神戸新聞電子版「神戸新聞NEXT」を見ていると、道路の着工や橋の竣工を扱った記事がアクセスランキングの上位を占めることがあります。生活情報として一定の需要があるものとばかり思っていましたが、周辺人口をはるかに上回るアクセス数になることもあり、鉄道やアニメと同様、「大規模構造物」のファンが一定数いると勝手に予想しています。そんな構造物ファンに向け、播州人3号が「トンネル」の記事と写真を集めてみました。
世界一のつり橋、明石海峡大橋を紹介するnoteの投稿はこちら
有馬街道バイパス開通へ 神戸・北区
トンネル含む1060メートル
災害時ルート確保に期待
紙面に掲載された最新のトンネル関連ニュースです。
トンネルや道路、橋などの完成、開通情報は紙面の定番です。
渋滞の緩和や災害時の活用が期待されるだけでなく、人の流れにも関わる重要な情報になります。
ただファンは、もっと違うところに注目しているのではないでしょうか。
例えば、普段は入れない場所、今しか見ることのできない現場の写真です。
過去の紙面には、こんな写真が掲載されていました。
日常とは違う景色は、ファンでなくとも興味があります。
そんな声に応えるため、開通前にトンネルが開放されることがあります。
県道篠山山南線・川代トンネル
「開通で安全に」700人喜び
住民ら記念ウォーク
家族で参加すれば記念になるだけでなく、トンネルへの愛着もわきますね。
次の写真は西脇市の西脇北バイパスの一部開通を記念したプレイベントの様子です。
記事にはハンドベルやオカリナグループ、吹奏楽部の演奏があったとあります。真新しいトンネル内に心地よい音色が響いたことでしょう。
トンネルの歴史的価値に着目するファンも多いようです。
丹波市には日本最古のレンガ造りのトンネルがあります。
鐘ケ坂隧道
日本最古のレンガ造りトンネル
住民の熱意で難所に開通
▼明治の人々の思いが随所に
丹波のトンネルは見学施設になっていますが、西宮市には明治時代のトンネルが生活道として残っています。あの文豪の作品にも登場します。
谷崎潤一郎著
「細雪」
風格漂う街並み舞台に
西宮のマンボウは、ほかにもJR線路下に2カ所あり、甲子園口駅付近のものは高さ1・3メートルしかないそうです。写真を見れば、通るというよりは、もぐっているような感じです。
同じような古いトンネルは神戸市内にもありました
今も残る「臨港線」の面影 神戸
車や人が通るトンネルの記事を紹介してきましたが、鉄道にもトンネルがあります。
こちらはファンには名の知れた「北神急行」のトンネルです。
トンネル内、猛スピードの電車間近に
北神急行の魅力体感
区間がほぼトンネルのため、初乗り運賃が「日本一高い」と言われていた北神急行ですが、2020年6月に市営化され、運賃はほぼ半額になりました。
水の通るトンネルも紹介しましょう。
神戸・布引 大容量送水管掘削完了を記念
地下50メートル 280人歩く
坑内で水に感謝の言葉も
こちらはさすがに完成後は通れません。
まさに一生に一度の体験になったでしょう。
同じ神戸市内には、これから掘削の始まるトンネルもあります。
空港アクセス強化へ
新神戸トンネル ポーアイ直結
神戸市 南伸事業に着手
事業の完了時期は未定のようですが、開通前の真新しいトンネル内をぜひ歩いてみたいですね。
兵庫県内にはトンネルだけでなく、橋やインターチェンジ、空港など大規模構造物が多数あり、機会があれば構造物シリーズとして紹介したいと思います。
<播州人3号>
1997年入社。新神戸トンネル南進事業の地図に「港島トンネル」の表記があります。市街地と人工島・ポートアイランドを結ぶ海底トンネルで、海底を掘り下げ、箱をつなぎ合わせる沈埋函と呼ばれる工法で完成しました。20年ほど前、市の担当者から仕組みを教わりましたが、浸水をどう防ぐのか、大型の箱を何でつなぐのか、具体的な作業を考えると不思議でなりません。特殊な工法や最新の技術も構造物ファンを引きつける魅力なのでしょう。
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