見出し画像

【インタビュー】「事業と製品の価値向上にコミットすることがエンジニアの役割」JOMYAKU 野澤の頭の中

エンジニアとしてのキャリアを1周した野澤が、なぜJOMYAKUにジョインしたのか、これまでのキャリアと今関わっている事業やエンジニアの組織作り、プロダクトに対する思いや今後のキャリアについて聞いてみました。

野澤 一貴(のざわ かずき)
2008年にSESでエンジニアとしてのキャリアをスタート。2013年にCAモバイルにてアプリ開発、DMP、ゲーム、メディア等多岐にわたるプロダクト開発を経験。2015年にmixiへ転職後、広告のインハウス運用における配信システム、DWH構築に従事。退職後、運用型広告の自動化ツールのSaaSを提供するCo-Founder兼CTOを務める。その後フリーランスとして活動し、2019年8月にオプトへ入社。事業開発部でPMを担当した後、2020年4月にオプトデジタル(現リテイギ)設立と共に出向。現在2021年10月に事業化したJOMYAKUでテックリード兼PdMを担う。

――はじめに、これまでのキャリアについて教えてください。

最初のキャリアはSES/SI業界の会社でした。大手物流システム会社へ出向し、主な業務としては物流用ラベルの設計や発行、在庫データの差異調査など保守運用メインの業務で、正直に言ってエンジニアとしては技術的な挑戦ができない環境にいました。
その頃にiPhone3GSが出始め、iPhoneのアプリ開発がしたいと思い社長に相談したのですが、会社の事情から断念せざるを得ず、ネイティブアプリ開発は諦めたのですが、WEB系のスキルは身につけたいと思い、物流系からITベンチャー系の会社へ出向となりました。
そこではサーバーサイドエンジニアとしてLAMP環境での開発をしていました。ネイティブのアプリ開発チームと連携などもあり、楽しく働いていたのですが、より技術的なチャレンジをしたいと考えてサイバーエージェントグループのシーエー・モバイル(以下CAM)へ転職しました。
CAMでは元々志向のあったネイティブだけでなく、バックエンドやインフラもPJ内で一通り触らせてもらえていたので、常に技術的挑戦や学びができました。CAMでの開発経験で、エンジニアとしての土台をつくれたと思います。その後は、ソシャゲやリワードアプリの文脈で広告系のDMPのプロジェクトに参画したのをきっかけでアドテク領域の開発に進んでいきました。
組織面で言うと、当時のCAMの部署ではチームでPJを回すという意識や文化が強く、ビジネスサイドや、PM、デザイナー等エンジニア以外のロールともコミュニケーションを取りながらPJを進めるため、エンジニアも数字感をもちながら開発していました。その環境もあってビジネス目線での感覚も身についたと思います。
CAMの後はDMPやビックデータを主軸としたアドテクの開発を深堀りしたくてmixiへ転職し、スマホアプリのモンスターストライクのDMP開発を担当しました。そこで運用型広告のペインを感じ、広告運用自動化ツールのSaaS事業を立ち上げました。その後、フリーランスで友人が立ち上げた広告代理店の会社を手伝ったりして、2019年8月にオプトへ入社しました。

――これまでのキャリアを聞くと、エンジニアのキャリアパスを1周しているように感じますが、その中でも自分にとって1番成長したと思う経験はどんな経験だったのでしょうか?

ベンチャー立ち上げの時ですね。何よりも大変だったのは、(大企業のように名前が知られていないため)会社の名前を使えないので、プロダクトのセールスはもちろん、エンジニアの採用も苦労しました。
代表がセールスはメインで見てくれていたのですが、セールス先を伸ばすという事ではコネクション経由のリードしかなく、セールス面でもコミットが求められていました。「エンジニアは開発だけしていればいい」という事はなく、全ての業務を自分もしなければならない、というフェーズを経験出来たので、エンジニアとしてはもちろん、全方位で大きく成長できたタイミングだったと思います。

――それでは、フリーランスを続けなかった理由は何かあるのでしょうか?

フリーランスは裁量、報酬面でとてもメリットが大きいと思います。フリーランスとしてプロダクトをつくるのも楽しかったですが、プロダクトに責任を持ち続けられない歯がゆさがあったんです。ビジネス目線で会話していても最後のコミットは社内の人に依存しますし、人数も少ない中でチームとして協調的にプロダクトをつくっていくのも難しいと感じていました。
そんなタイミングで現リテイギCEOの石原から声をかけられて、入社に至りました。

――現在JOMYAKUではどんなことをされているんでしょうか?

JOMYAKUという産業廃棄物業界向けのSaaSプロダクトの開発責任者をしています。
その中でも、エンジニアの採用や、組織づくりがメインとなっています。

――JOMYAKUの事業を立ち上げる際に、どような組織作りを意識されたのでしょうか?

代表の田平と話していたのは、当たり前がすぐに当たり前じゃなくなるので、(メンバーそれぞれが)疑問や自分なりの答えを都度探していこう、という方針を開発メンバーには伝え続けています。
プロダクトや事業について疑問を持つ事をポジティブとして皆で解決して目線を合わせていこう、という方針でやっています。
あとは、今までの自分の経験で得たバッドプラクティスを基に、HRT(※)を特に重視して組織をつくっています。しくじり先生ですね(笑)。

※謙虚(Humility)、尊敬(Respect)、信頼(Trust)の頭文字を取ったもの

――そのHRTを重要視することで今のJOMYAKUチームは良い状態で開発が出来ていると思いますが、それこそが今の事業やプロダクトに繋がっているんでしょうか?

ビジネスサイドと開発チームの相性が重要だと思っています。事業オーナーと相性がマッチしていないと理想のチームができずに停滞する。今は事業オーナーと100%シンクロしており、しっかりとコミュニケーションした内容をエンジニア向けの言葉として伝える、というような環境ができたのでスムーズなプロダクト開発につながっています。まだ大成功とまでは言えないとは思いますが、ある程度盤石な体制は作れたと思います。

――事業側の理解があるから野澤さんは理解できている部分があると思うのですが、逆にエンジニア目線でしか分からない都合が発生した場合のビジネス側とのコミュニケーションはどうしていましたか?

ありますね。例えば、スクラム開発において2スプリントほどビハインドしているケースがあった場合、どういう理由で遅れているのかを嚙み砕いて説明するんですが、どうしても専門的な内容になってしまう部分があります。ただJOMYAKUの場合は、代表の田平が開発側の都合についても積極的に理解をしようとするスタンスなので、良いコミュニケーションが取れているという点は、スムーズなプロダクト開発に大きく影響しました。

――組織としての開発スタイルやルールはどのように整理したんでしょうか?

まだ規模も小さく道半ばなところがあり整理出来ていない部分は多くあります。立ち上げ期は自分でもコードを書いていました。エンジニアならば自分が1番コミットしやすい技術スタックがあるとおもいます。僕の場合はRailsが使い慣れていたのですがこれまでの経験上、ある程度は将来的なトレンドに沿ったスタックを選んだ方がエンジニアが興味を持ってくれるんですよね。これからは自分1人だけでなく、組織が拡大して安定した開発を求められたときに、エンジニアにとっても魅力的に見えるトレンドの技術を取り入れる方が組織拡大しても安定的に開発ができると考えて、サーバーレスアーキテクチャーを導入しました。自分自身にとっても全く新しい技術ではありましたが、過去の経験から「どうにかできるだろう」と考えてキャッチアップしながら開発を進めていました。

――新規事業をつくるとき、何を作るかが当初からどんどんピボットしていくことがあると思うのですが、これまでどのように対処していましたか?

今のプロダクトになるまでにPoCで2つのプロダクトを作ってきたのですが、(仮説がピボットする事を予想し)コードを捨てる前提で開発していました。今のプロダクトは3代目になります。捨てる前提であり、素早くコードを書き直すという方針は開発当初の時点で事業オーナーの田平とは会話し、この方針によって最初のPoCで作ったものはフロントメインでバックエンドはサーバーレスアーキテクチャを用いて必要最低限で開発していました。今の3代目のプロダクトはコードを1から書き直しています。

――技術力とは別に、捨てる/捨てない等そのジャッジができるということだと思うのですが、これまでのどんな経験(志向性)があってできていると思いますか?

これまでの経験上、仮説検証のピボットから生まれるプロダクトの負債を数多く見てきたんですよね。大体のサービスは仮説検証時において顧客の潜在ニーズが定まらず要件が固まりきらない状態でプロダクトを作ってることが多いと思います。なので、要件が固まっていない状態ではかっちりとプロダクトをつくらない、という選択を経験によってジャッジしています。
コードを書いてできあがったアプリケーションがプロダクトという事ではなく、ビジネスサイドのサービス設計がされていて、それを実現するためにアプリケーションがあって、総合的にプロダクトであると思うようになりました。
アプリケーションという物だけあったとしても、それはいくらでも置き換えられるもの、という思考になりましたね。
今後の僕の挑戦として、この考えをしっかり言語化してフレームワークにできるといいなと思っています。

――とはいえ、ベースでの技術力は必要だと思うのですが、技術力の研鑽みたいなことはしているんでしょうか?

今自分が使っているAmplifyやGraphQLは、初めて使う技術なので、勉強をしながら開発を進めていて、使ってみたフィードバックは積極的にメンバーへシェアするようにしています。
加えて、今のメンバーに対しても積極的にアウトプットをしてほしいと伝えていて、日々学んだことをデイリーでポストしてもらっています。その点は良くできている組織だと思います。
外に出すって成長という観点でものすごく大事だと思うんですよね。

――最後に今後の自身のキャリアについてはどう考えていますか?

それぞれ0→1、1→10、10→100と得意な領域があると思うんですけど、僕は圧倒的に0→1が得意だと思っています。10→100も好きなんですが、長く続かないんですよね(笑)。なので、常にJOMYAKUだとしても0→1をつくっていくポジションでいたいなとは思っています。今は事業オーナーの田平と互いに足りない部分を補い合いながらJOMYAKUを成長させていけたらと思っています。

▼採用情報
JOMYAKUではミッション・バリューに共感できる仲間を募集しています。
ご興味を持った方、まずは話しを聞いてみたいと思った方はお気軽にお問い合わせください。
https://youtrust.jp/users/nozawa_kazuki

この記事が参加している募集

#入社エントリ

2,950件