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かわいい「♡(ハート)」。「かたい」と言われる新聞紙面に探してみました

バレンタインデーが近づき、街を歩いていて「ハート」を目にする機会が増えてきました。「ハート形」「ハートの」「♡」…。新聞にはどう扱われているのでしょうか。播州人3号が調べてみました。

フラミンゴが描く鮮やかなハートです。

愛のかたち?いえいえ実は… 
神戸・王子動物園

 繁殖期に入ったフラミンゴの求愛行動が、神戸市立王子動物園(同市灘区)で盛んに見られる。行進して大きな鳴き声を出すなど、にぎやかな光景が繰り広げられている。
 同園では約200羽を飼育。求愛行動は1月中ごろから見られ、大きな羽を広げたり、長い首を伸ばしたりして異性に猛アピール。動きが盛んになることで、けんかも増え、長い首を絡め合う姿がハートの形に見えることも。
 ペアが成立すると、3月ごろから巣作り、4月には本格的な産卵期を迎える。求愛行動は5月ごろまで見られるという。

(2022年2月2日夕刊より)

てっきり「愛のささやき」の場面だと思い込んでいましたが、メスを巡る熱いバトルのようです。

自然が作り出す「♡」もあります。
冬にだけに登場する「ハート山」です。

雪でくっきり 「ハート山」
林の伐採跡が白く―Iターンの住民発見
丹波市青垣町 木製の撮影スタンドも

 「あの山、ハート山って呼ばれとんやで」。2年前の春、丹波市青垣町桧倉で、積雪すると出現するという〝ハート山〟なる山の話を耳にした。昨冬は暖冬で私は拝めず、「ほんまかいな」と思い始めていたが、今季ついにうわさの山を目にした。「めっちゃハートやん!」
 ハート山の正体は、桧倉地区で「大道おおど」と呼ばれる林の伐採跡に積もった雪。地元の足立輝明さん(73)によると、元は同地区の共有林で、公民館の屋根の改修に使うため木を伐採したところ、ハート山が出現するようになったという。「でも麓やから、桧倉の者は誰も分からんでねぇ。山が見える稲土(地区)の人に言われて、初めて気付いたんよ」
 一方、同市青垣町稲土の足立徳行さん(73)は「実は稲土の者も、最初はハート形と思っていなかった。見慣れすぎていて」と明かす。10年ほど前に同地区に越してきたIターンの住民が「ハート山」と呼び始め、「『そうかも』と思うようになった」という。同地区には約3年前、ハート山を背景に写真撮影ができるよう、菅原公民館(同市青垣町稲土)の裏手に、木製のスマートフォンスタンドが設置された。
 ちなみに、稲土ではこの年末年始に約50センチの積雪があり、車を出すのも一苦労だったそう。災害が起こらず、ハートの形が長持ちするぐらいの量の雪が降ればなぁ…。思わず、ハート山に手を合わせた。

(2021年1月16日付朝刊より)

白いハートも魅力的です。

ところで気付かれましたか。
コメントした2人がともに「足立そん」です。
偶然ではなく、丹波で足立さんに出会う確立はかなり高いのです。

「ハートが見つかった」
そんな連絡があったのでしょう。
野菜や果物がハートの形をしているだけでニュースになります。

珍品 ハートのジャガイモ
計5個を収穫 加古川

 加古川市尾上町池田の理容店「アダチヘアーサロン」を営む安達孝司さん(72)が、家庭菜園の畑でハート形のジャガイモ(メークイン)を連日収穫し、大小計5個が集まった。「1個でも珍しいのに」と話し、店内に飾っている。
 畑は同市尾上町長田にあり、毎朝、開店前に作業をするのが日課。最初に収穫したのは2日で、土を掘り返すと縦12センチ、横15センチのハート形が「ポロッと出てきた」。翌3日にも一回り小さいハート形が見つかり、「こら妹かいな」と驚いた。その後も3日続けて1個ずつ掘り出した。
 5個とも、鏡の前の棚にシャンプーやリンスなどと一緒に並べている。客たちの間でも「何やこれ」と話題になっているといい、安達さんは「愛情に包まれているようでうれしい。食べずにしばらく置いておきたい」と話す。

(2021年6月15日付朝刊より)

五つも「ハート形」が掘り出されたことに驚きますが、これが「×」の形では恐らく取り上げられなかったでしょう。
「♡」には人を引きつける力があるのでしょうか。

記者が歩いて見つけた「ハートの木」です。

<まちをあるけば>
ハート形の木 お守りも人気
神戸・南宮宇佐八幡神社

 どう見てもハート形。約700年の歴史を持つ南宮宇佐八幡神社(神戸市中央区脇浜町2)で、静かにたたずんでいるクスノキだ。
 勝利や開運の神様が祭られている同神社。森本篤生宮司(38)によると、このクスノキは、社殿が今の場所に合祀ごうしされた1932年よりも前からある可能性が高いという。高さは10メートル以上あり、幹から枝が左右に2本分かれ、ハートの形になっている。
 同神社は6年前から「ハートの木」としてPRしている。毎月1日限定でインド刺繍ししゅうをあしらったお守りなどを販売し、朝から約50人が並んでクスノキと一緒に写真を撮るそう。「年明けの三が日もお守りを授与(販売)します」なんて話を聞いていると、あれ? なんだかハートが来年の干支えとのウサギに見えてきた。

(2022年12月16日付朝刊より)

コロナ禍の2020年3月、神戸にこんなハートが登場しました。
予約のキャンセルが相次ぎ、空室を使って表現された「♡」です。

「まちに元気を届けたい」とホテルのコメントが載ってました。
こんな光に出合えば、心も和みます。

「お寺とハート」。
珍しい組み合わせです。

「南無阿弥陀仏」ハート形にデザイン
 丹波篠山・十念寺が御朱印を新調
「仏の慈愛を伝えたい」

 戦乱、パンデミック…、落ち着かぬ人の世に慈悲の心を―。丹波篠山市八上内の浄土宗寺院「十念寺」が御朱印を新調した。「南無阿弥陀仏」の6字をハート形にした現代的なデザインで、世界の平和や安寧を願い、仏の慈愛を伝える。
 ユニークな意匠は後藤崇圭住職(42)が発案し、機械や彫刻刀で版木を製作。浄土宗を開いた高僧・法然の歌〈月影の至らぬ里はなけれども 眺むる人の心にぞ住む〉を添えた。
 月影とは月光で、阿弥陀如来の慈悲の光の比喩。その光は万人を照らすが、心へと届くには、月を眺めること、つまり仏を思うことが大切というような意味がある。版木には「心」の文字を強調するため、ほかの字より大きくあしらった。
 「日常の中のさまざまな有り難いことへの『気付き』が大事。その幸せに気付けないことも多い」と後藤住職は話す。
 ほかに、釈迦しゃかの生誕を祝う5月8日限定の「花まつり」の朱印も製作した。朱印帳に押すため、いずれもはがき大に収まるサイズ。志納料は300円。

(2022年4月26日付朝刊より)

<播州人3号>
1997年入社。今回紹介できませんでしたが、ハートの形をしたモニュメントや敷石、バスの吊り輪などが紙面で取り上げられていました。「ハート率」が一番高いのは「わが家のアイドル」のコーナーでしょう。子どもの笑顔の写真に両親らのメッセージを添えて各地域版に掲載していますが、ここには「♡」があふれてます。

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