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人に関わる者としての私の心構え

人に関わることを仕事にしていることもあり、
活動をする上での心構えのようなものがあります。

それは、
“約束は守る”
“どなたでも受け入れる”
“たらい回しにしない”
“一緒に考える”
です。

“約束は守る”

子どもに対しても
保護者に対しても
同じです。

何かしてほしいと伝えてきた子どもに
どうしても待っていてもらわなければいけない状況のときがあります。
そんなとき、

「今、○○をしています。
○○が終わったら行くので、
待っていてください」

と伝えます。

やっていたことが終わったときには
必ずその子どものところへ行きます。

「今、終わりました。
待ってくれてありがとう。
ご用事はなんですか?」

と話します。

その時には、もう待っていないということもありますが(笑)
それでも、そう伝えます。
私を呼んでくれたときには待ってくれたわけですし、
私が言った約束は、必ず守ることを伝えるという意味でも。

また、
曖昧な約束はしません。
守れないかもしれない約束もしません。

子どもはいろいろな約束を守らされるのに、
大人は守ってくれないじゃん!
ということがないように心がけています。

どうしても守れなかったときは、
(ほとんどないのですが…)
その理由を伝えて謝罪します。
その場で次の約束ができるときにはするようにしています。

保護者に対しても同じです。
「○○というやり方をします。」
「私は○○をします」
と伝えたら、必ず行います。
約束をして起こした行動については、
その報告をします。

ものによっては、
その行動ややり方が終わる目標はどこかについて話します。
変更が生じるときには、事前に保護者に伝えて相談します。

いつの間にか終わっていた
いつの間にか変わっていた

というようなことにならないようにしています。

子どもに対しても
保護者に対しても
“約束を守る”
ということは、
信頼関係を構築するための基本だと思っています。

“どなたでも受け入れる”

ご縁があって私たちと出会った方たちです。
定員いっぱいという理由以外でお断りすることはありません。
医療職がいないので、
医療の必要な方はどうしてもお受けできないのですが…

私たちの事業所に合う子どもたちに来てもらうのではなく、
その子どもが楽しめること
私たちができること
を全力で考えます。
一人ひとりに合わせます。

だから、
私がいる放課後等デイサービスは
共通のプログラムがありません。
時にはイベントなどをやるので
みんなで行う活動もありますが、
そこも絶対参加ではありません。

外出のイベントのときも
みんなでお出かけができたら嬉しいですが、
数人は残るという可能性も視野に入れて組み立てておきます。

先の見通しがつくように視覚的に伝えたり、
安心できるような声掛けをしたり、
「一緒にお出かけしたいな」
「一緒に行ってくれたら嬉しいな」
と伝えたりはします。

何が不安なのか、
何が嫌なのか、
何が引っかかっているのか
を聞いて
それらを取り除けるような配慮をしたりもします。

ありがたいことに
これまで出かけられなかった子どもは一人もいませんが、
どうしても嫌だった場合には
いつものように過ごせる形にする準備はしています。

また、
私たちのところに来ている子どもたちは
本当に様々です。

見学に来た人に
「すごくいろいろな子たちが来ていますね」
と言われます。
「みんな、それぞれに楽しそうですね」
とも。

そうなのです。
子どもたち一人ひとりがやりたいことで溢れていて、
時には1人で
時にはお友だちやスタッフと一緒に
とても楽しそうに活動しているのです。

誰にとっても楽しい場でありたい。
「来たい」と思った人が来られる場でありたい。
そう思って活動しています。
そのために、スタッフ間の打ち合わせは常に行っています。

“たらい回しにしない”

利用している方からの多岐にわたるご相談も受けています。
身近な相談窓口として
できる限りのご相談に応え、
必要な情報をお伝えするようにしています。

内容によっては他機関に繋げることもありますが、
保護者の了解が得られれば
他機関にこちらから一報を入れさせてもらいます。

保護者が相談をするとき、
多くの場合は意を決して話してくれています。
相談をするかどうか何日も悩んで、
「えいっ!」と勢いをつけてお話してくださるときもあります。
そんなエネルギーを
知らない機関に対してもう一度出すことはとても大変です。
同じ話をもう一度最初からすることもとても大変です。
どう伝えたらいいのか分からないという時もあります。

一報を入れておくことで、
頑張って門を叩いたときに
よりスムーズに事が進むという場合もあります。

「同席してほしい」
というご希望もあったりします。
状況などにもよりますが、
必要だと判断したときには同席したりもしています。

時には
未就学児など、私たちのところを利用できない方からのご連絡もあります。

そのような場合はどうしてもお断りをせざるを得ないのですが、
どういう理由で利用できないのかを伝え、
どういう場所だったら利用できるのかを伝え、
どうしたら良いのかを具体的に伝えます。

そして、
「何かわからないことがあったり、不安なことがあったりした時には、
いつでもご連絡をください」
とお話します。
「ご連絡をいただいて、ありがとうございます」
ということも必ずお伝えします。

“一緒に考える”

ご相談の中には、
明確に答えが出せない内容のものもあります。
むしろ、
子育ての悩みの多くはこのような内容のものです。
そのようなとき、
保護者から色々なお話を聞いて
あらゆる可能性を考え、伝え、
一緒に考えています。

子どもが笑顔でいられる方法
保護者が笑顔いられる方法
私たちにできること
を一緒に考え、
少しでも不安やストレスを軽減することができるように模索しています。

話をするだけで気持ちが楽になることもあるので、
出来る限りじっくりとお話を伺うようにしています。

私自身はこのような心構えで日々活動をしています。
人に関わるということには正解がないので、
これが正しいことであるとは限りません。
唯一無二ではないことは確かです。
むしろ、色々なやり方があって良いと思っています。

ただ、
子どもが笑顔でいられること
保護者が笑顔でいられること
支援者が笑顔でいられること
を実現したいという思いは、
どの事業所や機関であっても同じであるはず。

その思いの基、
色々なやり方で活動をする事業所や機関ばかりになってほしい。
そう願っています。

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