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本気でリモートワークやるつもりなら、マネージャーは「一緒につくるか、信じて任せる」しかない

リモートワークが長引いている中、これまでのやり方をそのまま当てはめようとしていませんか?今回はリモートワークを前提とした際に必要なアタマの切り替えについてご紹介します。(にゃむさんの画像がステキ!!)

リモートワーク下で求められる仕事のありかた

- 目の前で一緒に働けないからこそアウトプット(成果)が重要
リモートワークに突入して早や5か月が経過し、「通勤時間が無くなった」「子育てと両立しやすい」などポジティブな声が聞かれる中で、「逆にオンラインで会議時間が増えた…」「スタッフの管理が行き届かない…」などのネガティブな声も耳にします。
リアルを前提にした従来のやり方をそのままリモートワークでやろうとすると、どうしても状況が見えないと会議を増やしたり、細かく進捗管理をしたりする方向になりがちです。
ここで大切なのは、作業時間や進捗などのモニタリングを強めるのではなく、改めてつくるのにフォーカス(成果主義)するという考え方を浸透させていくことです。
「そんなの昔から言われていて当たり前じゃーん」と思うかもしれませんが、実際の仕事でそれが徹底されているケースもまた少ないというのが現状です。リモートワークだと管理する側もされる側も「やってる感」が出せない以上、「何をやったのか?」が強く問われます
仕事の内容によって成果は異なりますが、コンサルタントであれば通常は提案書に「タスク/役割/成果物(または作成物)」が定義されているので、究極はそれが出来上がればOKです。
ちなみにマネージャー以上の管理職と、スタッフで求められる姿はどんなものでしょうか?

マネージャー
・その仕事で想定しているアウトプット(成果)がどんなものか、アタマの中でスタッフやクライアントに提示できるレベルの素案が描けている(時間さえあれば自分でつくりきれる)
・それを最終化するためにどんな作業ステップが必要で、誰にどんなタスクを担当してもらえば良いか明確になっている
・どの程度フォローすれば大丈夫か?スタッフの力量が把握できているか?把握できていない場合は、品質を担保するために必要なコミュニケーションや自分の関わり方が見えている

スタッフ
・仕事の最終ゴールと想定されるアウトプット(成果)が腹落ちしており、マネージャーからクライアントに提示出来るレベルの素案が共有され、自分のアタマで理解できている
・それを最終化するために必要な作業ステップが理解できており、担当したタスクについては自分一人で動ける
・自分自身の作業スピードと品質がわかっており、サポートが必要な際に他のチームメンバーやマネージャーを使って補完できる

これが当たり前だと思えるなら、あなたのチームはリモートワークでこれまで以上に効果的な仕事が出来る状態です。(おめでとうございます!!)
一方でチームや個人として出来ていないものがある場合、改めて成果主義にアタマの切り替えが必要です。
もちろん全てを見切った状態で仕事を始められることは稀かもしれませんが、「何が見えていないのか?」がチームで把握・共有された状態は作れるはずです。

実際はこんな感じでやってます

- 全員でアウトプット(成果)にフォーカス
コンサルタントの私がよく担当する業務改革案件の企画構想フェーズでは、提案から開始初期の段階で目指す姿の全体像(専門用語?でToBe業務・システムモデルとかいう)の素案をつくっちゃいます(最終版の60-70点くらいの仕上がり)。これをメンバーやクライアントと一緒にあーでもないこーでもないとディスカッションして最終化していくので、余計なものをつくる必要がありません。

①会議
最初から素案をつくって持ち込むので、進め方やアプローチなどの段取りを意識合わせするような会議はやらない(定例もサクッと)
②資料
会議のための資料はつくらない
(アウトプット自体がそのまま会議資料になるので)
③議事メモ
誰も読まないものに時間はかけない
(ディスカッションした内容をすぐアウトプットに反映するので)

あとはメールの代わりにSlackを活用したり、もちろんオンライン会議もやりますが、ツールは使いやすいものなら何でもいいと思います。
繰り返しになりますが、リモートワーク下では無理に管理を行き届かせようとするよりも、思い切って全員がつくる方に振り切るのがおススメです。

これを進めるとどんなチームが出来上がる?

- 少ない決め事で有機的に連動しながら自走するチームは強い
ティール組織やホラクラシー経営という言葉を聞いたことがありますか?(知らなかった人は調べてみてね)
まさにあんな感じで、リモートワークでは「誰かが指示や命令を出すという上下関係はなく、仕事やチームの目的を実現すべくメンバー全員で共鳴しながら双方向で連携していくスタイル」が求められます。

スポーツ好きな人であれば、サッカーなんかわかりやすいですよね。試合中は監督・コーチから細かく指示が出せないので、選手一人一人が自分で考えて周りと連動していかないと勝てない。
そのためには、大前提として役職は関係なく一人一人が「腕の立つ個人」じゃないといけない。特定の領域を担当できる専門性や経験、それを形にするまで持ち切る実行力、などなど。より地力が問われる仕事の仕方になるので、どんどん腕を磨いていきましょう!!

とはいえ「これまでのように管理が行き届いていないと不安…」という人がいるかもしれません。でもよく考えてみてください。そもそも管理って何も生み出さないんだから、必要最低限が理想でしょう??
中間管理職と呼ばれる層は、今後「プレイヤー側に回って一緒につくっていく」か、サーバントリーダーシップのように「信じて任せる」しかないと思います―。


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