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こばけんの告白

「コンプレックスが二つありました。

元々目は良かったんです、そりゃそうです、あんな山の中で育ったんです。
私は自分の意思で視力を悪くしました。
それは自分の中では努力だったんです。
中学生になってからというもの、漫画を読むときは1cmも離さずに見ましたし絵を描くのもノートにこれでもかと目を近づけて描きました。
遠くの山はなるべく見ないようにもしたんです。
努力は実った、半年ほどですっかり視力は悪くなりました。
続けることの大切さを知りましたし、願いは叶うことを学びました。

プールの授業が嫌で仕方ありません。
毎日スーパーマーケットに通ってお年玉の残りでケーキを買って食べました。
なるべく夜中に食べました、太る為のプロテインも飲みました。
努力は実らない、どうしようもないことがあると知りました。

目が離れ、極度に痩せているんです。
中学生の私には私でいることが耐えられません。
だから少しでもこの世が見えづらくなればいいと思ったし学校社会における“普通”みたいなものになりたかった。」

ウダウダと文句タレのガキんちょが懺悔室で泣いています。
悩み事って気づけば離れていきますね、今ある悩みもくだらないものになるんだろうなーと思います。
でも、目が離れていても痩せていても、素敵だよって言ってくれる人がいたからくだらないものになっていった気もします。

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