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今年は、同じ月を見上げて。風流な夜を過ごす、"月見宿"。

最近、空を見上げることが多くなった気がします。リモートワーク中心の生活になり、苦手だった混雑した電車での移動が減り、散歩をする機会が増えたからかもしれません。

会社のある都心や、私の住んでいる神奈川でも、こんなに夕焼けが美しく見えたり、星が綺麗に見えるんだな、と。今まで忙しい日々に追われて気づいていなかった、自然のうつろいに目が行くようになりました。

それぞれの場所から、月を見上げて過ごす夜。

今年は屋外含め多くのイベントが中止に。お花見や花火大会などの、日本ならではの行事も軒並み自粛、いまや夏の風物詩でもある夏フェスにも今年は行けずじまいでした。

そんな中、友人の渥美まいこさんから、こんなお誘いを頂きました。

『"お月見"って、お互いの距離を保ちながら、それぞれの場所で月を見上げられる、最高のイベントじゃない?』と、まいこさんとひとしきり盛り上がり、まいこさんが立ち上げたお月見プロジェクト  『 #新しいお月見 に一緒に参画することになりました。

あまり現代人に(お月見バーガー以外...)なじみがない、「お月見」をアップデートして、
・今年はすこしだけ月を眺めてみる
・今年はちょっと月を見ながら食事やお酒を楽しむ

そんな方を増やしたいと思っているプロジェクトです。

そんなプロジェクトの一環として、美しい月を眺めることができる、『お月見におすすめの宿』="月見宿" をご紹介していきたいと思います!

風流な夜を過ごす、"月見宿"。

夏目漱石がI love youを月が綺麗ですねと訳したと言われていますが、なんだか月にはロマンチックな情緒を感じてしまいます。

このnoteでは、美しい月を見に訪れてほしい宿を3つ、ピックアップしました。

大切な人と一緒に。または、一人旅でしっとりと。

今年は、"月見宿"から同じ月を見上げてみませんか?

①舟の上でお月見「月見舟」を楽しめる、柳川藩主立花邸 御花 (福岡県柳川市)

福岡県柳川。日本を代表する詩人、北原白秋のふるさとでもあるこの地域は、かつて城下町として栄え、いまもなお古き良き街並みを受け継いでいます。風情あふれる川下りが楽しめ、まるで昔の時代にタイムスリップしたような体験ができるのも、水の都柳川の魅力です。

そんな柳川のシンボルのような存在、「柳川藩主立花邸 御花」という宿で、今年は、とびきり贅沢なお月見を楽しむことができるんです・・・!

江戸時代に柳川を治めていた大名・立花家の邸宅を料亭旅館として運営しており、敷地内には庭園、洋館、立花家史料館などが併設されています。約300年の大名文化を受け継ぐ貴重な場所で、いまもなお色褪せない魅力をまとう建物や大広間、見事な庭園は、写真を眺めているだけでも、ため息がでるほどうっとりしてしまいます。

そんな柳川藩主立花邸 御花さんでは、舟の上でお月見を楽しめる、「月見舟」の特別プランを10月1日より実施するそう!!

御月見風景④

宿でお月見をコンセプトにした会席料理を楽しんだあと、御花専用の船着き場から小舟へ乗り込みます。

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月明かりのもと、ゆっくりと進むお舟の上で地酒やお月見をテーマにしたデザートを堪能しながら、ゆったりとしたお月見を楽しめる、なんとも贅沢なひととき・・・。

御月見風景

「昔の人達も、こんな風にお月見を楽しんでいたのだろうか・・・?」

風情あふれる景色は、思わずはるか遠くの時代に想いを巡らせてしまうような光景です。秋の夜風を感じながら、舟の上で美しい月を愛でる。そんな贅沢なお月見ができる、本当に素敵なお宿です。(個人的にも、この秋いきたい宿NO.1です・・!)

柳川藩主立花邸 御花
住所:福岡県柳川市新外町1
Twitter/Instagram
・宿のHPはこちら
・ お舟でお月見プランの詳細や予約はこちら
 -期間:10/1〜11/4
    -内容:お月見をコンセプトにした会席料理、舟の上でのお月見デザート、月見酒、等。

②吸い込まれるような、瀬戸内海の月を眺める。DENIM HOSTEL float (岡山県倉敷市)

まずは、写真を見て下さい・・・・・!

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「お月見ができる、”月見宿"を紹介したいので月が綺麗な日に写真を撮って送ってほしいです〜!」と宿のスタッフの方に無邪気にお願いしてしまったのですが。

想像をはるかに超えた、美しい月が私の元へ届きました・・・!

こちらは、岡山の倉敷市にある「DENIM HOSTEL float」のすぐ目の前にある瀬戸内海に浮かぶ月を撮影したものです。

DENIM HOSTEL float」は、倉敷市児島という場所にある宿。この街は、繊維の街として発展し、国産ジーンズ発祥の地でもある、ジーンズゆかりの地域です。『泊まれるデニム屋』をコンセプトにしていて、宿はあざやかな藍色が溢れる空間になっています。

お部屋のソファなど、あちこちにデニム素材があしらわれていたり、ふすまや壁・カーペットもデニム色。美しい藍色の世界に浸ることができます。


こちらの宿は『EVERY DENIM』というデニムのD2Cブランドが運営しています。デニムを基調としたホステルの他にも、アパレルショップ・カフェを併設した複合施設になっています。EVERY DENIMは兄・山脇耀平さんと、弟・島田舜介さんの兄弟2人で2015年に立ち上げたデニムブランド。ものづくりのつくり手を大切にし、瀬戸内のデニム工場に眠る技術力を引き出しながらオリジナル製品を企画・販売しています。

実は、昨年からこの宿の近くでとある仕事があり、定期的に岡山に通っていて、その度に「DENIM HOSTEL float」にお邪魔しており、いまや定宿としてお世話になっています(笑)

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私にとってこの宿は、デニムや藍色の魅力に改めて気づいたり、日々の暮らしをちょっぴり楽しくしてくれる視点を与えてくれる場所なんです。穏やかなスタッフの人たちとの時間は、フッと肩の力が抜けるような、心地よいひとときで・・・。そんな愛おしい時間を過ごせる、とても大切な存在です。

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愛が溢れて(笑)宿の紹介が長くなってしまいましたが、そんな「DENIM HOSTEL float」から見える瀬戸内海の景色は、圧巻のひとこと。

瀬戸内海に浮かぶ月ももちろん綺麗なのですが、静かな水面に映る”月の道"は、吸い込まれてしまいそうになるくらいの美しさです。

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凪いだ海を眺めながら、優しいスタッフのみなさんと一緒に過ごす秋の夜は、きっとアットホームなお月見がはじまること間違いなし。

瀬戸内の風がとびきり気持ちの良いこの季節、「DENIM HOSTEL float」でゆるりとお月見なんて、いかがでしょう!

DENIM HOSTEL float
住所:岡山県倉敷市児島唐琴町1421−26
Twitter/Instagram
・宿のHPはこちら


③レトロサインと月のコラボレーション。隠れた名月の街、熱海のホテルニューアカオ (静岡県熱海市)

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最後の"月見宿"は、私が愛してやまない、熱海にある老舗宿『ホテルニューアカオ』。

ゴージャスなシャンデリアに海に面した大きな窓。現代では中々できない大胆な装飾や広々した空間使いや、未だにダンスホールやディナーショーが行われていたり、古き良き昭和のカルチャーを感じられるホテルです。

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ニューアカオの驚くべき特徴は、その建築にあります。今の時代では決して建てられないであろう錦ヶ浦の断崖絶壁に、海にせり出す形で建てられています。(当時も中々建設許可が中々降りなかったらしい...)

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文字通り"海上"に立っているため、建物の前はすぐに海。一般的に想像する、オーシャンビューよりも段違いに海が近いんです。

そのため、ホテルの前にはさえぎるものがなにもなく、目の前に広がる相模湾と月を一望できる、お月見にはうってつけのスポットです!

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実は私は現在、お仕事でもニューアカオの企画などに関わっているのですが、はじめてアカオから満月を眺めた時は、「これが熱海の本気の月かぁ・・・!」と、見とれてしまったのを覚えています。

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アカオの目の前の相模湾は、方角的に逆側に夕陽が沈むため、夕焼けに染まった水平線と月という、なんとも幻想的な光景を目にすることができます。

あたりはすっかり真っ暗なのに、月が煌々と海を照らして夜なのにとっても明るい、不思議な月夜でした。

ホテルニューアカオで、相模湾に浮かぶ月を愛でながら過ごすノスタルジックな夜。お部屋に戻る前には、ホテル内のバーで熱海の夜景とロマンチックな秋のカクテルを楽しむのも、忘れずに・・・!

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ホテルニューアカオ
住所:静岡県熱海市熱海1993−250
・宿のHPはこちら


今年は、同じ月を見上げて、秋の情趣を味わってみませんか?

流星群などとちがって、ほぼ毎日見えるからこそ、実は、普段あまり注目されにくい「月」。(スーパームーンなど特別なタイミングは別として...!)

お団子をお供えしなくても、すすきの飾りを飾らなくても。ただ月を見上げる。隣にいる大切な人と美しい景色を共有したり、どこかで同じ月を見上げている人たちのことを思って。今年はそんな秋の日を過ごしてみてはいかがでしょう。

月夜を彩ってくれる、お気に入りの"月見宿"に、出会って頂けたら幸いです。



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