発音の発達 ②_小さな種通信9
こんにちは、こちらの記事をご覧いただき、ありがとうございます。
言語聴覚士&元保育士&子育て母のまりこです。
私の住んでいる地域では、10月中旬から、急に寒くなりました…!急いで衣替えをした人も、少なくなかったはず…。
皆さまは、体調にお変わりありませんか?
さて、今回は、ご相談のきっかけになりやすい、お子さんの発音の発達について、以前のものに補足して、お伝えします。
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1.発音に違和感!練習に通わなくてはいけないの?
→いいえ、状況によっては、そのままで良いこともあります。
なぜなら、ご本人や周りが、気持ちよくコミュニケーション出来るかが大切だから。
▷実際、人前で話す仕事をされている方でも、発音に「クセ」がある方も沢山おられます。それが個性や魅力になっているなら、無理に直す必要はないと思います。
※相談をおすすめするケース
ご本人が悩んでいる場合や、ご本人は違和感がないようでも、周囲がコミュニケーションに困っている・不安がある場合等では、言語聴覚士などに一度相談なさるとよいでしょう。
2.発音は、数年かけて発達する (個人差が大きい)。
例えば2歳頃の子で、サ行が「チャ」「タ」っぽくなる等は、とてもよくあることです(参考文献より)。
この場合、年齢を重ねる中で、自然にはっきりした発音になってきていたり、本人が気にし始めていなければ、特別な練習は必要ない可能性が高いでしょう。
(一方、保護者の方が不安な場合や、変化がみられない場合などは、専門家に診てもらっても良いかと思います。不安を解消、軽減しておけるかもしれません。)
3.ただし、発達の中で改善しにくい発音の誤りもある
発音の誤りには、舌等を横に引いて発音をしている等、自然には治りにくいタイプ(参考文献より)もあります。
実際には、お子さんの発音が、発達の中で改善しそうなものなのかどうか、なかなかご家庭では、見極めが難しいと思います。
ですが、この場合も、ご本人が気にしたり、ご家族が心配に思ったり等があれば、一度発音の相談をしてみる、という姿勢で良いかと思います(始めの方でお伝えした通り、その方にとって問題がなければ、無理に発音を直す必要もないと、私は考えています)。
また、発音だけでなく、他にも発達面・ことばの面・行動面でも気になる事がある場合は、発音も自然には、発達しにくいかもしれません。一度、発達や、ことばの相談に足を運ばれる事をお勧めします。
相談の最初のステップとしては、地域の保健センター、子育て支援センター等の、発達に関する相談窓口を利用する方法、かかりつけの小児科医に相談する方法、こどもの発達、言語発達の支援を外来でしているお近くの病院にご自分で連絡する方法、などが考えられると思います。
(実は私の息子も、治りにくいタイプの発音の誤りを持っています。今は本人の気持ちの面でも、生活でも、全く問題ないので、そのままにしています。)
今回は、以下の三点をお伝えしました。
1.発音に違和感があっても、必ずしも直す必要はないかもしれない。
2.発音の発達には、個人差が大きい。
3.自然な発達の中では、改善しにくい発音の誤りもある。
ご質問、気になった点などございましたら、どうぞお気軽にコメントくださいね。
次回のテーマは、「子どもの思いに耳を傾ける」の予定です。
参考文献:加藤正子、竹下圭子、大伴潔 「特別支援教育における 構音障害のある子どもの理解と支援」学苑社、2012年
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