昨年の2021年は、兵庫五国にある支社総局が製作動画を競い合う「ひょうご五国 お国自慢対決」で盛り上がりました。

神戸新聞フェス「お国自慢対決」 初代王者は但馬総局

 神戸新聞社によるオンライン番組「神戸新聞フェス2021」が2021年12月25日夜、神戸新聞NEXTで配信された。同社DX統括本部と動画配信会社「ジェッソ」が企画。サンテレビやデイリースポーツなど関連会社のほか、西日本新聞、徳島新聞の協力も得て、10を超える動画コンテンツを午後6時から約4時間にわたって配信した。
 兵庫五国(摂津、播磨、但馬、丹波、淡路)の本社、総局に勤務する記者たちが、食(グルメ)と歴史・文化をテーマに動画とプレゼンテーションで激突する「ひょうご お国自慢対決」は、18日に行われた予選ラウンドを勝ち抜いた但馬、淡路、阪神総局が頂上決戦を繰り広げた。
 但馬はスッポン料理と但馬空港のスカイダイビング▽淡路は「淡路島3年とらふぐ」の料理と淡路島モンキーセンター▽阪神は甘酒と川西市で生まれたニュースポーツ「モルック」で対戦。視聴者投票と審査員投票で但馬総局が初代チャンピオンに輝いた。
 このほか、神戸新聞浜坂支局長のドキュメンタリー、神戸市出身でメディアプラットホーム「note」のトップライター岸田奈美さんのインタビュー、神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン」の振り返り映像などが放映された。
 配信された番組の一部は、神戸発の動画を発信するウェブサイト「KOBE_TV」で閲覧できる。

(2021年12月26日付神戸新聞から)

 この頂上決戦の1週間前に、計6チームが2チームずつ激突する予選ラウンドが行われました。

阪神総局VS神戸本社
総局総局VS丹波総局
淡路総局VS北播総局

 「内輪ウケ」と言われるかもしれない。「テレビ番組の質に比べれば」と指摘されるかもしれない。「この忙しい年末に」という時期的なデメリットもあったかもしれない。さまざまな課題を含みつつ、神戸新聞社は2021年12月18日夜、一つのオンラインコンテンツを生配信した。

 兵庫五国(摂津、播磨、但馬、丹波、淡路)にある本社・総局に勤務する記者たちが6チームに分かれ、「食」と「歴史・文化」をテーマに激突する「ひょうご お国自慢対決」。25日に予定されるオンライン番組「神戸新聞フェス2021」のメインコンテンツで、その予選ラウンドを18日に行った。
 第1試合は、淡路(淡路総局)VS播磨(北播総局)。
 淡路は、モーツァルトの音楽を流して育てた乳牛のミルクと、洲本の観光地として知られる「淡路島モンキーセンター」をPR。対する北播は、濃厚な味わいが特徴の加西特産のニンニクと、甘いしょうゆだしの播州ラーメンを紹介した。
 第2試合は、丹波(丹波総局)VS但馬(但馬総局)。
 丹波は、丹波栗のモンブランを一度に食べた人数でギネス記録に挑戦する高校生たちの取り組みと、風呂おけでボールを打ち返す「桶ット卓球」という丹波篠山発祥の変わり種で臨んだ。一方、但馬は、但馬牛という常道をあえて外し、温泉を活用して養殖する香美町のスッポンでアピール。便数が少ない弱点を逆手にとった、空港上空で楽しめるスカイダイビングとの合わせ技で対抗した。
 第3試合は、摂津ダービーの神戸本社VS阪神総局。
 神戸は、お嬢様と執事のドラマ仕立てで挑み、チョコレートと夜景の魅力を、迎え撃つ阪神は、甘酒と、川西などで広がりを見せるニュースポーツ「モルック」を取り上げた。
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 一部、技術スタッフの手を借りたものの、それぞれの地域で働く記者たちが、素材選びから企画、構成、撮影、編集まで自分たちで手掛け、出演者としても、生配信のプレゼンターとして地元の魅力をPRした。 予選ラウンドの審査方法は、3試合とも視聴者投票で行われ、淡路、但馬、阪神総局の3チームが25日の頂上決戦に駒を進めた。
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 頂上決戦は25日午後7時ごろから生配信予定。視聴者に加え、審査員による投票で初代のチャンピオンが決まる。動画を入れ替えてくるチームも想定され、予選ラウンドを見た人も、そうでない人も楽しめる構成となっている。


予選ラウンドを勝ち抜き、頂上決戦に進んだ3チームの豊富
▼新カードにご期待
【淡路総局】
 「牛とサルたちのパワーで予選ラウンドを勝ち進むことができました。頂上決戦では、淡路島の魅力を伝える新たなカードを出しますよ! ぜひ、楽しみにしていてください」

▼優勝はもらった
【但馬総局】
 「獲れ獲れぴちぴち但馬総局~♬ 食で夢呼ぶ、文化で人呼ぶ但馬のネタは、頂上決戦の優勝間違いなし! 最後の最後まで気を抜けない場面の連続。見逃せませんよ」

▼伸び代、まだある
【阪神総局】
 「優勝候補の一つ、神戸に勝利し、勢いは増すばかり。決勝には超豪華な顔ぶれが登場します。オンリーワンよりナンバーワンです。頂上決戦までの伸び代? まだまだありますよ~!!」

(2021年12月24日付神戸新聞朝刊から)

神戸新聞フェス2021のアーカイブ映像はこちら
https://onl.tw/GLSaExa

 さらに年をさかのぼります。神戸新聞社が社内外に向けDX宣言をした2020年の暮れ、初めてのオンライン番組に挑戦しました。その長さはなんと8時間。「どうせなら24時間やろう!」との社内からの声もありましたが、「そんな無茶ぶりは…」と議論を重ねた結果、8時間になりました。

新聞社が挑む動画の生配信 企画20以上8時間展開

神戸新聞神戸本社内の特設スタジオで配信されたオンライン番組=神戸市中央区東川崎町1
王子動物園からパンダのタンタンの様子を中継するスタッフら=神戸市灘区王子町3

 神戸新聞社による初めてのオンライン番組「神戸新聞DX宣言! ~とことんみせます~」が2020年12月26日、電子版「神戸新聞NEXT(ネクスト)」で配信された。師走の県内各地を巡る企画や、カメラマンの撮影機材紹介など20を超えるコーナーが約8時間にわたって展開された。

 神戸新聞社DX統括本部が企画。デイリースポーツや京阪神エルマガジン社など関連会社からもコンテンツを集め、午前10時に配信が始まった。冒頭のあいさつで、同本部長を務める梶岡修一取締役が「新たな新聞社のチャレンジ」と説明。「コロナが厳しい時代に、喜んだり和んだりしてもらえるような取り組みができないかを社内で話し合った」と製作の経緯を語った。
 半世紀にわたって親しまれる読者投稿コーナー「イイミミ」の秘話を取り上げたコンテンツでは、担当者2人が出演。電話やファクスを通じた読者とのエピソードを明かし「一方的に聞き続けているわけではなく、話し手(読者)と聞き手(担当者)で物語をつくっている」と表現した。
 兵庫の旧五国を巡る企画では、淡路市にあるアニメの体験型テーマパーク「ニジゲンノモリ」や世界文化遺産・国宝の姫路城の豆知識などを現地の記者が解説。丹波篠山市では料理旅館「池富」と神戸本社のスタジオを生中継でつなぎ、名物の「ぼたん鍋」を紹介した。
 福崎、豊岡の観光スポット紹介や神戸海上保安部の巡視艇内にある「秘密の食堂」ルポ、中国への帰国が決まっている神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」の秘蔵映像も放映された。

 

(2020年12月27日神戸新聞朝刊)

神戸新聞DX宣言の視聴はこちらから

<ド・ローカル>
1993年入社。スマートフォンが世の中を席巻する中、新聞購読者の減少に歯止めがかかりません。新聞社も新たにデジタルに参入するなど、あの手この手を講じますが、なかなか難しいのが現状です。このフェスも、これまでリーチできなかった層をつかみにいきたい、との思いで立ち上げました。くどいようですが、12月23日午後5時から、神戸新聞NEXTで配信します。2022年の思い出にご覧ください。

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