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【青黒観戦記録】ガンバ大阪VSサガン鳥栖

これからへの期待を抱かせてくれた柏戦から1週間経ち、いよいよホーム開幕戦。今節もどのようなサッカーを見せてくれるのか楽しみである。

ホーム開幕戦のスタメンは如何に

注目のホーム開幕戦のスタメン

前節との違いはアンカーにネタラヴィ、ダワンを1列上げてインテリオールで起用している点。また両ウイングも山見とアラーノに変更していた。

ネタラヴィに関しては前節のクオリティを見ればスタメン起用に驚きはなかった。一方でウイングに関してはアラーノの状態に関する情報が見えてこなかったため、サイレント復帰は嬉しい驚きである。

対する相手はサガン鳥栖

前節衝撃の1-5で敗戦を喫した鳥栖だが、試合内容を見るとスコアほど内容は悪くなかったように見えた。湘南の中盤でのインターセプトから素早い展開に対応しきれずに失点を重ねてしまったが、川井監督のコメントから察するに悲観的にはなっておらず、淡々とガンバ戦に向けて修正してくるのだろうと読み取れた。

キックオフ

いよいよキックオフ。
序盤から鳥栖の怒涛の攻撃を受け、あわや失点かというシーンまで作られてしまう。守備の強度は昨シーズンに比べて落ちている印象(松田監督の守備に重きを置いた戦い方と比較するのも難しいが…)。

前半からの感想として、「あれ、意外と宇佐美が絡むシーン少ない?」と思うことが多かった。前節(昨シーズンまでもだが)はDFラインがボールを持ってから前に運ぶ際には宇佐美が顔を出す必要があったが、安心感を持ってボールを運べるネタラヴィがアンカーに入ることで、宇佐美が担うタスクが減っているように感じた。

幸先良く先制…と思ったが

前半16分ショートコーナーから宇佐美がクロスを上げ、三浦が競り合ったボールがこぼれる。そこに武蔵が素早く反応してボールはゴールネットを揺らした。幸先良く先制…と思われたが、宇佐美からのクロスボールを競り合った際に三浦が僅かにオフサイドラインを超えており、VARの結果ゴールは取り消しに。

前半はガンバのペース

前半はガンバのペースで試合が進んでいた。鳥栖が当初の予想に反して思ったよりもハイプレスを仕掛けてこなかったこともあり、谷も含めたDFラインでは落ち着いてボールを保持。宇佐美とネタラヴィが安定してボールを捌けるため、前に運ぶのも前節に比べてスムーズに行うことができていた。

少し印象的なのはダワンがサイドに流れる場面が多く見られたことである。大外に張る山見に対してインサイドに入ることが多かったアラーノとの兼ね合いもあるのかもしれないが、サイドに流れたり前に飛び出したりというダワンの攻撃的な部分での働きが多く見られたように思える。

ただし前半はガンバのペースと書いたものの、アンカー横のスペースで鳥栖の選手に前を向いてボールを持たれる場面もある程度見受けられた。フォーメーション上どうしてもスペースが生まれてしまう所ではあるが、如何にして前を向いてボールを持たせないようにできるかは後半に向けての改善点であると思った。

後半開始、そして先制

後半も前半と同様、開始早々鳥栖の果敢な攻めに受けにまわる。しかし耐えた後に歓喜の瞬間は訪れた。後半51分、宇佐美のコーナーから三浦が競り勝つもボールはクリアされるが、こぼれ球に武蔵が素早く反応してゴールネットを揺らす。今度こそ正真正銘の先制点。早い段階で武蔵にゴールが生まれたのは好材料だ。

鳥栖の選手交代を機に、受けにまわる時間が増える

後半56分に鳥栖はワントップを小野裕二から冨樫にスイッチ。小野とは特徴が異なり、前で収められる冨樫が入ったことで、鳥栖がボールを握る時間も増えてくる。

流れが傾きつつある中、鳥栖はさらに岩崎に変えて樺山を投入。スピードを活かした猪突猛進タイプの岩崎とは違った樺山の投入にガンバは苦しめられることになる。

樺山投入から僅か4分後の後半64分。樺山の華麗なドリブル突破からそのままゴールを決められてしまう。樺山のプレーが素晴らしかったと言えるのだが、先制点後に受けにまわってしまったガンバの姿勢が間接的な失点の要因だと感じた。

樺山の同点弾から3分後、鳥栖の縦に早い攻撃から冨樫にゴールネットを揺らされるも、これはオフサイドの判定。とはいえ完全に崩された形であったため、ガンバとしてはラッキーだったとしか言えない。

ジェバリ、待望のデビュー

鳥栖に押し込まれる中で後半72分、ダワンに変えて山本悠、そして武蔵に変えてついにジェバリがJリーグのピッチに立った。

後半72分、ついにジェバリがデビュー

個人的にはまだベストコンディションでは無いのかな…といった印象だが、随所に上手さと強さを見せてくれた。これから試合を重ねていく中で状態が上がってくればきっと強力な武器になってくれるはずである。

終盤にかけての選手交代で流れを取り戻すも…

後半78分に山見から食野、また後半90分には半田と黒川の両サイドバックが下がり、高尾と江川が投入された。

これまでの選手交代を機に、再度主導権を握り始めるも、あと一歩得点に及ばず。そのままホイッスルが吹かれ、ホーム開幕戦も1-1のドローで終わった。

【総評】マインドを作り替えるには成功体験が必要

前節と同様に今節も追いつかれてのドロー。ポヤトス監督や選手が目指しているのは1点取った後に2点、3点と取りに行く姿勢だと思うが、近年残留争いに巻き込まれて、虎の子1点を守る戦い方をしてきた選手たちのマインドを急に作り替えるのは難しい。作り替えるには選手たちの中で「できた」という成功体験が必要であり、これは地道に積み重ねていく必要がある。

試合を見ていてもポジティブな要素がたくさんあり、変わろうとしているチームの姿勢を感じる。早く勝ち点3が欲しいのが本音だが、長い目で見て応援していきたい。

【スタッツ】VSサガン鳥栖戦

○スコア
ガンバ大阪 1-1 サガン鳥栖

○ゴール(←アシスト)
51分:鈴木(ガンバ)
64分:樺山(鳥栖)

○スタッツ

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