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【青黒観戦記録】ガンバ大阪VS柏レイソル

先週あたりからソワソワし始め、早く土曜日になれと思いながら仕事をこなした一週間。

いよいよ待ちに待った開幕戦


ここ数年、週末にストレスを蓄積するシーズンが続いている我らがガンバ大阪。
過度な期待はシーズン中のストレスを増幅させることは分かってはいるものの、どのようなフォーメーション、メンバーで、どのようなコンセプトのサッカーを繰り広げてくれるのかをワクワクしながら考えてしまう。
開幕前のポジティブな想像はサポーターの性であり、誰にでも許される自由な権利なので大目に見てほしい所だ。

今年のガンバはクラブ史上初のスペイン人監督であるポヤトス監督を招聘。ボール保持に特徴のある指揮官の下で、ブレずに自分たちのサッカーを作り上げることができるかが焦点である。

前置きが長くなったが、はやる気持ちを抑えて迎えた開幕戦。即効性を求めな過ぎないこと、長い目で見るようにしようという思いは、昨年の片野坂政権時の反省を踏まえて持つようにしている。

気になる2023年シーズンの
開幕スタメン

VS柏レイソル戦スタメン&サブ

注目はGK。おそらくJリーグ1レベルの高いレギュラー争いだが、開幕戦のピッチに立ったのは谷晃生。3シーズン振りに湘南から復帰した中、いきなり東口の牙城を崩したことには正直驚いた。

右SBは山形から新加入の半田陸。ビルドアップの部分で少々苦しんでいるという前情報もあったため、シーズン当初は高尾がスタメンでは…と予想していたが外した。とは言え将来有望な若手であるので、J1の舞台でどれだけプレーできるのか非常に楽しみだ。

またジェバリ欠場の情報があったCFは鈴木武蔵を起用。武蔵も別メニュー調整の前情報があったので宇佐美のCF起用の可能性もあったが、ビルドアップ部分を考慮した結果か。

4日前に合流したネタラヴィ含め、怪我のジェバリ以外の新加入選手が全員スタメン/サブに入っていた。彼らに期待したい気持ちと同時に、「福田湧矢がベンチに入っていない…」と少し悲しくなる(推しです)。ポヤトス政権の基本フォーメーションになりそうな4-3-3だとウイングでの起用だと思われるので、昨年以上に目に見える数字が求められるはず。正念場だぞ福田湧矢…頑張れ…!

対戦相手は柏レイソル

話が逸れたが開幕戦の相手は柏レイソル。アウェー日立台はあまり勝ててないイメージがあるので、非常に嫌である。

なお、リーグ戦でのアウェー柏戦の対戦成績は以下の通り。イメージだけでなく実際に負け越してましたね。(でも2022シーズンは1-0で勝っていた)

7勝2分11敗

柏は選手の入れ替わりが激しいオフシーズンだったが、高嶺、立田、片山、仙道など、良い補強をしているなという印象が強い。ただネルシーニョの戦術が浸透する前に対戦できることはラッキーなのかもしれない。

いよいよキックオフ

15時。いよいよキックオフ。

序盤は意外と縦に長いボールを入れてくるといった印象。ガンバが保持する時間が長く、自分たちでボールを動かすガンバを観るのが久しぶりな気がするので少し胸熱。

とはいえボール保持のぎこちなさに加え、ラスト1/3の所から良い崩しを出来ていた訳では無いため、「ボールを持たされていた」とも言えた。

一方でレイソルの縦の長いボールは効果的(細谷君の動き出しとか特に素晴らしい)であった。
前半は左SBの黒川もマテウスサヴィオの対応に手を焼いている印象があり、武蔵もボールを収めようとする姿勢は感じたが、立田や高嶺を前に効果的な働きをすることができていなかった。スタッツに反して主導権を握っていたのはレイソルであったと思う。

嫌な時間に先制点を献上

そして前半42分。右サイドで細谷の裏抜けから中へクロス。クロス自体はアバウトであったが、山本悠のクリアが中途半端になり、拾った片山が見事なシュート。前半終了間際という嫌な時間に先制点を与えてしまった。

後半開始早々に「7番」の一撃

ハーフタイムでのメンバーチェンジは無く、どのような修正がなされたのか気になった後半。開始早々にチャンスは訪れた。

三浦の縦パスをワンタッチで山本悠がダワンに落とす。少し長くなったボールは相手に渡るかと思ったが、ダワンが一歩早く回収し、素早く宇佐美へ展開した。そこからは流石宇佐美と言わんばかりの、見事なボールタッチで3人をスルスルっと抜き去り、放ったシュートはキーパーに触られながらも、転々とゴールへ。2021シーズンの川崎戦で見せた30mドリブル弾を彷彿させる見事なゴールだった。

キャプテンマークを背負う新7番のゴールはやはり格別。誰よりも宇佐美がゴールを決めるのが1番嬉しい。

あっという間の逆転劇

逆転の瞬間は宇佐美のゴールから5分後。ギョンウォンの縦パスを食野がワンタッチで黒川に落とし、スルスルと駆け上がった黒川が中へクロスを供給。こぼれ球を武蔵が収めてダワンへパスし、ダワンのコースを狙ったミドルシュート。一見イージーにキーパーに止められるかと思ったが、ボールはそのままゴールマウスへ。想像よりも早いタイミングでの逆転劇に驚く。

レイソルのキーパー、佐々木君も悔しかっただろうな…開幕前のちばぎんカップでもミスがあったと聞く(試合を観ていないので詳しく知らないが)し、今回も止めなければならないシュートだったと思う。まだまだ若い選手だし、これからの明るい未来への糧にして欲しい(ガンバ戦以外で活躍して欲しい)。

主導権を握った後半の戦い方

前半はボールを持たされていた感が否めなかったが、後半は主導権を握って戦うことができていたと思う。

後半からはダワンが非常に効果的な働きを見せており、奪う→早めに当てるというタスクを見事に遂行してくれていた。また前半押し込まれていた左サイドの黒川も縦への推進力を遺憾なく発揮した他、前半まで高嶺あたりに抑えられていたインサイドハーフからの供給がスムーズに行えるようになっていった印象だ。相手を見て、適切なポジショニングを取ってボールを動かすポヤトス監督の狙いを実行している選手の姿をサポーターも感じることができたはずである。

ネタラヴィの圧巻のプレー、
そして山見の成長

後半64分に山本悠に代わってネタラヴィ、食野に代わって山見が投入された。

後半64分にネタラヴィ、山見を投入

ネタラヴィは合流して間もないがいきなりのデビュー。所属元のイスラエルリーグはシーズン途中であり、出場機会も十分に得ていたため、コンディション的には問題ない。実際に堂々たるプレーで、ほとんどのサポーターが次節以降への期待感を持ったはずだ。ボール捌きに安心感があり、1枚剥がしてから縦につけるボールを出せるのも非常に魅力的であった。

また山見については昨年、非常に悔しい思いをした選手の1人だと思う。シーズン当初は前線の中心として試合に絡んでいたものの、残留争いに巻き込まれたシーズン後半以降はほぼ出場機会は無しに終わった。最終節後に見せた悔し涙は印象的であり、その悔しさを今シーズンぶつけてくれれば…と思っていた。昨シーズンは個の力の使い場所を誤る場面が多々見られたが、この日はチームとして1番やって欲しいプレーを選択できていたように思う。持ち味であるドリブルもキレがあり、このプレーを続ければ確実に次節以降もチャンスは巡ってくるはずだ。

主導権を握るも、奪えない追加点

主導権を握り続けるも、追加点を奪うことはできない。逆に中村慶太などを投入したレイソルに少しずつ押し返される場面が目立ち始める。

後半79分には武蔵に変えて倉田を投入し、宇佐美がトップに移った。運動量豊富な倉田か入ることで、中盤の強度を高める狙いだろうか。

後半79分に倉田を投入し、宇佐美がトップへ

割り切った判断が裏目に出て
追いつかれる…

2-1をキープしたまま迎えたアディショナルタイム突入直前、ポヤトス監督は守備を固める判断を取った。

杉山に代えて江川、また足を攣ったダワンに代わって山本理を投入。フォーメーションも5バックに変更した。

後半90分に江川、山本理を投入し、
5バックにシステム変更

アディショナルタイムは6分と表示され、残りの時間を割り切って守り切る判断を取ったポヤトス監督。結果的にこの判断が裏目に出る格好となった。奪った後に前につけること出来ず、ボールはことごとくレイソルに渡ってしまう。早く終わってくれ…と願う思いは虚しく、最終的には強引に突破しようとした細谷を止めようとしたギョンウォンのプレーがPKを取られる結果となってしまった。このPKを決められて同点。その後ホイッスルが吹かれ、2-2でタイムアップとなった。

【総評】勝ち点1はポジティブに捉えて良いのか

結果的には勝利目前で勝ち点3が手元からすり抜けていった格好だが、決して悲観する内容ではなかったはずだ。

終盤での5バックへの移行は早速ブレたとネガティブに捉える人もいるかもしれないが、中途半端な策を取らずに割り切った判断を取った指揮官の交代策は個人的には理解ができた。

また最終的なスコア以上に、今季の取り組みを見せる姿勢や、昨年までのガンバにはなかったボールのつけ方(インサイドハーフから斜めにCFに当てるなど)を見ることができ、今後に期待が持てる内容だったと思う。

勿論守備強度やボールを運ぶ際の動き出しなど、向上させなければならない要素もまだまだあるが、苦手な日立台、開幕戦、今後へのポジティブな材料…といった所を踏まえると、この勝ち点1は決して悪くないと思っている。

勿論、最高の週末が手元からすり抜けていったことは次週の仕事のコンディションに影響を与えそうだが…笑

来週はホーム開幕戦である鳥栖戦。どんなにポジティブな要素はあれど、勝ち点の積み重ねができないと昨シーズンの二の舞になってしまう。1チームのみの降格となるレギュレーションも踏まえて長い目で見つつも、勝ち点にこだわる勝負強さは是非見たい所である。

【スタッツ】VS柏レイソル戦

○スコア
ガンバ大阪 2-2 柏レイソル

○ゴール(←アシスト)
42分:片山(柏)
49分:宇佐美(ガンバ)←ダワン
54分:ダワン(ガンバ)←鈴木
98分:細谷(柏)

○スタッツ

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