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~目に見る富は土なり~ぼくが信州を選んだ理由➀

朝にnoteを書くのははじめてです。他の人の記事見てたらなんだか書きたくなりました。

今回はタイトルにある通り、ぼくが信州に来た理由(その➀)をお話しします。結論から言うと、ずばり

本の影響です。

高校3年生の頃、周りの同級生たちが将来を見据えて大学選びをしているなか、ぼくは自分の将来に大学が大きな影響を与えるとは思えませんでした。恥ずかしながら当時の自分の将来の解像度は、漫画家いいな…、くらいのものでした。漫画家を目指すのであればとりあえず「画力」と「面白いネタ(体験)」が必要だ、と考えた(思いついたレベルですが…)ぼくは、高校3年の受験シーズンにもかかわらずデッサン教室なんかに行ってました。すぐ辞めたんですけどね。

結局明確にやりたいことが見つからず、周りの雰囲気に押し流される形で受験勉強を始めました。とくに行きたい大学もなかったのですが、父親から「ある程度頭のレベルが同じ人が集まる学校じゃないと面白くないぞ」とのアドバイスを高校受験の際にもらったことを思い出したぼくは、とりあえず自分の名前の綴りと同じ大学を目指すことにしました(KO)。

いま思うと完璧な「内発的動機づけ人間」である自分にとって、周りが大学に進学するから、という動機との相性は最悪でした。目的のない、半ば強制的な勉強ほどつらいものはなく、結局第一志望の大学には落ちました。多少のショックはあったものの、強い思い入れがなかったぼくはそれほど凹みませんでした。浪人して再チャレンジ、という発想は1mmもなかったぼくに残された選択肢は、東京の私立大学か、今いる信州大学かでした。そして入学前に前金(ちょっと使い方おかしいかも?)を払わなくてはならないシステムに強い憤りを(なぜか)覚えたぼくは、後者を選びました。

ここまでを文字にして振り返ると、いかに自分が思慮の浅い人間かがはっきりとわかりますねw 余談ですが、この気質は就活においてもいかんなく発揮されることとなります。就活の際には本当に色々な方のお世話になったので、また別の機会に書こうと思います。

さて、長い前置きがやっと終わります。結果的に信州大学を選んだぼくですが、誤解を恐れずに言うと、信州大学への魅力は1mmも感じていませんでした(あくまで当時は、です)。

福岡県出身であるぼくが信州(長野)の存在を知ったのは、中学生の頃に『神様のカルテ』という小説を読んだことがきっかけでした。小説の舞台である信州の情景描写は美しく、小説の面白さとともに自分の中に印象強く残りました。

それからしばらく時が過ぎて、高校3年の頃、夏目漱石の『草枕』に出会いました。有名な「知に働けば角が立つ~」で始まる本ですね。しかし、ぼくが強く感銘を受けたのはその部分ではなく、物語の中盤に出てくるある一文でした。

目に見る富は土なり。

あーこれだと思いました。悶々としていた自分に深く突き刺さりました。大自然のある場所へ行きたい、そう思いました。そして点と点がつながるように、自分の中で信州が想起されました。『草枕』の舞台が信州であったかどうかは覚えていません。しかしとにかく、なぜだかわかりませんが自分は信州に呼ばれている、そんな気がしました。

余談ですが、ぼくは自分の直感を信じています。過信することはないですが、少なくとも何か大きな決断をするときこそ、自分の直感を信じます。引き寄せの法則、というと胡散臭く感じますが、実際それはあるんじゃないかなと思っています。なぜなら、直感は言い換えると「蓄積知」だと思うからです。自分の中で無意識に蓄えられた知識や経験が、直感という形で現れるのだと思っています。ロジカルに物事を考える人からは論破されそうですねw

まあ、他人を巻き込むわけでもないので、自分で責任をとれる場面では直感を信じる、というスタンスです。

そんなわけでぼくは信州へ行くことを決めました。文章にするとある程度まとまりのある話になりますが、実際は行きつ戻りつだったと思います。


そろそろ家を出る時間なので、今回はここまでにしておこうと思います。

ではでは。

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