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懐の深さとは?【ボクシング】

 こんにちは。
2023.4.8.Prime Video Presents Live Boxing第4弾でWBO-APウェルター級タイトルマッチに挑戦するボクサー小原佳太です。

 この記事ではボクシングで表現される【懐の深さ】を完結に説明し、それはひとつの技術ではなく個別の技術により自身の得意な距離に誘い込むことだということを2つのスタイルを用い説明します。


懐の深さとは 

 結論、懐の深さとは【相手のパンチを見る余裕】です。

 ボクシングでは自分の勝ちパターンに引き込むことに長けている選手を【懐が深い】と表現することがあります。
しかし、この【懐の深さ】という言葉を具体的に説明された事がありません。
このことに大きな疑問を抱かなかったのは僕、小原佳太自身も懐が深い選手であったために自分より懐が深い選手と戦ったことが少なく、自分より懐が深く感じる相手にも他の技術を用い勝利してきたので【懐の深さ】を問題視したことが少なかったのだと思います。

 もちろん、懐の深い選手に負けた経験もあります。
直近でいうと懐の深いボクサー型のクドラティーリョ・アブドカフロフ(ウズベキスタン)に2019.3.30.IBFウェルター級挑戦者決定戦で破れています。

 それでは【懐の深さ】、【相手のパンチを見る余裕】について二通りの形を説明します。

ボクサー型懐の深さ

 まずはボクサー型が懐を深く戦える理由です。

 多くの人が想像する懐が深い選手の特徴は長身アウトボクサー、つまり手足が長く体格に恵まれている選手です。
ただ、説明できますか?

 ただ距離が遠いので懐が深いと仮定するならば打開策が打てない。
まず懐が深いボクサー型をリーチの長いアウトボクサーと仮定します。
相手より手が長く射程距離が長いということは攻撃だけではなく防御にも有効、攻撃より防御への対応が懐の深さの鍵です。
 ボクサー型の射程圏が広いということは相手は攻撃を当てるために射程圏外から無理に踏み込むか、自身の射程内に無理やり入り攻撃しなければなりませんがここにパンチをもらう危険があります。
射程圏外から踏み込むということは身体のバランスを崩して大きく踏み込むのでカウンターを狙われます。
無理やり接近するということは相手の射程圏に入りながらパンチを打たない時間ができることなので防御の隙間からでもパンチをもらう危険があります。
 この二通りの攻撃をされたとしてもボクサー型は相手の動きを見てから攻撃の選択肢が取れる
パンチを見る余裕がある、これが懐の深さです。
先手だけではなく、後手でも有利に立つことができることが懐の深さです。

 これは手の長さだけではなくて足を使うフットワーク、ステップを用いて射程圏を広げ懐を深く戦うことも可能です。

 ボクサー型のイメージ選手としてはリゴンドー選手、はじめの一歩でいうと間柴選手が想像しやすいと思います。

ファイター型懐の深さ

 ボクサー型長身アウトボクサーの懐の深さは想像できると思いますが、ファイター型の懐の懐はどうでしょう。

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僕の知識がボクシングが好きな人に届きますように。