やまゆり

東京の片隅で不器用に生きています。いつでも優しく生きるために、拙い詩や文章を書いていき…

やまゆり

東京の片隅で不器用に生きています。いつでも優しく生きるために、拙い詩や文章を書いていきます。いいなぁって思ったポエマーさんをフォローさせて貰っています☆

最近の記事

起き抜けに、水。 鼻唄は、子守唄より小さな声で。 小さな吐息に耳を澄ませ、 その手に小さく触れるもの。 東雲色は震えながら流れていくの。 まだ湿残る糸を手繰り寄せ、 だから私は小さな花を編む。

    • あなたがなくした羽根のふたつには 月も笑う かなしみ 八雲立つ空に祈りを 雨は止んだ 帰り道は トワを待つ声と夜の星の芽

      • 娘へ

        齧れば溶ける、 煮林檎のような あなたの瞳に夢が宿る意味 それは、透き通る花。

        • 昨日のことみたい

          あぁ、昨日のことみたい 過去をかたどる全ての昨日に 淡く苦味を感じながら 微かに明日の湿りを予感する いつも昨日に感謝できるように 明日の私に会うために

        起き抜けに、水。 鼻唄は、子守唄より小さな声で。 小さな吐息に耳を澄ませ、 その手に小さく触れるもの。 東雲色は震えながら流れていくの。 まだ湿残る糸を手繰り寄せ、 だから私は小さな花を編む。

          イノセント

          近付けた唇からは、微かに嘴の匂いがした 戯れがまだ新鮮なうちに 私は十分に、哀しんでおかなくてはと思う 咎められることのない、可愛いやり方で まだ籠の中にゆられていたい 黴の生えた童話より シミのとれない積み木より 失敗をした時の束の間、 誰もが顔に浮かべるイノセント そんな白いものが、私の中から消えない 未だに少女に戻れるような気持ちがして 二、三度うしろを振り返れば 歪んだ地平線 思い出したい出来事も そこはかとない火傷の痕みたいに 気付けば

          イノセント

          湿りうた

          踵のキズを捕らえるサボンが 綿飴のよう、甘く膨らんで 記憶は嘘をつかずただ静かに蘇ってくるのに 明日の雨の色 思い描けずにいるのはわたし。 私は今日も みずみずしい女のような涙が流せぬよ…。 恋心と失踪 夢から覚めればまた夢に向かって こんなに一緒にいたいと祈るのに 栓を抜いてはこぼし 栓を抜いてはこぼし 水を与え忘れた葉を想う。

          立っている

          ここに居れば 思い出せるかな? とおい日のゆびきり ここに立てば 思い出せるかな? とおい日のたわごと 立ち上がり 息を吸って吐いて吸って 微かに聞こえる 花が咲いた音 いろんなこと思い出せずに 新しいできごと増えていく やってくる、 向かってくる、 それらはみんな 躊躇なく進んでくるのに 私は 立ち位置探るフリして 少しずつ逃げる 逃げる、 避ける、 ふさぐ、 かたく蓋を閉じた瓶 おてんばな雲を見上げながら 抱いている まだまだ 私は続いていく わかって

          立っている

          うすらひ

          「変わってる人」なんて たくさん居る それなのに 自分がそう言われること いつもいつも、怖かった 人に対しては 「そういう人も、いるよね」 と思うことができるのに 何故か自分を受け入れてあげることが できなかったなぁ うすら氷のように濁ったもの いつも瞳に張って 自分が見ている世界の角度が どうしたって怖かった だけど ふと見上げた月が満月で、 どこから見ても丸いことに気が付いた 誰もいない歩道橋の上で ひとりこっそりと 「こういう人もいるでしょっ?」 と、凛と背筋

          それなら、やさしくいたい

          地に足がついていない ふらりふらり、と、 不安定で 鈍臭くて間が抜けてて キビキビなんて、 できない 悪いかな? それ、そんなに悪いかな? キビキビして イライラするなら 私はこのままでいい このままの私で生きてくよ #写真 #ポエム

          それなら、やさしくいたい

          イコール

          脱力、絶望、孤独、空虚、虚無 どれにも似てるけど どれも少し違う 寂しいような 満たされないような それを連れて歩いている人は 隣にいる知らない誰かを 私だと思って。 自分一人じゃないんだって 感じて欲しいよ 大きな輪の端と端イコール つまり、隣り合わせだよ 会いたいね #ポエム #写真

          ほのあかり

          寂しくなっちゃって 俯いて歩いています 心にしまっておいたはずの 大好きな言葉たちも取り出せず 失くしてしまったのかなと不安 あたたかいものに触れたくて だけど夕焼け空は遠いから、涙 冷たいベンチに座って 世界中でひとりぼっちになっちゃった 爪先でつつく、影 薄い影の上でゆらゆらしている 光の波は、 小さな夕焼けの子 迷子だろうか 明日は良い日かな それがたとえ、ほのかでも 優しい明日がありますように #写真 #ポエム #詩

          ほのあかり

          ミモザの風

          私の匂い、閉じ込めたなら 何万年分も遠い人へ その琥珀は伝えるでしょうか 風は凪ぎ、 あの頃まだ 清潔であったものたちを繋ぐでしょうか #詩 #ポエム #写真 #植物

          ミモザの風

          帰り道

          まぁいっか そう思ったら軽くなった 袖口の、落ちないシミ 擦り続けるのはやめて 空を見上げた帰り道 縮こまっていた心 大きく開いて まぁいっか、と 私が私を許してあげる #写真 #詩 #ポエム

          あめのひには

          明るい晴れ空くぐり抜けたなら 雨の日には「おかえり」と言って 雨雲にも、 私は笑顔を向けられる どうか あの子が持っている憧れの雨粒が 私の中にも宿っていますように #写真 #ポエム #詩 #植物 #気持ち

          あめのひには

          柔らかな

          さみしい、や、かなしい、とか そのやさしい感情は とても柔らかくて 包んでおくことさえできないな 何故、わざわざ 壊そうとしたり、溶かそうとしたり、 捨ててしまおうとしたり、する? 誰もが持ち合わせている やさしい 柔らかいものを 最初に否定したのは誰だろう? ここにも、また、 柔らかな落とし物、ありますよ。 淡くて 滑らかで素直なものが 不安定にたゆたっているのです #写真 #ポエム #詩 #植物 #気持ち