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現代文解釈の基礎『あなたがボーとしている間に 漱石論はこんなことになっている』
私はこれまで誤読の原因について
①書いてあることを読まない
②書かれていないことを付け足す
という二つの作法によるものだと説明してきました。しかし全体的な傾向としてもう一つの要素があるのではと考えるようになりました。もう一つの要素とは、
③長文を読むことに堪えられない
というものです。私の電子書籍はアマゾンプライム会員または読み放題会員なら無料で読むことができるので、少ないながら何人かはどれかの本を読まれるのですが、三百ページもある本を六ページ、あるいは一ページだけ読んでいかれる方がいます。一ページだと設計上目次にもたどり着いていません。そんなものは試し読みで読むことができる範囲です。しかし六ページとはどういうことでしょう。私はさして難解な用語を振り回しませんし、前書きにはしっかりとつかみの要素を仕込んでいるのですが、それでも六ページで止めてしまう……。それが毎月、色んな本であります。しかし無料で読むことができるわけですから、飛ばし読みでも結論の所までは行ってもいいんじゃないかと思いませんか。しかも電子書籍とは言え、題名に関して何か惹かれるものがないと選択しないですよね。選択しておいて六ページしか読まない。どのあたりだ、と確認してみると、いや、そこで脱落するのかなと不思議だったのですが、逆にこれは私の本だけに起きていることでもないのではないでしょうか。
このnoteでも明らかに中身を読まないでスキをする人が結構いますし、スキをしている割には他の記事は一切読まないという人もいます。時々整理しますが私のnoteは基本無料記事でかなりのボリュームになっているので本気で読もうとすればなかなか大変です。しかしスキをするくらいなら全部読んでもいいのではないかと思いますが、そもそも長文をしっかり読む胆力、気力、記憶力、構成力が身についていないから読まない・読めないということはないでしょうか。
ツイッターに慣れすぎて、掲示板に慣れすぎて、普段から長文を読む機会がなくなっているからかも知れません。『あなたがボーとしている間に 漱石論はこんなことになっている』はそんな人に向けて書いた、実に簡潔な漱石論です。難しい言葉や概念は出てきません。ズバッと作品の肝を指摘します。まずはこういうものからお読みいただいて現代文読解の基礎的な力を身に着けてみてはいかがでしょうか。
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