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"一からはじめる"烏口突起

みなさんこんにちは
志水です(Twitter→@echohuku/Instagram→kota__shimizu)


今月のテーマは【烏口突起】です。


ちょうど一年前に「烏口突起×小胸筋」といった内容で記事を書いたのですが、そちらと合わせて読むと"烏口突起周囲における解剖学的知識"が向上すると思います。

そもそも『なんで烏口突起?』と思われる方が多いかと思いますが、上記の記事でも書いた通り、烏口突起周囲には軟部組織が多く存在します。

どんな軟部組織があるかというと…

【筋】
小胸筋
烏口腕筋
上腕二頭筋短頭
三角筋
大胸筋

【靱帯】
烏口肩峰靱帯
烏口鎖骨靭帯(菱形靭帯/円錐靱帯)
烏口上腕靱帯

【血管】
胸肩峰動脈/静脈
腋窩動脈/静脈

【神経】
腋窩神経

といったように多くの組織があります。


前回の記事では烏口突起の下方に位置する神経や血管(動脈・静脈) について深堀りしました(イラストを参照)

画像2

特に肩の臨床では触る機会が多いかな?と思う「小胸筋」へ介入する際にへの注意点について書きました。


ただ…
「ちょっとマニアックだったかな?」
と反省していますので、


今回は烏口突起を基礎からお話していきたいと思います!


では、肩(肩甲骨)の重要な指標のひとつでもある烏口突起について学んでいきましょう!


烏口突起はどこ?

さぁ


烏口突起はどこでしょう?

画像3


■前方
■側方
■上方

から観察していますが、烏口突起はどこだと思いますか?


上の画像を見てちょっと考えてみましょう…




烏口突起はこの赤い部分になるかと思います。

画像4


Ejnismanらは

「烏口突起は、肩甲骨頚部から始まり、上方・前方・側方に向かって伸びる」

といった表現をしています。

肩甲骨頚部からは確かに上方に伸びていますが、先端は下方もしくは水平に向きを変えているので、解釈を間違えないようにしなくちゃいけませんね。(『ただ、肩甲骨のアライメントが上方回旋や下方回旋位をとることで烏口突起の先端の向きは変わるので、烏口突起の先端を触れようと思った時には、肩甲骨のアライメントを把握する必要があります』)


また、以前ですが
僕の職場の後輩(1年目〜5年目(5名))に
「烏口突起の向きは内側?外側?」と聞いたところ


3名が"内側"と答えたことを聞き、驚いた経験があります。


たぶん、これ(烏口突起の向きを間違えて覚えているということ)は僕が所属している組織だけの結果ではないと思います。
というのも、こういった"向き"は意識しないと理解できていないことがあるからです。

この記事を読んだ方は、ぜひ職場の同僚などに「烏口突起って内側・外側どっちむいてるかわかる?」と聞いてみてください😄

きっと誤った認識のセラピストは意外といると思います。


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