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18年ぶりの「アレ」で20年ぶりの…その前に59年ぶりの…


いやぁ-、やってくれましたね!「アレ」!! いや、もう口に出してもいいんでしたね。

こんにちは、ぶらっくまです。先週、この「うっとこ兵庫」で「18年ぶりの『アレ』へ! 新聞の見出しを飾った『アレ』」という記事を投稿したばかりなのですが、そこから阪神タイガースはみるみるマジックを減らし、18年ぶり6度目のリーグ優勝を本拠地・甲子園で成し遂げました。

歓喜から一夜、興奮冷めやらぬ兵庫では早くもこんな話題が飛び出しました。

阪神Vパレード、神戸で20年ぶり実施へ 知事や市長意欲

沿道からの声援に応えるタイガースナイン=2003年11月3日、神戸市中央区

 プロ野球の阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝を決めたことを受け、兵庫県の斎藤元彦知事は15日、神戸・三宮でパレードを実施する考えを明らかにした。神戸市の久元喜造市長も「関西全体の盛り上がりに神戸も貢献できる」と同調。パレードが実現すれば、2003年のリーグ制覇以来、20年ぶりとなる。
 斎藤知事は出張先の米国からオンライン会見し、「待ちに待った『アレ』を実現していただき、本当にうれしい」と祝福。優勝パレードについて「阪神は基本的に兵庫県の球団だ」として神戸開催に意欲を見せ、球団側や関係機関との調整を急ぐ考えを示した。
 久元市長も同日の定例会見で、「県や経済界と協議し、神戸の中心部で実現したい」と話した。
 県は今後のクライマックスシリーズや日本シリーズの結果を問わず、パレードの開催を目指す。具体的な日程やコースなどは、官民で組織を立ち上げて検討することを想定している。
 パレードを巡っては、大阪府と大阪市も実施に前向きで、御堂筋が候補に挙がっている。
 03年のパレードも神戸と大阪であり、ともに11月3日に催された。神戸会場のコースは、元町の大丸神戸店前から三宮中央通り、フラワーロードを経て東遊園地までの約1・3キロで、優勝後に監督を退任した星野仙一氏や選手、コーチら約60人が参加。沿道には約25万人が詰めかけた。

2023年9月15日配信「神戸新聞NEXT」記事
阪神の優勝パレードで、ファンの声援に応える星野仙一氏=2003年11月3日、神戸市中央区
25万人が詰めかけた阪神タイガースの優勝パレード=2003年11月3日、神戸市中央区

上の写真を見ると、その人出に驚きます。亡き星野仙一さんの縦じまのユニホーム姿も懐かしいです。もう20年も前のことになるんですね。

神戸での優勝パレードといえば、もう一つ、別の光景がよみがえる人もおられるかもしれません。

阪神・淡路大震災があった年にリーグ優勝し、神戸でのパレードでファンに手を振るオリックスの(左から)イチロー選手、星野伸之投手、仰木彬監督=1995年11月5日、神戸市中央区

阪神・淡路大震災が起きた1995年、「がんばろうKOBE」を合言葉にパ・リーグを制覇したオリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)の優勝パレードです。

オリックスは2004年に近鉄と合併するまで、グリーンスタジアム神戸(神戸市須磨区、現ほっともっとフィールド神戸)を本拠地とする球団でした。翌96年には日本シリーズで巨人を倒して日本一に。震災で傷ついた神戸の街を元気づけてくれました。

現在は大阪を本拠とするオリックスもパ・リーグの首位を快走中で、優勝すればリーグ3連覇となります。実は阪神が18年ぶりの「アレ」を達成するより前に、神戸新聞では、少々気が早いこんな記事を掲載していました。

阪神とオリックス 実現なるか、59年ぶりの日本シリーズ「関西ダービー」

 プロ野球セ・リーグの阪神タイガースとパ・リーグのオリックス・バファローズが、優勝に向けて首位を快走している(9月10日時点)。ともに進出が確実視されるクライマックスシリーズ(CS)を突破すると、日本シリーズで「関西対決」が実現する。1950年に始まったシリーズの歴史で、関西の球団同士が顔を合わせたのは64年の1回だけだが、その時は東京五輪と日程が重なり「脇役」の扱いに。59年ぶりとなる関西ダービーとなれば、今度こそ、関西の野球熱の高さを見せつけることができるかもしれない。

▼南海、阪急、近鉄

 セ、パ2リーグ分立に伴い始まった日本シリーズ。80年代に入るまでは関西のパ・リーグ球団が席巻していた。鶴岡一人監督率いる南海に、西本幸雄監督が育てた阪急、近鉄という今はなき3球団が覇を競った。
 一方のセ・リーグは、50年代初頭に松竹が吸収合併されて以降、関西に本拠地を置くのは阪神のみに。V9など巨人1強の時代が長く続き、阪神が64年にリーグ優勝し、南海と対戦した「御堂筋シリーズ」が、現在までの唯一の関西対決となっている。

▼御堂筋シリーズ

 だが、日本一が決まった試合の観客数、1万5千人余り―。ようやく実現した日本シリーズでの関西対決だが、球場で見届けたファンはそう多くなかった。
 主な理由は、この年の一大イベント、東京五輪にある。五輪開幕前に全日程を終えようと、プロ野球は例年より早いペースで試合を組んだものの、セの優勝決定がずれ込み、日本シリーズも予定より遅れて始まった。
 阪神、南海とも互いに譲らず、降雨順延も重なったため、最終第7戦が五輪開会式と同じ10月10日にバッティング。南海は、スタンカ投手が第6戦に続く完封勝利を挙げて日本一を決めたが、翌日の各紙は五輪一色で、完全に注目を奪われてしまった。

▼低迷、身売り、合併

 80年代以降は、関西球団の低迷が顕著になる。
 パは西武の黄金期が続く一方、南海の身売り、近鉄の合併などで本拠地を置くのはオリックス1球団に。セの阪神も85年の日本一以降、長い暗黒時代に突入し、2000年代に入るまでリーグ優勝から遠ざかった。
 07年からはセ、パ両リーグでCSが導入された。シーズンで3位までに入れば日本シリーズに進出できる可能性が生まれ、昨季、阪神とオリックスが、CSのファイナルステージに初めてそろい踏みした。

 阪神は甲子園駅、オリックスはドーム前駅という阪神電鉄の沿線に本拠地を置く両チーム。59年前の「御堂筋シリーズ」に倣えば、「なんば線シリーズ」とも呼べる関西対決の実現は、果たして…。

〈プロ野球ポストシーズン〉
 クライマックスシリーズ(CS)はセ、パ両リーグともにファーストステージ(3試合制)が10月14日に開幕し、レギュラーシーズン2位と3位が戦う(球場は2位の本拠地)。勝者は同18日からのファイナルステージ(6試合制)でリーグ優勝チームと対戦(優勝チームに1勝のアドバンテージ、球場は優勝チームの本拠地)。セ、パの勝者が同28日に開幕する日本シリーズ(4戦先勝)に進出する。

2023年9月10日付朝刊記事より抜粋

関西人、兵庫県民としては、この「関西ダービー」に期待せずにはいられません(他地域、他球団ファンの方々はすみません)。

その頃には、阪神の18年ぶりの「アレ」に代わる、(岡田監督が優勝インタビューで募集もした)1985年以来、38年ぶりとなる「○○○」の呼び方も決まっているんでしょうか?!

2003年11月にあった神戸での阪神優勝パレード

〈ぶらっくま〉
1999年入社、神戸出身。
この記事を書きながら、20年前の神戸での阪神優勝パレードを思い返していました。午前に大阪の御堂筋で実施後、午後に神戸の三宮、元町で行われ、雨天にもかかわらず、ものすごい熱気でした。ユニホームを脱ぐことが決まっていた星野仙一さんにひときわ「ありがとう」の大きな声が飛んでいたのを覚えています。そしてパレードの車両には、星野さんからバトンを引き継いだ岡田彰布新監督の姿もありました。