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【書評・要約】一流の人が言わない50のこと 著者:中谷章宏

【この本を一言で説明すると】
心をつかむ一流の習慣が身に付く1冊

【こんな人におすすめ】
・自分の器を大きくしたい人
・周りに良い影響を与えたい人
・後輩の育成をしている人

【はじめに】
人が成長を目指す時、つい「足し算」をしがちです。
残念ながら、多くの人は無意識に「言わない方が良い言葉」を発しています。本書は「言う」ではなく「言わない」ことにフォーカスします。
さらに、著者が接してきた一流の人々の「言う/言わない」の基準を惜しみなく紹介しています。特に印象に残った「一流の人が言わないこと」を以下にまとめました。

【オススメは?と聞かない】
自分の判断基準で調べることが大切。
人に対しても「いい◯◯があるから教えてあげる」と言わない。
当たり外れは人によって変わる。自分の好みを押し付けない。

【できなかったところを指摘しない】
できたところを褒める。
できなかったことばかりで終わったとしても収穫はある。        挑戦したからこそ「この方法では上手くいかない」と知ることができたはず。

【「自分の若い頃に似ている」と言わない】
勝手に人を自分の枠に当てはめない。「自分の若い頃に比べればずっと優秀だよ」といった発言も要注意。

【「あの人と仲が良い」と言わない】
本当の仲良しは「仲が良い」などと言わない。
一緒に撮った写真を第三者に見せ、仲が良いとアピールする人がいるが、本当に仲が良い人同士は一緒に写真など取らない。

【昔の◯◯は良かったと言わない】
昔を美化する人は今を見ていない。
行動しない人ほど、新しいものは面白くないものであって欲しいと願う。

【「面白くない」と言わない】
二流の人は最初から面白くないと決めつける。
面白くないと言うより、勉強不足で面白さがわかっていないだけ。
一流の人は、「面白くない」ではなく「どこでどう盛り上がればいいかわからない」と言う。
面白くないと言っている人の大半は実体験をしていない。
「ネットで読んだから」と言ったところで、それは他人の感想であってその人の感想ではない。

【「私は○○だが、あの人が言うなら…」と言わない】
他者の責任にしない。
特に「自分は理解しているが、みんなが理解していないから辞めておこう」と言う人は経営者として二流。

【理解していないのに「知っている」と言わない】
素直に「知らない」と言える人が尊敬される。

【環境に不満を言わない】
不満を言っている間に工夫をした方が得策。
人のスイッチは、必ず工夫と不満のどちらかに入る。
冬に「夏が好き。冬は嫌い。」と言っていたのに、夏になると「冬が好き。」と言う人がいる。
常に今を嫌う傾向がある。一流の人は、今が好きと言える。

【「今は◯◯だから◯◯しない/できない」と言わない】
一流の人は状況が悪くても何も言わずコツコツ取り組む。
また、気候のせいにしてファッションを蔑ろにする人もいるが、一流の人は寒い時は「ロングコートがやっと着られる」と思える。寒いからといってファッションを犠牲にするのは二流。

【「この人は物覚えが悪い」と言わない】
一流はの人はどんな人間が来ても育てる仕組みを作る。

【「裏切られた」と言わない】
自分のために周りの人がいるのではない。
「してもらえて当たり前」という感覚は論外。

【「どうせ無理だから」と言わない】
それを言うことで、行動する勇気が無い自分を肯定しているだけ。

【「頑張る/頑張れ」と言わない】
一流は自分が頑張らなくてもいいように工夫する。
一流の上司は部下に「頑張りすぎるなよ。」と言って、頑張らなくても良い仕組みを作る。「適当にやれ。頑張りすぎるな。」と言う言葉が相手を救う。

【「こんなことでいちいち報告するな」と言わない】
小さな報告にも感謝する。つまらないアイディアも面白く捉える。

【良い/悪いと断言しない】
0か100かで決めつけない。一流の人は「良い時もあるし、悪い時もある。」と言う考え方をする。

【誰の責任?と言わない】
犯人探しより再発防止策を作る。

【責任は誰が取るんだ?と言わない】
一流の人は「責任は全て自分にある」と言う。

【「売れてる理由がわからない」と言わない】
人気商品に対して、「売れている意味がわからない」と言う人は二流。
大切なのは、売れている理由を考えること。人気商品を提供している人は厳しい競争を積み重ねている。
二流の人は分析せずに感覚で評論する。一流の人は分析を行い、本質を見抜く。

【自分は知名度が低い、立地が悪いなどと言わない】
二流の人は、全ての事について自分の悪い条件と人の良い条件を比べたがる。

【「あれが流行っているけどどう思う?」と言わない】
一流の人は、人に聞く前に自分で行動して確認する。
面白い本を人に聞くより、気になった本を買って読んだほうが早い。
自分の体験は一次情報、人から聞いた話は二次情報。
情報化社会は二次情報が無限に増えていく。二次情報が増えていくと、あたかも体験したかのような話をしてしまう。
一流の人は「やってみたらこうだった」と言う。

【「不安だ」と言わない】
不安を口にする暇があったら工夫するのが一流の人間。
不安だと言っても不安はなくならない。一定の所に達すれば心配がなくなるという事もない。たとえ貯金が1億円になっても新たな心配が生まれる。
一流の人は「万が一のことがあったらどうしよう」ではなく、「万が一のことがあったらこうしよう」と決めている。
「不安だ」と言い続けている間は永遠に工夫ができない。

【「成長していないね」と言わない。】
成長する人には「やる・やらない」と言う2面のスイッチだけでなく、「やろうとしているけどできない」という途中段階がある。
人は「やろうとしているけどできない」と言う時に成長する(子供が自転車の練習をする時のようなイメージ)。ここで応援するのが上司の仕事。

【「〇〇を選んだ方がいい」と言わない。】
ある日、知人が「会社を辞めて独立したい」と相談に来ました。
独立を勧めるほうが良い気がしますが、そうでもありません。
知人は複数から独立を勧められ、自分の所に来たようです。
本当に独立したいと思っているなら、すでに独立を目指しています。
それでも相談に来るのは、知人の気持ちが「会社に残った方が良い」に固まっているからです。
その人の本当の気持ちを支持することが「背中を押す」ということです。
一流のコンサルタントは、「Aを選んだらこうなります。Bを選んだらこうなります。」と言います。二流のコンサルタントは「Aにしなさい」としか言いません。

【最後に】
一流の人は、どうすれば自分と相手が幸福に近づけるかを深く考えています。その時々で自分が何をすべきか、最適解を選択できるのです。
本書が気になった方はぜひ読んでみることをおすすめします。
最後までお読み頂きありがとうございました。

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