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白髪なのか、グレイヘアなのか

30歳を超えたころから、髪の毛の中にチラホラと白髪が見えるようになりました。
思えば実の父も30代半ばには白髪が目立っていて、70代となった今では、すっかり真っ白。
それは父の母、つまり私のばあちゃんと一緒でした。
ばあちゃんは、それはそれは美しい真っ白ヘアで、色つやのよい肌と相まって、ばあちゃんの髪はきれいだなぁとぼんやり思っていたものでした。

さて。
40代半ばになった私の白髪はどんどん増殖し、いまではかなりの面積を占めていることと想像いたします。
想像って。と思われるかもしれませんが、だって、ねぇ。
もうずっと白髪は「なかったこと」にしてきたのです。

白髪染めよ、ありがとう!

白髪が見えてきたら早急に撲滅。
そんな生活をこの10年ほど続けています。

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私はショートヘアなのですが、くるくるにパーマをかけています。
洗いっぱなしの髪の毛にオイルを揉み混んでおけばOKというお手軽ヘアは、大ざっぱな私の性格にフィット。
担当の美容師さんの手腕にも助けられ、もう2年くらいこのヘアスタイルをキープしています。

ただ、いかんせん頭皮がデリケート。
(性格はデリケートの真逆なのに!)
なので、カラーリングとパーマを同時にはできなくて、それだけがちょっと面倒でした。
美容師さんには「コバヤシさん、いっそのことグレイヘアにしちゃっても格好いいと思うんですけどねぇ。カラーしなくて済むようになるし」と3回くらい言われたのですが、そのたびに却下。
有名人のあの人やあの人みたいに素敵な女性ならアリだけど!
ただのお太りさまで一般人の私がやったら!

おばあちゃんみたいになっちゃうから!
とお断りしてきました。

で、今なのですが。
メンタルの調子を崩して以降、美容室に行けないまま。
自宅でのカラーリングもできないまま。
着実に白髪が育っております。
おーまいがっ

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先日、夫がしみじみと言いました。
「今まで気が付かなかったけど、俺より圧倒的に白髪多いよなぁ」
と。

夫は7歳年上。50代。
しかし白髪はそれほど目立たなく、薄毛にもならないという恵まれた髪の持ち主。
くっそぅ、ケンカ売ってんのか?
という暴言が一瞬頭の中をかけめぐりましたが、口に出すのはなんとか阻止いたしました。

でも夫の言う通り、ほんとに白髪、増えました。
そして、メンタル激弱のいま、美容室に行く頻度はさらに低くなる可能性がある。
自分では上手に染められない(髪の量がすごく多い)ことは十分わかっている。

今後のことをあれこれ考えたとき、もしかしたら、いまこそ、白髪ではなくて「グレイヘア」に切り替えるタイミングなのでは?
という気持ちが湧いてきました。

でも正直いって、グレイヘアってかなりハードルが高い。
なんせ、世の中で「すてき!」と認識されているグレイヘアの女性は、モデルか芸能人かファッショニスタのような人。
もともと素敵な人がグレイヘアにしたところで、その生かし方も見せ方も、よくわかっているのです。
とにかく、もともと「素敵な要素」をたくさん持っている人たち。

私ですか?
普通の一般人(40代・主婦・お太りさま)です。
昔は洋服が好きだったはずなのに、いつの間にか
「自分をどう見せるか」
「何を着たいのか」
という目線は行方不明になりました。

メンタル不調の波にのまれてしまったのと同時進行なのですが、自分自身の価値観や思いを大事にしなくなってしまったことも、多分大きく影響していると思います。

グレイヘアで格好いいなぁと思う人たちは、「自分らしさ」を貫いている。
何を着たいか、自分がどうしたいのか。
それがきっと、彼女たちを素敵に見せているんだと思います。

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いま、私は休養中です。
ゆっくりとした生活をしながら、「自分自身を大事にする」時間を生きています。
まさに人生のターニングポイント。
もしかしたら、この時間の中で、長いこと置き去りにしてきた「自分らしさ」を貫く勇気が持てるのかもしれないなぁと、うっすら期待しています。

自分の価値観を大事にし、自分の身体も大事にする。
そうすることが私自身に馴染んだら、白髪を「グレイヘア」と誇れるようになれるかもしれません。

グレイヘアが素敵な人たちは、自分の「好き」をまとっている。
私自身も、そんな人間になれたら。
そう思います。

何か楽しいことに使わせていただきます!