〈そばめし〉第6回 長田は僕の「ホーム」、おいしいのは「おすし」ですの巻
今回のインタビューは、長田区五番町にある「肉のしらいし」さんの店長、藤村正俊さん(47歳)です。
藤村さんは生まれも育ちもお住まいも長田区。藤村さんのご両親は三宮でお寿司屋さんを営んでおられます。藤村さんも、学校を卒業後はご両親のお店を継ぐつもりで、三宮や心斎橋の和食店に勤め、朝早くからの仕込みや注文など店の営業にあわせて夜は10〜12時くらいまで働くハードな生活を20年間過ごされました。「体がきつくて、勤めていた店が撤退した時に僕も調理師をやめました」。そして「肉のしらいし」さんに転職したのだそうです。「正直言うとたまたま見つけただけで、向上心があるとかじゃなかったんです。この店も通りがかるだけでよく知らなかったし。」そうおっしゃいながらも、大きな業務用冷蔵庫から、肉の塊を紹介してくれます。
牛タン、ハラミ、テール。「肉のしらいし」さんは、神戸市中央卸売市場西部市場にもあり内臓処理と卸販売もしているそうです。一方、飲食店への卸と店頭での小売がメインのここ五番町のお店でよく売れるのはやはり「すじ」「ホルモン」なのだとか。
「でも僕は普通の生肉の方が好き。食べ方も焼肉ではなくてしゃぶしゃぶとかすき焼きとかですね」。「休日は三宮などをぶらぶらして、洋食もラーメンも食べます。長田の店は、何気なく入ると店主と客が親密でアウェイ感が半端なくて行きつけはありません。」とおっしゃいます。でも「長田以外の場所に住んだことはないし、不便も不満もない、西にも東にも行きやすいし、いいまちはいいまち」と藤村さん。ちなみに毎日のお昼ごはんは店のお隣の「ぶっかけうどん」(笑)。
さて、最後に藤村さんの一番のごちそうを伺いました。お答えは「すしがすきです」とのこと。お肉屋さんの店長ときいて、次は「焼肉」あたりかと、ここまでソバメシ、スジコン、と、ベタな長田路線が続いた取材陣の予想をずばり外していただきました。どこか行きつけのお寿司屋とかありますか?「いえ、いつも近所のスーパーマーケットで買います。ネタはボイルした海老が好き。」長田と藤村さんの関係はなんとも自然体なのでした。
次回、「そばめし」もお楽しみに!
→To be continued…