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八月の読書・上

画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。
私の住んでいる地方では雨が少なかった八月でした。
草むらでは、もう秋の虫の声が聴こえますね。



今日から変わる 私の24時間

姑を介護中です。
遠距離介護も忙しいけれど、同居の介護もなかなかです。
介護にはいろいろな人の助けを借りていますが、例えばヘルパーさんに来ていただくと挨拶ぐらいは顔出しする。あらかじめ着替えを準備しておくなど、いろいろな用事が生じます。
そんな毎日で、些細な用事ばっかりなのに、なんだか今日また何もできない一日だったという思いばかりになってしまい、これって時間の使い方が下手なのではないかという思いに至りました。なので、時間管理によさそうだったこちらを手に取りました。
この手の本は著者とのライフステージが違うと、役に立たないことが多かったのですが、こちらの本はそうでもなく、参考になることが多かったです。
折に触れて手に取りたい本になりました。
間に挟まれている、読者さんが登場して、お悩み相談するコーナーは特に参考になりました。
あまり期待せずに読んだのですが、意外にとてもよかったなあ~、というのが感想です。
女性向けだと思います。


私らしさを知る マイノートのつくりかた

Emiさんつながりで。
あと、自分が書くのが好きだということもあります。
ノートを見返して、自分を知るといったコンセプト。
私はといえば、ノートを購入したところで止まってしまいました。
よさそうなんだけれど、読書ノートで手いっぱいで、すべてを一冊にまとめるというのが出来なさそう…。ノート自体はよさそうなんだけれどなあ。


こころの病で文化をよむ

まず、精神科医である著者の姿勢に感動しました。
精神科医だからといって人の心を読めるわけではないという冒頭から、何を考えながら仕事をしているのか、精神科を選んだ理由など。

医師の側も「読む」とか「言い当てる」とかいった性急な攻めの姿勢ではなく、半歩遅れて同伴するぐらいのゆっくりした構えが多くの場合に適切であろうと思います。

第一回 精神科医という仕事

続いて前半は、よく耳にする心の病といわれている病気(うつ、PTSD、依存症など)について一般的に知られていることから、最近分かったことなども書かれていて、勉強になりました。
後半は依存症の話から、オープンダイアローグの話に発展、そして外国でのスピリチュアルという言葉の意味の話。スピリチュアルとは、まごころ、誠意、感謝、共感性、人として大切な道徳性につながるものであり、日本での意味(ちょっと怪しさを含んでいる)とは違うということ、日本語ではうまい訳語がみつからないようですね。
オープンダイアローグのところでは、東畑開人さんの著書「聞く技術 聞いてもらう技術」を思い出しました。人が人に話を聞いてもらうことは、治療につながるのではないかと思いました。体調でいえば「未病」の段階だと、素人同士でも、話して、聞きあうことで「未病」の段階からよくなれるのではないだろうか?そんなことを考えました。
精神の病気にもいい薬がどんどん出てきて、また、病気は脳の症状でもあるということがわかってきてはいますが、傾聴という行為もまだ捨てたものではないのだなと再認識しました。


寝ても覚めても

すごく長い恋愛の話だと帯にあったので、熱い、情熱にあふれたラブストーリーなのかと思っていましたが、淡々とした描写が続くのが意外でした。
すべて見たものを記録していくような文章で、視覚的な文章という言い方が正しいのかわからないけれど、読んでいるとその場に立って周りを見回しているような感覚になります。主人公の視覚をそのままなぞっていくような感じ。
主人公の感覚のズレが、少しずつ読者に伝わってくるのはこの文章のせいなのかもしれません。
人を好きになることの不思議、あったものがいきなり消えてしまったときの空虚感など、主人公のどこか焦点がずれているような視点を通しての語りがなんともいえない魅力を醸し出している。そう思いました。


中学生から知りたいパレスチナのこと

別に報道規制されているわけではないだろうけれど、私たちが目にする情報はとても偏っていたことを知りました。
宗教的な考え方が争いの原因のうち大きなものだと思っていましたが、それはとんでもない無知であったと。
地理でいえば、パレスチナは日本からとても遠い。けれども、ここで起きていることは、少し前までは世界中で起きていたことと同じようなことだと、日本の満州国建国だって同じような論理だとこの本にはありました。
また、現代の奴隷の話も。私は一般市民だから、どちらかというと搾取されているほうなのだと思っていたのが、搾取していた方だと改めて指摘されたショックは大きかったです。
世の中いろんな考えがあって、言ってみればこの本の意見だって、偏っているかもしれない。いろいろなことを見て聞いて読んで考えたいと切実に思いました。

以上です。下に続きます。

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