〈そばめし〉第1回 長田のういろといえばこれ!創業146年のやさしい味
「神社には宮司(ぐうじ)、権宮司(ごんぐうじ)、禰宜(ねぎ)、権禰宜(ごんねぎ)という役職がありましてね。会社でいうと、社長・副社長・部長という感じです。」と教えてくれたのは長田神社で禰宜を務める佐々木知行さん。長田神社で働いて数十年、広報から祭祀の執り行い、屋台の出店調整など仕事は多岐にわたります。
立派な朱色のご本殿、樹齢約800年の大きなクスノキ…。歴史を感じる空気の中、佐々木さんがお話してくれた「一番のごちそう」は創業146年「ういろや」の和菓子です。
明治10年に神社の正門前で茶店を出したのが始まりというこのお店、長田神社とも深い縁が。お店で使われる掛け紙には「八雲橋」が描かれ、その欄干に止まっているのは「鶏」。なぜ鶏?と不思議に思うと、「うちの神社には事代主の神様が祀られているんです。その神様のお使いが鶏なんです。」とのこと!
節分の時期の店先にはコロンとした可愛らしいまんじゅうの鬼も登場。佐々木さんが一番好きなお菓子は、昔から変わらぬ味の看板商品「ういろ」です。白と抹茶の2種類はどちらも優しい甘さとモチモチの食感。「長田のういろをご賞味くださいって、名古屋の人にもお土産に渡したりするんですよ。」と笑顔がこぼれました。