今月読んだ本、観た映画【2021年11月】

自分の読書録(ちょびっと映画も)です。随時更新します。

フランス人は人生を三分割して味わい尽くす

積ん読の消化。なかなか良かったので書評を書きました。

007/オクトパシー

自分が生まれるよりも前(1983年)に公開された大ヒットスパイアクション映画。スマホどころか携帯もない時代の作品なので、現代の価値観で見るといろいろツッコみたくなるんだけど、楽しめた。「オースティン・パワーズやクレしんっぽいな」と思ったんだけど、007が後のそれらにどれだけ強い影響を与えたか分かった。

にしても、ヒロインの名前がオクトパシー(Octopussy)って…

監督不行届

「庵野秀明」というか「だらしないオタクのおじさん」との結婚生活を描いたコミックエッセイだった。色んな所に旅行いって楽しそうだった。元ネタ分かったらもっと笑えただろうけど、あいにく世代が1~2まわりくらい違った。

庵野さんは奥さん(安野モヨコ)の作品についてこう語っていた。

嫁さんのマンガは、マンガを読んで現実に還る時に、読者の中にエネルギーが残るようなマンガなんですね。読んでくれた人が内側にこもるんじゃなくて、外側に出て行動したくなる、そういった力が湧いて来るマンガなんですよ。

安野モヨコ作品読みたくなってしまう。あと、庵野監督がキューティーハニー撮ってることをこのマンガで知り観たくなった。

コンビニお嬢さま【完結1~6巻】

「お嬢様」という概念が好きなので手にとったマンガ、これが面白い。コンビニ商品のアレンジレシピと、主人公のお嬢様(みどり)の人間ドラマの組み合わさった日常系グルメマンガ。面白い。

アメリカンドッグに砂糖まぶして食べたり、紹介されているあれこれを試したくなった。コンビニに行くのが楽しくなる作品。

経済ってこうなってるんだ教室

プレジデント社の書籍はもういいかな。

悪魔事典

宗教や伝説だけでなく、フィクションの悪魔(デビルマンやジェイソンなど)まで広く網羅された一冊。

ゾロアスター教によると、「この世は善神と悪神の不断の闘争の場」だそうだ。「人間は良い行いをしながら悪い行いをする」と誰かが言っていたが、人間の本質を捉えた的確な表現だと思った。

物理的にも内容的にも厚みがあり、悪魔同士の関係も紹介されているのでファンタジー好きな人は絶対楽しめる一冊。

「週4時間」だけ働く

久しぶりの啓発本(積ん読の消化)。なかなか良かったので書評を書きました。

春から夏、やがて冬

積ん読の消化。
結末は面白かった。

キューティーハニー

前述『監督不行届』の影響で観た作品。ハルハラハルコ(新谷真弓)さんとミッチー(及川光博)さんが怪人役で出てた。

庵野さんらしい演出が多く、後の作品への影響も多く見つけられたので楽しめた。

文豪たちの悪口本

積ん読の消化。amazonレビューが高評価&件数が多くてびっくりした。その中の一件が自分の感想とまま同じだったので、引用する。

Twitterで話題になっていたので、さっそく書店にて購入し読んでみました。彼らのステキな悪口が名言集のようにまとめられているわけではなく、手紙や雑誌を通しての言い合いや、愚痴を綴った日記の一部がそのまま掲載されています。
現代語訳されているわけではないので、ちょっと読みにくいです。(私自身、月5〜10冊程度の本を読みますが、何を言っているかわからない部分が多々ありました。)
太宰治の「刺す」に惹かれて、「他にどんなパワーワードが?!」とワクワクしながら読み進めましたが、とくに感動することもなく読了してしまいました。
文豪たちの関係性が垣間見得える点ではとても面白いと思いますが、悪口に期待して買うとちょっと拍子抜けするかもしれません。
ひとまず、読みやすい本ではないと思うので、購入する際は一度書店で中身を確認するのをオススメします。

「続けられる人」だけが人生を変えられる

積ん読の消化。多分、何でもいいから古本を書いたかった日に買った本だと思う。

要点は次の箇所。

「できる・できない」で捉えている人は、一喜一憂します。
「やる・やらない」で捉えている人は、一歩ずつ進むことができます。

余談だが、本書の副題は「ダメな自分がなりたい自分になる“1分ノート"」。ぼくは自分のことをダメだと思っていないので余計なお世話だと思った。

安野モヨコ (KAWADE夢ムック)

前述『監督不行届』の影響で購入した一冊。

結局、庵野秀明監督のインタビューばかり何度も読んでしまった。

人生は攻略できる

突き抜けた今月のワースト本。

これまで何冊か人生設計について書いてきたが、ここではそれを、若い読者に向けてシンプルにまとめてみた。ここで述べたことはすべて証拠(エビデンス)があるが、煩わしくなるのでいちいち出典は示していない。

何言ってんだ?

出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記

著者は人付き合い苦手そうだな、という感想。今は警備員をされているらしい。

イラストでわかる その節約、逆にムダです! 手取り17万円からの貯金の教科書

積ん読の消化。多分、何でもいいから古本を書いたかった日に買った本だと思う。

収入の1/6は強制的に貯金。残りは70:25:5で消費:投資:浪費。など基本のキが多く掲載されている。

ちなみに、お金に関する本なら『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』がダントツでわかりやすい。おすすめ。

日本人の英語

日本人にありがちな英語のミスや変な表現について書かれた一冊。

Clean out your desk!
(机の中をかたづけてきれいにしなさい)
Clean off your desk!
(机の上をかたづけてきれいにしなさい)
Clean your desk!
(机を(洗って汚れを落とすような)きれいにしなさい)
(p.73)

というような、言い回しから生じるニュアンスの変化を丁寧に説明してくれる一冊。英語が得意ではないのでやや難しく感じる箇所もあり完全には理解できていないと思うが、それでもかなり面白く読めた。おすすめ。

無理ゲー社会

今月のワースト本その2。率直に面白くないし、日本語もところどころおかしい。橘さんの本はもういいかな。

「野心が愚鈍といっしょになると、挫折を生むしかない」「金利はタイムマシンの運賃」という言葉だけは少し残った。

街の上で

早稲田松竹にて。雰囲気は好みだが掴みどころがなく、自分には意味も意図も理解できなかった。

こういう作品は「コンテンツは当然自分のために作られているし、楽しめなければ良いものではない」という傲慢を破壊してくれるので良い。

まともじゃないのは君も一緒

早稲田松竹にて(2本目)。

作中、ずっと誰かが誰かの悪口を言っていた。ハマらず。主人公たちの行動に倫理的な問題があるし、そもそも予備校講師が女子高生に手を出すという部分への暗黙の同意はしかねる。

自己憐憫に毅然と「NO」と言っていたのは良かった。

問題解決の心理学―人間の時代への発想

積ん読の消化。

目的をプログラムされたコンピュータに感情があったら、という仮定は興味深い。問題解決のプロセスとは「何のために」が新たな「何のために」を生み出すことの繰り返しである。その中で少しずつ世界の解像度を上げていくことが学ぶことなのかも知れない。

老人読書日記

積ん読の消化。

仕事がないから、たっぷり時間があった。やっと最低の生活ができる月給だから、ほとんど外には出て行かない。本を読むしかないのだ。読み疲れると散歩。歩くだけならカネはかからない。

ワシやないか。

フランス人の性 なぜ「#MeToo」への反対が起きたのか

積ん読の消化。

性やカップル、夫婦関係など「男女について」を歴史や文化史を交えながらわかりやすく語ってくれる良書。

社会学者マリス・ジャパール氏はこう言ったそう。

「関係が始まる前からOui(イエス)はOui、Non(ノー)はNonと明確にできるだなんて、人生経験の少ない若者が考えること。人生は望むことばかりが起きるわけではない」

個人的には、恋愛も結婚も出産も「間違ってすること」なんじゃないかと考えているため合点がいった。予測不能なグレーゾーンをどう選択し謳歌するかが人生とも書いてあって、その通りだと思った。

そもそも「人の心は移ろうもの」であり、「過失は多かれ少なかれ誰にもある」ものであり、「人間はしょせん孤独で、人生はいつか終わる」のだ。

SNSでは他人のプライバシーを侵害するニュースが横行しているけど、そういうものと距離を置かない限り、心の静穏は手に入らない気がする。

財務3表一体理解法

積ん読の消化。

なぜ購入したか思い出せない一冊。内容も自分に直接的に関係ないため、頭に入ってこず。

セックスボランティア

積ん読の消化。

数年前、きっかけがあり「ホワイトハンズ」坂爪さんの講演を聞いた。関連書籍として購入したものの、なかなか読めていなかった。

人権関連の話になると必ずと言っていいほどオランダの話題が出る。本書の20年近く前のインタビューでさえ、現在の日本よりも進んでいると感じさせられた。

わにとかげぎす【完結1~4巻】

2007年の漫画紹介雑誌を見て読むことに。

話がどの方向に転がっていくか全く読めずハラハラする。

ギャンブルのないカイジのような世界観。最終話は諦観しているのに絶望的ではないという掴みどころのない不思議な感覚になった。独特の味のある作品(作者)。ハマるひとはどっぷりハマると思う。

殺人出産

『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した、村田 沙耶香さんの短編集。それぞれの短編では、恋愛やセックス、死生観などの倫理観が現在とは少し違う世界を生きる感覚になれる一冊。

たった4ページの物語だが、「余命」が特に印象に残った。生きるのも死ぬのも煩わしい。

恋愛学がわかる。 (AERA Mook)

積ん読の消化。

コケットリーは、イエスとノーを同時に言うことである。
恋の味わいは「心のゆとり」から

上記はその通りだ。読んで楽しいのはもちろん、恋愛に関する学術書や物語が本書の中で大量に紹介されている。興味分野の関連書籍を見つけるにも適した一冊だ。

リサーチの技法

執筆のために昨年末に購入した一冊。ずっとディベートに興味があったが、この本を読んでいよいよやってみようと思った。

ゲーミングお嬢様【未完1~3巻】


ゲラゲラ笑いながら読めるシリーズ。おハーブ(草)。

この源流には、芸人のたかまつななさんがいる気がする。

のぼる小寺さん【完結1~4巻】

絵柄が好きで購入。スポーツ系日常マンガは珍しい。

動機がシンプルで純粋な小寺さんのことは、きっとみんな好きだろうな。派手さはないけど、始まりから終わりまでとてもいい気分になれる漫画だった。

天国大魔境【未完1~6巻】

めちゃくちゃおもしろい。1巻1話から取り込まれ、現在進行系でどハマリしている。

著者、石黒正数さんの他の作品も読みたい(『それでも町は廻っている』を少しだけ読んだが、これも面白かった)

まとめ

2021年11月は

・本20冊
・マンガ8作
・映画3本

を楽しみました。

12月は読みたい本が増える時期。特にマンガをまとめて読みたいと思っていたので、積極的に時間を作って楽しみます。

knowsagi

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