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「新長田を彩るプレイヤー 〜社員と共に追求する、靴の美学〜」 -Part3-

株式会社 ロンタム
取締役社長 神農 英道さま

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素材・技術・プロ意識 すべてが最高峰のイタリア市場で戦う夢

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-記者-
将来の夢に、海外進出を掲げられていますが、
どういった展開を考えておられますか?
-神農さん-
日本の市場で仕事があれば別に海外なんか出る必要はないと思ってるんですよ
ただ、たとえば日本の市場が頭打ちになったときは
会社を、社員を、守るために海外進出しかないなとは思ってます
ただビジネス的な理由っていうのは実はそこまで思ってなくて、
日本市場が頭打ちになった場合の海外進出というよりも、
ほんとに自分たちに余裕があったら作りたいもの作って、ヨーロッパ、イタリアの市場で戦ってみたい
そういう理由のほうが実は大きいんです

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-記者-
イタリア留学に行ったとおっしゃっていたのですが、イタリア現地の感覚を肌で感じて、憧れたということですか?
-神農さん-
そうですね
20歳のときに留学に行ってから15年間ぐらいは毎年、年に3、4回ヨーロッパの展示会とかに行ってて
もう数え切れんくらい行ってるんですけど、その中で洗練されたものをずっと見てきてたっていうのは大きいですね
向こうの靴を買って帰ってきて、自分で分解してとか、もう何十足とやってきたんで、その素晴らしさを分かってますし、
一昨年、お客さんが持ってるイタリアの工場、ほんま一流の工場なんですけど、そこに行って、実際作ってるところも初めて見てきて自分らとは次元が違うなと思いました
わかりやすく言うたら、軽自動車を造ってる工場と、高級外車造ってる工場の違いみたいな感じでね

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-記者-
技術的な面ということですか?
-神農さん-
技術もそうですし、素材もそうですし、
なによりもクラフトマンシップというか、プロ意識というのが、次元が違うわけですよね
そこが一番大きい
だから余裕がほんまにできたときは、自分らも同じようにそういうものを売りたい
やって実際どうなのか、世界を見てみたいなっていう
僕らの日本の市場って、なんぼいいもん作って、時間かけても、
それが4万円5万円しますってなったら、みなさんもなかなか買わないでしょ?
けどあっちの世界は違うんで

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-記者-
そういう4万、5万って金額関係なしに品質にこだわるということですね
-神農さん-
それが普通、逆に言うたら安い
財布でも10万円とか普通ですよね
日本の市場ではそれは無理なんで、だから海外で試したりとか
-記者-
展示で何回か行かれているということですが、
それは出品をされているということですか?
-神農さん-
いや出品じゃないです
資材店、製品店に、ファッションのトレンドを見に行ったりとか
資材に関しては、トレンドがどこに行くのかであったり
そういうことの勉強でね、ずっと行ってたんですけど

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-記者-
現時点で海外市場に出品して、戦っていくのは相当厳しいものなんでしょうか?
-神農さん-
多分めちゃめちゃ難しいですね
この今の工場の、作る・・・いわゆる仕組みっていうのは、僕らの今のお客さんに対しての価格であったり物であったりの仕組みになってるんで
-記者-
そもそも日本市場用の仕組みになっているということですね
-神農さん-
海外を目指すとなるとその仕組み自体も変えないと無理なんで
なかなか現実的じゃないですね、
じゃあもう一個別に工場作ってそういうことやってみようかという風になれないと中々難しいですね

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-記者-
うーん、なるほど・・・
-神農さん-
けど、東京の靴の組合は、イタリアの展示会に出店とか出品みたいな形は何回かしてるんです
-記者-
東京の靴の組合っていうのは何社か、何十社かが集まってそういう一品のものを作ろうということをされてるんですか?
-神農さん-
そうですね
東京都が関わっているようで、表に出す力っていうのは東京の方があるんかな
多分若手の育成とかも、東京都が組合を通じて、そういう場所や、環境の提供であったりとか多分ちゃんとしてるんで
神戸はそういうのも一部はありますけど、それでもちょっとレベルが違う気がします

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