インドネシアでHR系オウンドメディア立ち上げて6ヶ月が経過
さて、前回は長文の2記事を書き、その記事にはタイでの立ち上げのプロセスや経緯について細かく書きました。
タイで立ち上げ、メディアが成長していく中で「これってインドネシアでもできるのでは?」と思い、今年4月にインドネシアでもHR系の立ち上げをすることになりました。
ただ立ち上げる前は、コロナのため現地に行くことができず、「リモートでやりながらうまく行くのか」と思うこともありましたが、やってみないとわからないことも多いので着手することに。
今現在は、立ち上げから約6ヶ月ほどが過ぎようとしているので、インドネシアでの立ち上げ経緯について書いていきたいと思います。
インドネシア立ち上げの背景
インドネシアの立ち上げの背景としては、ある程度タイでメディアを成長させていたので、「こっちでもやりたい」と弊社グループの各国の支社からもお声がけいただくことが増えてきました。
その後、インドネシアのHR系メディアのポテンシャルや競合調査をしているときに「インドネシアでも十分展開する余地はあるのでは」と思い、すぐに現地の代表に「やりましょう!」と伝えた1週間後には始まっていました。
このスピード感はさすがベンチャーといった感じです。
しかし、言った当初は多少の自信があったものの、どこか「うまく行くかな」と不安はありました。というのも、インドネシアに仕事として行ったことはなく、いまいちインドネシアのビジネス習慣が掴めていなかったのです。
一方、始めましょうと言った同タイミングにコロナが急速に広まっており、インドネシアに渡航することが難しくなりました。
その結果、インドネシアの立ち上げは現地メンバーとオンラインでやりとりしながら、リモートで立ち上げすることになりました。諸々制約がある中で、果たして成果を出せるのか、タイの時と同様に不安はありました。
メンバーのアサイン。誰でも成果を出せる仕組み作り。
まず、インドネシアの現地にいる代表の方に「メンバーは僕が採用していいんですか?」と聞くと、「もうメンバーは決まっているよ。」とのこと。
ここでまず嫌な予感がしていました。立ち上げなどをスッっとやらせてくれるところはいいのですが、メンバーの適性をあまり加味しないでアサインするとこに関しては、思うところがあります。笑
というのも、今回はサポートチームからアサインしたとのことで、書類業務は諸々やってきたという理由などでメンバーにアサインしていました。
「いや、、、ライティング業務とそういった書類業務って、使う脳みそ違うでしょ」と思いながらも、リモートで採用も非現実的ですし、採用できたとしても、その後のオンボーディングに一苦労する。
なので、インドネシア支社のカルチャーにすでに馴染んでいる社員が担当してくれた方が、継続という観点でベストだなということで、他部署からのアサインという方向性で進めていくことにしました。
そこから、コンテンツマーケティングのバックグラウンドを持たないメンバーと立ち上げを成功させるためには「どのような仕組みづくりをするべきか」について集中することになります。
早く成果を出すために「必要なことだけ」をやり、メンバーに成功体験を。
まず、インドネシアの立ち上げでおこなったことはキーワードボリュームの調査です。タイで最初に学んだことですが、日本でよく検索されるキーワードだからといってタイでも検索されるとは限りません。
そのため、タイで書いているトピックをそのままインドネシアで転用するよりも、タイのgoogleアナリティクス上に溜まった検索キーワードのデータを使って、インドネシアのポテンシャルを見ていきました。
具体的な方法としては、タイ版の検索クエリにあるキーワードをcsvファイルで出力して、タイ語を英語に、英語からインドネシア語に翻訳します。
一旦英語に翻訳する理由は、英語とインドネシア語の互換性が良いため、翻訳の精度が上がると思ったからです。翻訳の精度が上がると、適切なインドネシア語のキーワードを調査することができます。もちろん、インドネシア人スタッフの方にも、意味があっているかをしっかり確認しながらおこなっていきます。
一つ一つ正しいインドネシアでの検索ボリュームを調査していき、どのキーワードが検索されるのか。つまり、どのトピックに関心があるのかを調査していきました。
やはり色々調べていくと、タイとインドネシアの間でも、「タイではよく検索されているけれども、インドネシアではそこまで検索されていない」といったキーワードはありました。
このようにインドネシアのその業界全体の関心をキーワードから紐解いていく作業は重要なポイントの一つになります。
そして、キーワードボリュームがある程度あるものから集中的にコンテンツを作成していきます。
無思考のまま、手当たり次第にコンテンツを展開し、「数打ち当たる戦法」では成果が出ない場合もあるので、メンバーのモチベーションが保てません。そのため戦略性を持って展開することが重要になります。
成果がで始めると、現地で働くメンバーも「今まで自分がやってきたことは正しかったんだ」と自分の仕事について肯定感を持つことができます。
メンバーが肯定感を感じるためには、まずは成果を出すこと。成果を出すためには、まずは必要なことしかしない、言い換えれば「やらないことを決める」です。
やはりインドネシアでもSEOやコンテンツマーケティングの本質は同じ
よく「〇〇人は検索しない、文字を読まない」と言った方がいらっしゃいます。中にはそういう方も一定数いると思います。しかし、それは一つの国に限らず、日本でもそう言った方は一定数いるでしょう。
どの国の人でも困りごとがあれば必ず検索というアクションをとります。人に聞くよりも断然早いからです。またどの国に人でも、必ず困りごとはあります。
「この仕事、どうやって進めればいいのか」「この仕事の具体的なプロセスを知りたい」など、会社や組織で働く人であれば、必ず毎日わからないこともあるでしょう。
そういった会社で困りごとを抱える人がいる限り、検索ニーズというものは存在しますし、それが今数字としても出ています。
いち早く成果を出すためには、根拠のない噂話などを真に受け止めず、現地にいる人がどういう課題に困っていて、どういう情報を提供すれば解決するのか、をひたすら考え続けることです。
文字を読まない、または文字を読むことが苦手とするならば、グラフィックを使ってもいいし、文章の構成に工夫を加えるのも一つの対策としてあると思います。
どの国でも本質は変わらないことを知っていれば、どの国でも同じように成果を出せるはずです。
ソーシャルメディアアカウントの運用に苦戦中
とはいえ、国が変わると、途端に難しくなるものがありました、、、。
それがソーシャルメディアの運用です。タイでは比較的facebookのToBマーケティングの成功パターンがわかってき他のですが、インドネシアに関しては、タイよりもなぜか反応が鈍いために何が刺さっているのか、わかりにくい部分があります。
タイではコンテンツが気に入れば、かなりシェアが伸びたりするのですが、インドネシアではちらほらいいねがつくのみ。
同じコンテンツをfacebookとLinkedInで投稿しているのですが、LinkedInの方が反応が良かったりとタイとは違う状況...。
ソーシャルメディアに対する反応がそこまでないために、片っ端から試していく必要がある状態です。
(誰か詳しい方がいらっしゃれば教えてください...)
ベトナムやマレーシアでやってもうまく(だろう)
まとめると「困っている人を解決するためのコンテンツを展開する」という本質さえブレなければ、国が変わったとしても、成果をあげるのにそこまで苦労はしないと思います。
一方で、「日本ではこれが流行っているから」「日本ではこれがよく読まれている」といった日本視点をもちながらやってしまうと、途端にうまくいかなくなるケースもあるので、一番重要なことはしっかりと現地と向き合うことです。
海外で成果が出ないときは、どうしても「お国柄なのか、、、」と国の違いについて目がいきがちですが、そこで思考を止めず、「本当に現地の人の課題を解決しているのか」と一歩踏み込んだ考えが必要になります。
今後もアジアで新規事業をどんどん展開していくので、また気づきがあればnoteで共有していきたいと思います。
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