見出し画像

食べてないのに痩せない?原因を学べばダイエットとアンチエイジングが両立するよ【セットポイント】

食べてないのに太る。
カロリー制限しているのに、体重が落ちない。
よくありますよね。

原因は体の仕組みにあります。きちんと理解すれば体重が落とせるだけじゃなく、健康的になれちゃうんですよ。
健康的に暮らすための『セットポイント』を解説しますね!

肥満の原因は『ミスマッチ』

不思議に思ったことはありませんか?
太る、って『栄養がたくさんある状態』じゃないですか。
じゃあ『お腹が減る必要』ないんじゃないか?って。

この疑問はある意味正しいんです。
本来であれば『栄養が足りている時』は『空腹にならない』機能が人間には備わっています。

実はこの管理機能が狂ってしまっているため現代人は肥満になってしまいやすいんです。
原因は『体の仕組み』と『環境』のミスマッチにあります。

えっ!僕たちの体は原始人!?

人は動物です。
そして動物は生活環境に最適化した機能を備えています。食べるため、逃げるため、生き残るために多種多様な変化をしながら環境にマッチした体を手に入れています。
いわゆる『進化』の成果ですよね。

近年では生物の進化はランダムだとされていて、その中でも環境に対して有利な性質を持ったタイプが生き残り、逆に不利な状態になったタイプは淘汰されてきました。
結果として『環境に合わせたような機能』になっているわけです。

もちろん、人間も例外ではありません。
では人間が適応している環境はどんなものでしょう?

答えは『原始時代』。

意外ですよね。
結構昔なんじゃないの?
もっと近代的に進化してるんじゃないの?
そう思うのもわかります。

でも、時間の長さを知れば納得するはず。
人類の祖先が誕生したのはおよそ600万年前。人類の歴史はすごく長いんです。

農耕が重要な分岐点だ!

最初は動物を狩ったり、植物を採集する生活をしていました。僕たちが考える『原始人』の生活ですね。このスタイルを『狩猟採集』といいます。
その後、自分たちで食べ物を育てる方法を思いついた人類は『農耕』をスタートし、文明的に発展。
このあたりは教科書でも習いますよね。

農耕の始まりはだいたい1万年前だと言われています。
つまり、狩猟採集の方が600倍も長いんですよ。

さらに、現代の肥満の原因と言われているファストフードが浸透したのは戦後ですから、だいたい60年くらいでしょうか。
人類史と比べると0.001%程度しかない。

そう、人類はほどんど原始人として暮らしてきたんですよ。
だから体の仕組みもまだ原始人のままなんです。

参考図書

人類の歴史がわかるにはこちらがオススメ。

不調の原因はほとんどミスマッチ

肥満、うつ、糖尿病、生活習慣病、アレルギー・・・様々な現代病があります。
最近の科学では『原始人の体』に『現代の環境』が合ってないから問題起きてるんじゃないの?
って考え方がトレンドです。

こういった考え方は『進化論』をベースにしているため、
『進化心理学』『進化医学』などと呼ばれます。

今回はダイエットの話なので『食』に的を絞ってお伝えしますね。

意外!食事制限で太る理由

僕たちの体は原始時代の生活『狩猟採集』に合わせた作りになってます。
狩りをして、植物を採集して、ある程度取り尽くしたら移動して、また狩りをして・・・・
という繰り返しをしていたわけです。

自分たちで栽培しているわけではないので、たくさん食べられるときもあれば、あまり食料がないときだってあります。

一方、僕たちの体には『代謝』があります。
生命維持に必要なカロリー消費ですね。
『心臓を動かす』のように絶対に必要なものから『新しい細胞を作る』のように優先度が低いものまでいろいろです。

体には古い細胞と新しい細胞が混在していて、古い細胞を掃除したり、新しい細胞を作り出す機能もあります。もちろん、原料となるのは『食べたもの』ですから、食事が重要なことはいうまでもありません。

そして、体としては『新しいフレッシュな細胞がたくさんある状態』が健康的で理想的なんですよ。若々しく、活発で、頭も働く状態です。

食欲はよく出来ているシステム

さて、たくさん食べられるときは原料がたくさんありますから、体は『たくさん代謝して健康体になろう』とします。

食料が豊かな環境にいると脳が『今のうちにたくさん食べなさい』と『食欲』を発生させて自然とたくさん食べるようになるんです。そしてどんどん体を健康にする。つまり『代謝が良い』状態ですね。

しかし、あまり食料がないときに同じことができるでしょうか?

食べるものがないのにガンガン細胞作ったりしていたらあっという間に干からびてしまいますよね。なので、体は『必要最低限の代謝』に節約をして『省エネモード』になるんです。

・・・うーん、人体ってよく出来てる!

そう!つまりカロリーや食事を制限している状態は、体からしてみれば『食糧難』『生命の危機』なんです。だから『代謝を抑えて生き延びよう』とがんばる。
つまり、痩せない状態というより、頑張って生きようとしてくれていたんですね。

専門的には『代謝適応』ともいいます。

簡単!セットポイント理論入門!

・たくさん食べていると代謝が大きくなる
・ちょっとしか食べていないと代謝が小さくなる

上記がセットポイント理論。

簡単ですね。理由はここまでで書いたとおりです。

さて、ちょっとここで気になるのが、『どっちがいいの?』ってポイント。
だって、たくさん食べても少なくしても代謝が変わっちゃうなら一緒じゃない?ってなりますよね。

答えは『たくさん食べて高代謝』です。

先程も書いたとおり、新しい細胞を作ったりしてくれる状態でもあるので、若々しく健康でいるには高代謝が一番というわけです。たとえ痩せてもお肌はカサカサ、老けまくり、ってのは嬉しくないですからね。

すぐには出来ないかもしれませんが、覚えておいてください。

セットポイントが狂っているから太る

セットポイントが正しく働いてくれれば僕たちの体は適度な体重に維持されます。
ところが、セットポイントが狂ってしまっているために『食欲が暴走』して必要以上に食べてしまう現象が起きているんですよ。

なぜ、食欲は暴走するのでしょう?

答えは『脳の異常な興奮』にあります。

原始時代には炭水化物、塩、油脂といった物質は希少でした。しかしながら、非常に多くの栄養を摂取できる優れた食品であるため、チャンスが有れば必ず食べておきたいところです。
そこで脳は、体がこれらの食事を欲するように『味覚』を調整しました。つまり、炭水化物・塩・油脂は最高に美味しく感じるように体ができているんです。

フライドポテトやラーメンがおいしいのは脳の機能だったんですね!

さて、ところが現代ではお手軽に炭水化物・塩・油脂が手に入ります。コンビニやスーパーですぐに買えますからね。原始時代にはありえない簡単さです。

つまり、脳には刺激が強すぎるんですよ。
ありえない量の栄養がガンガン流れ込んで来るため、刺激中毒になっちゃうんですね。

だから『栄養が足りている』のに『食欲』が止まらない状態になってしまう。

ちょうどアルコール中毒を想像するとわかりやすいです。アルコールは一切人生に必要ない栄養素ですよね。飲まないからって死ぬことはないですし、むしろ健康を害する要素のほうが多い。

でも欲しくなってしまう。それは脳が快感を覚えてしまうから。
『必要ない』のに『欲してしまう』。まさにこの状態なんです。

セットポイント正常化を目指せ

幸い、セットポイントは修正していけます。
要点は簡単で『狩猟採集に近い食事をする』ってこと。

セットポイントが正常になれば、自然と食欲がコントロールされ、我慢しなくても痩せる状態に持っていけます。

なお、現代でも狩猟採集に近い生活をしている人は存在していて、有名どころだとマサイ族なんかですね。
彼らは非常に細マッチョでイイカラダしてます。努力して痩せているわけではなく、自然とああなっているのです。

とは言え、完全に狩猟採集生活をすることは難しいです。
現代の便利さもありますから、『いいとこ取り』していくのが賢い方法。

以下では、簡単なコツを紹介しますね。

[余談]狩猟採集民は虫歯がない、肥満がない、うつにもならない

ちなみに痩せるだけではなく、狩猟採集のライフスタイルにはメリットがたくさんあります。
マサイ族みたいな人たちを研究すると彼らには基本的にうつがないそうです。
あと、虫歯がない。

たしかに、小さい頃から疑問だったんですよね。歯科技術が進んでない昔の人は虫歯になったらどうするんだろう?って。
かなり痛いから『人生終わった』みたいになりそう。。。
と思ってたんですが、どうやら違ったみたい。

そもそも虫歯にならないんですね。
口内環境とか、骨を作る細胞の新陳代謝バランスで自然と虫歯予防が出来てたんですよ。ホントびっくり。

一部の研究では狩猟採集的な生活をすると現代人でも軽めの虫歯なら治る、って話もあるので歯のためにもやって見る価値はありますぜ。ほんと。

セットポイント正常化ポイント1『加工食品を減らす』

一番効く手法の一つが加工食品カット。

ガチな基準だと『原材料の形を留めていないものはNG』です。例えば塊肉はOKですが、ウインナーはダメです。つまりパンもダメ。小麦から形変わってるからね。
ただ、この基準だとかなり厳しいですよね。

なのでまずは『ジャンクフード』『ファストフード』を減らす。くらいでいいと思います。
減らすだけでもかなり効果あるので。
キツくて反動でドカ食いとか意味ないので、無理ない範囲でやるのがオススメ。

セットポイント正常化ポイント2『タンパク質を増やす』

〇〇を食べない。みたいな目標を禁止目標といいます。
人間には禁止目標を守るのが苦手な特性があるので、『〇〇の代わりに〇〇を食べる』みたいな代替目標を作るといい感じ。

そこで、ポイント1の加工食品に代わって食べたい食品が『タンパク質』。
現代人は基本的にタンパク質が足りていないので、オススメ。
そしてタンパク質には食欲の抑制効果があるため、余計にお腹が減る事がなくなります。これは即効果があるので、お試しあれ。

セットポイント正常化ポイント3『野菜を増やす』

野菜も増やしましょう。
葉物、緑黄色野菜がオススメ。
思い浮かばなければほうれん草とブロッコリーをとにかく食べてください。ほうれん草はとにかく栄養的にもすばらしいので。
ただ、一種類だと取れない栄養がたくさんありますので、できるだけ沢山の種類を食べるといいでしょう。

以上です。セットポイントを正しく戻して、健康生活目指していきましょう!

動画もあるので、よかったらどうぞ。

[動画版]食べてないのに太る理由【セットポイント理論】を取り入れて健康的に痩せる3つのコツ

ここから先は

0字
ボリュームが大きいノートでは端折っている考えやデータが覗けます。よりリアルな情報を知りたい人向け。ひとまず月二回にしますが、施策をいっぱい打つ場合には増えます。

SNSやウェブを効率的に運用するにはどうしたらいいのか? 戦略を立てて実験してみたことを主にお伝えします。トライアンドエラーの足跡、そして…

僕の活動を応援していただける方からの温かいサポートもお待ちしております。 やる気百倍です!(個人の感想です 笑) いっそう精進します。