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音楽についてけっこう熱く語るエッセイ集のたぐい

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ポップ/ロック/ソウルについてけっこう熱く語るエッセイ集のたぐい
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2022年4月の記事一覧

マトモス「The West」(1999)

マトモス「The West」(1999)

マトモス(Matmos)は、アメリカ合衆国の電子音楽デュオ。

また、二人はゲイ・カップルであり、ゲイ雑誌である『BUTT』のインタビューも受けた。

こう書くと異色、キワモノ感の印象を受けるが、この「ザ・ウェスト」はダウン・ビート/トリップ・ホップ/グリッチ的な作風のある意味極めてオーソドックスな作り。

ベックの「メロー・ゴールド」や「ミューテーション」からボーカル/ラップを抜いたような音で、

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LFO「フリークエンシーズ」 (1991年)

LFO「フリークエンシーズ」 (1991年)

レイブ・カルチャー華やかなりし1990年代初頭にイギリスで流行したブリープ・テクノ。ブリープ・テクノのミュージシャンとしてまず名が挙がるのがLFO。というか、ブリープ・テクノ≒LFOといって問題なし。

だからLFOを語ることは、ほぼブリープ・テクノについて語ることなので、まずブリープ・テクノから。

「1989年から1991年にかけてイギリスの北部、シェフィールドのレコードレーベルWarp re

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モーリス・ラヴェル「ボレロ」(1927)

モーリス・ラヴェル「ボレロ」(1927)

フランスのクラシック作曲家ラヴェル(1875-1937)が書いた曲。クラシックは分からないので、ウィキの編集を中心にご紹介。

フランスの作曲家、モーリス・ラヴェルが1928年に作曲したバレエ曲である。同一のリズムが保たれている中で、2種類の旋律が繰り返されるという特徴的な構成を有しており、現代でもバレエの世界に留まらず、広く愛される音楽の一つ。

ハ長調で、一般的な演奏では、この曲の長さは15分

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Veselka's Diner/Doctor Rockit(2003)

Veselka's Diner/Doctor Rockit(2003)

マシュー・ハーバートのプロジェクト、ドクター・ロックイット。
ハーバートは、イギリスのハウス・ミュージシャンでクリック・ハウスのパイオニア。

生活音をサンプリングした曲の制作など前衛音楽家としても有名なアーティスト。イギリスの実験音楽の雑誌Wiredとダンス誌Mixmagのちょうど中間点にいるような人。実験性と大衆性を繋ぎ合わせるセンスが抜群にある人です。

またレイディオ・ボーイという名義では

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ヴァセリンズ"Son Of A Gun"(1986)

ヴァセリンズ"Son Of A Gun"(1986)

1986年から1990年頃に活動していたユージン・ケリー(V,G)とフランシス・マッキー(V,G)を中心とするグラスゴーのバンド。

後年ニルヴァーナのカート・コバーンがデビュー曲「サン・オブ・ア・ガン」と、セカンド・シングル収録曲「モリーズ・リップ」をカバーしたことにより再評価されることとなった。

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私も同じく、カートが激賞しているということで聴いてみたクチ。すっかり今では寝起きのテー

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