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転職して忘れていた新入社員のキモチを思い出した時、上司がかけるべき言葉がわかった。

転職して感じた事です。

結論から言うと、自己肯定感の裏付けが欲しい。という事。評価はされなくてもそれだけでいいです。

つまり、「それでいいよ!それでOK!」と今の自分でいいんだ、今のままで大丈夫なんだと思える事、若しくは思わせてくれる事。

新しい会社に入社して、勤務中に思うことは、今やったこの仕事は本当に合っているの?という事。いつもビクビクしている小動物のような感じ。

沢山覚えることがあって一度教えてもらっても、他の新しいことに上書きされその記憶は曖昧に。結果、自分の正しさを信用できなくなる。でも、選択肢はやり続けること以外にはないので、自分を信じてやり遂げる。わからないことがあれば聞くのだけれども、心理的には前に教えてもらったことがあるかもしれない、また同じ事を聞いてどうなっているんだと思われたくないという自分を守りたいという思考が働き、聞く事を止めようとさせる。つまり、自分をよく見せようとしているんだよね。

やっぱり新人でも人の役に会社の役に立ちたい。それは、もしかしたら会社のためではなく、周りから認められたいというように自分のためかもしれないけどでも、会社に貢献したいという思いは強くあって、でも、何をしていいのかわからないので、やることなす事いちいちこれであっているのだろうか?間違っているのではないかと不安になる。

でも、そんなこと聞いたら、前も言ったでしょとか、また同じこと聞くんだとか、この前わかりましたと言っていたけどわかってないじゃんとか、メモを取っていたくせに意味ないじゃんとか、そう言われたり思われるんじゃないかとぐるぐる頭を駆け巡り、聞きたいことが聞けない状態になる。ある種の恐怖で体と口が動かない感じ。

そう、新人さんは常に不安なのです。しかも底なしの。

逆の立場ならどうでしょう。あの新人にはすでに指示を与えているし、一通り教えてあるから大丈夫だと思うのではないでしょうか。まさか、不安に感じているなんて思ってもないはず。ベテランさんにとって仕事は今までずっとやってきた事だから、不安はないし、周りの人間関係もよく知っている間柄なので問題なし。初めての仕事は覚えることばかりで、何も考えずに出来ているベテランさんとは天と地の差。ベテランさんは何年もやっていることなので何も考えずに出来てしまう。

下の学習の5段階をご参照ください。ベテランさんは下の5段階の5ですよね。新人さんがそこまで行くには1から4つもクリアしたいといけません。

学習の五段階
5  無意識的有能意識的有能 教えられる状態
4  無意識的有能 何も考えていなくてもできる状態
3  意識的有能 意識をしているとできる状態
2  意識的無能 知っているけどできない状態
1  無意識的無能 知らないし出来ない状態

新人さんは、少なくとも一度教わっているとしたら、きっと2か3ですよね。教えてもらって知っているけど身についていないからその時できない、忘れる…まさに今、身をもって感じでいます。なので新人さんはいつも不安。初めての仕事。初めての専門用語。初めての人間関係。慣れない生活。ベテランさんが当たり前と感じている仕事も、新人さんにとっては合っているかどうかわからず、本当に正解なのか自信が持てない。

じゃあ、新人さんに何をどう伝えたり、接したら良いか。

簡単な事です。

ズバリそれは、出来ているところを伝えてあげる事です。

「教えた通りできてますよ。」
「その調子でお願いします。」
「頑張っていますね。」
「これで合っていますよ。」
「ちゃんとできるようになりましたね。」 

教えてもらったことと違う事をしていたとしても、「ここ出来ていないですね。でも、ここは出来ているから頑張ってね。」

これだけでいいです。出来ているところを当たりあえと思わず出来ていると伝えるだけで本当に救われる。

新人は出来ない自分をなんとか奮い立たせるために、ここは出来ていないけどここは出来ている!と言うように、全否定したくなる自分を何とか前に進めるために自作自演で自己肯定感を高めるけど、やっぱり自分の評価なので、曖昧で信頼性に欠けるんですよね。他者から見てできているのかどうかがわからない。まあ、自分が出来ていると思えばそれでいいという人もいるかもしれないけど、そんなにメンタル強くないし。なので、1番身近なベテランさんに、「大丈夫。これでいいですよ。この調子。」と言われたら自己肯定感の裏付けができるので一気に救われると思います。

ベテランさんにとってできて当たり前の事を、単純に出来てますよと伝えるだけで、新人さんはどれだけ救われることか。

その言葉でまた新しい挑戦ができるはず。明日を頑張れるはず。それは、最終的に会社の売上に貢献し自分に返ってきます。

上司の役目はスタッフをいつもよく見て勇気を与えること。これに尽きるかもしれない。間違いばかりが目につくはず。でも、そこで何をどう伝えるかが上司の力量。

「それでいいよ。」の声がけで新人さんはきっと救われる。その連鎖は会社を良くして、社会をよくする。その人の気持ちがわかるにはその状況を体験する事なんだとしみじみと感じています。

あとは、「応援しているよ。」とか「がんばろうね。」という言葉も強いかも。失敗も成功もまるっと包み込んでくれている感じで、伴奏してくれている感じもするし、守護霊のように見守ってくれている感じ。

あっ、ちなみにうちの会社の上司は人の気持ちを考えてくれるとてもいいメンバーですよ!そして仕事には厳しいプロ集団。だからこそ自分もプロになりたいと思える場所です。

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